藤田が東京セブンズに出場。トライを挙げる活躍!

ラグビー男子

 7人制ラグビーの国際大会であるセブンズワールドシリーズ第6戦、東京セブンズ2014。世界中のスター選手が一堂に会するこの大会に早大のSH藤田慶和(スポ3=東福岡)が日本代表として出場した。大会1日目には予選リーグ3試合がおこなわれ、うち2試合に先発した藤田はケニア戦でトライを記録するなど世界を舞台にその実力を示した。

ケニア戦で存在感を放った藤田

 日本代表と同じプールBに入ったのはアルゼンチン、南アフリカ、ケニアといずれも格上の強豪チーム。初戦のアルゼンチン戦では日本代表が早々に2トライを先制したが最終的には引き分けた。藤田はフル出場。攻撃時には最前線で、守備時には最後尾でグラウンドを縦横無尽に走り回った。2戦目の相手は世界屈指の強豪南アフリカ。藤田の出番は終了間際のみで、チームも5-33と大敗した。そして藤田が一番の輝きを見せたのが最終戦のケニア戦だ。先発として出場し、12点をリードされた後半1分。密集からボールを持ち出し一気にインゴールへ飛び込んだ。逆転への可能性を抱かせるこのトライに会場は大きく盛り上がる。最終的に敗れたが成長著しい相手を最後まで脅かした。

 試合を終えて、「確実にレベルアップした」と手応えを口にした藤田。SH、ラインアウトのスローアーといった慣れないポジションを確実にこなすなど、2年前の東京セブンズ2012以来となる7人制ラグビーへの適応も上々だ。そして何より大舞台でトライを決めたことは大きな自信となるだろう。本人も「次につながるものになった」と前向きなコメントを残した。大会2日目はトーナメント方式の試合となる。より緊張感の増す試合で藤田がどれだけ躍動できるかに注目したい。

(記事 鈴木泰介、写真 目黒広菜)

コメント

SH藤田慶和(スポ3=東福岡)

――惜しい試合が多く悔しそうな顔をしていましたね

勝てそうな試合をものにできなかったのは本当に悔しいです。粘らないといけないところでミスが起きました。でもポジティブに考えれば、自分が2年前に日本代表でやった時よりも確実にレベルアップしていますし、誇りを持ってプレーできたと思います。

――どの点が2年前より進歩していると感じますか

全てですね。アタックもディフェンスも世界相手に通用しましたし、点差が開くゲームも1試合だけだったので、少しずつですけど成長していると思います。日本代表でやってきたことが正しいと分かりましたし、信じてやっていけば2016年の五輪が楽しみだと思いました。

――東京セブンズでの初トライを決めましたが感想を聞かせてください

2年前はトライが取れなくて悔しかったです。でもこの日1本トライを奪えてチームとしては結果に出ませんでしたが、個人として良かったですし、次につながるものになりました。

――スペースを見つけて勝負ができたのではないでしょうか

そうですね。前を見て状況判断ができたのはすごい良かったと思います。

――3試合を通してチームとして良くなっていったのではないでしょうか

特に最後の試合は勝てばベスト8ということで、歴史を変えようとみんなで意気込んでいました。良いモチベーションでウォーミングアップができましたし、試合にも臨めました。でも、最後の粘りとミスというほんの少しの差で負けてしまったと思います。次はミスをミスにしないで勝ちにつなげたいと思います。

――アルゼンチンというチームはどう感じましたか

自分たちの強みが出せましたし、対等以上に戦えたと思います。

――ケニアについてもお願いします

身体能力が高いチームでしたし、アルゼンチンよりやりにくい印象でした。

――世界との差についてはいかがでしたか

確実に縮まっていると思います。世界のレベルが上がっている中で、ワールドシリーズに参加できていない日本でもこれだけ戦えたのは大きな進歩です。次の香港大会でコアチームに入ってワールドシリーズに参加できれば、楽しみなチームになると思います。

――SHのポジションはやってみていかがでしたか

千葉と鹿児島での合宿でこのポジションの練習をしてきたので、自分の役割はアタックに関しては果たせたと思います。次もスペースがあれば貪欲に狙っていきたいですし、トライも取りたいと思います。