秋季オープン戦 9月15日 対帝京大C 帝京大・百草グラウンド
9月も半ばに差しかかり、秋晴れとともに強風が吹きつける帝京大・百草グラウンドにて早大Cと帝京大Cの一戦が行われた。夏の菅平では2点差で敗戦を喫した早大Cは、悔しい思いを胸にリベンジを誓う。帝京大Cに先制点を許し、チャンスを活かしきれない場面が続く中、FWのセットプレーからBKへパスを運びチャンスをものにするなど、立て続けに3トライを挙げた。しかし後半、先制点こそ奪ったものの、激しい試合展開の中、帝京大Cに3トライ返され逆転されてしまった早大C。夏に続いて再び2点差で試合を終えることとなった。
試合開始3分、ゴール前にアタックを仕掛ける帝京大CにWTB高栁壮史(創理3=東京・早大学院)が力強くジャッカル。早大Cのディフェンスに好調の兆しが見られたが、その後再びゴール前に攻め込まれ、モールから先制点を許してしまった。両者セットプレーでのペナルティーが目立ち、試合は停滞状態に。流れが変わったのは18分、マイボールラインアウトから早大Cはモールを形成し得点を図る。帝京大Cのディフェンスに阻まれ前進はできなかったが、冷静にBKへとボールを回し大外からFB山下恵士朗(スポ1=早稲田佐賀)がゴールラインを割った。勢いづいた早大Cは続く24分、自陣にキックで攻め込まれるも山下が空中でキャッチ。パスを受けたCTB菊川迪(スポ1=兵庫・報徳学園)が帝京大Cのラインを割り30m近く独走した。ディフェンスに追いつかれるも、機転を利かせたキックでボールをゴール前に運ぶと、高柳がインゴールにボールを押さえ込み華やかなトライでチームを盛り上げた。終盤にさらに1トライを追加した早大Cは、19-7で試合を折り返した。
後半5分、さらに1トライを挙げ17点差をつけた早大C。どこまで差を広げるのかと期待が高まる中、ゴール前での激しいせめぎ合いが続き、ペナルティーを誘発され帝京大Cにチャンスを与える。19分、ハーフウェイライン中央でのスクラムを起点にされ、ついにインゴールを明け渡してしまった。その後もペナルティーをとられるシーンが続き、24分にはハイタックルにより自陣ゴール前でのラインアウトへと持ち込まれる。帝京大Cはモールを形成、そのまま押し切られ追加点を許す。HO真田稜大(教3=東京・早実)が試合後、「FWのコンセプトだったセンターラインを取るということを体現できなかった結果」と振り返るモールディフェンスは、後半を通して修正することができず、その後もモールトライにより24-26と逆転され、悔しい結果で試合は幕を閉じた。
ゲームキャプテンを務めたCTB中谷波一土(人4=東京・本郷)が「個々ではなくチーム全体で戦うというテーマを掲げていた」と語るように、FWとBKの連携によってチームの得点が支えられていた。しかし、夏に行われた帝京大C戦は2点差での敗戦。1か月間雪辱を晴らす思いで努力を重ね、奮闘した今試合も同じく2点差での無念の敗戦となった。早大Cにとって2点は僅差ではなく、帝京大Cとの明確な差を表す数字となったであろう。白星を飾ることは叶わなかった早大Cだが、敗戦から学び、奮闘する選手たちの今後の活躍を期待したい。
(記事 伊藤文音 写真 大林祐太、村上結太)
コメント
CTB中谷波一土(人4=東京・本郷)ゲームキャプテン
ーー今日のチームコンセプトはなんですか
「リンケージ」、繋がるという部分で個々ではなくチーム全体で戦うというテーマでやりました。
ーーBKのトライがチームを支える場面が多かったですがBKのアタックコンセプトはなんですか
コンセプトは特にありませんでしたが、出てくる相手に深さを保ってアタックしていくことを意識してました。
ーー後半、粘り強いディフェンスが見られましたが、チーム内での意識や声掛けをどのように振り返りますか
チームテーマの「リンケージ」、繋がると言う部分は意識してましたし、帝京相手に苦しい場面が来ることは分かっていたので全員で声掛けを行いやり切りました。
ーー今後の意気込みをお願いします
ラストイヤーで公式戦もあと数えるほどしかないです。だからこそ一試合一試合『赤黒』を目指して戦う姿を体現していきたいです。
HO真田稜大(教3=東京・早実)
ーー今日のFWのコンセプトを教えてください
センターラインをとる、コネクトし続けることです。
ーーターンオーバーが見られたスクラムですが、どのように評価しますか
ターンオーバーはありましたが、全体的に自分たちのいいとしているスクラムはできなかったので、これからさらに改善していきたいです。
ーーゴール前で苦戦する様子が多く見られたモールですが、振り返ってみていかがですか
得点できなかったものもあるし、反対にとられてしまったものもあってセンターラインを体現できなかった結果だと思います。
ーー今後の意気込みをお願いします
今日は負けてしまいましたが、これから『荒ぶる』をとるまで1回も負けることのないように全員で『Beat Up』していきたいと思います。
WTB高栁壮史(創理3=東京・早大学院)
ーー今日の個人のコンセプトはなんですか
久々のWTBだったので1対1を絶対しとめ切ろうと思ってました。
ーー前半、自陣での2度のジャッカルがありましたがディフェンスで意識したことはなんですか
自分が2枚目のタックラーになった時に絶対に仕事をし続ける意識を持ってました。
ーーBKラインのアタックの手ごたえはいかがですか
縦に行くところと展開するところはよく区別出来ていたと思います。ただ、ポジショニング次第で展開して取り切れた場面があったのでそこは課題だと思います。
ーー今後の意気込みをお願いします
シーズンは始まったばかりなので自分も『赤黒』を目指して頑張りたいです。
FB山下恵士朗(スポ1=早稲田佐賀)
ーー今日の個人でのゲームコンセプトを教えてください
今回の試合では正式にFBになったので、キックカウンターで相手を抜き、トライを取りきるということをゲームのコンセプトとして掲げていました。
ーーハードワークなアタックが目立ちましたが、どのようなコンセプトをもってましたか
目の前の相手を一人一人抜いていくことが個人のコンセプトでした。
ーー後半のディフェンスはどのように評価しますか
ルーズボールのリアクションが遅れてしまい、相手ボールになってしまったことが失点に繋がったと思います。
ーー今後の意気込みをお願いします
今日の試合で勝ち切れなかったことで今年のC戦の試合結果は0勝3敗なので、個人としてではなくチームとして勝ち切るところを目指して頑張っていきたいです。
スコア
早大メンバー