無敗の早大B 春に続き帝京大Bを下す

ラグビー男子

夏季オープン戦 8月18日 対帝京大B サニアパークメイングラウンド

 春シーズンで全勝を達成した早大Bは、菅平サニアパークメイングラウンドにて帝京大Bと対戦。同日に行われたA戦で白星を飾り、ますます勝利への期待が高まる一戦となった。前半は帝京大Bに先制を許したものの、トライを取り返し一進一退の攻防が続いた。しかしその後はBKの素早いアタックでトライを重ね、さらに前半終了間際にはモールで押し込み、24ー14とリードして前半を折り返す。後半は敵陣深くまで攻め込むがトライを取りきることができず、両者得点が入らないこう着状態に。しかし早大Bが後半22分にトライを挙げると、その後も2トライ追加し突き放すことに成功。41ー21で勝利を挙げた。

鋭いランでディフェンスに仕掛けるSO仲山

 試合が動いたのは前半8分だった。敵陣深くでSO仲山倫平(法3=ニュージーランド・ウェリントン・カレッジ)が痛恨のノックオン。その後のスクラムからパスをつながれ、先制トライを献上してしまった。しかし14分、モールから今度は早大Bがペナルティーを獲得。敵陣ゴール前でのアタックを展開すると、大外でパスを受けたWTB田中健想(社1=神奈川・桐蔭学園)が内にステップを切りそのままトライを挙げ、7ー7とゲームを振り出しに戻した。その後帝京大Bにディフェンスの隙を突かれインゴールを割られるも、34分には再び田中が魅せる。敵陣10メートル付近で田中が大外から突破すると、フォローに走っていたSH清水翔大(文4=東京・早実)へとパスをまわし、サポートに入った田中へ再びつながりトライ。仲山のコンバージョンキックも決まり、14ー14と同点に追いついた。さらに39分、敵陣でのアタックからFB植木太一(人1=神奈川・関東学院六浦)がディフェンスを抜き去り、追加点を挙げた。その後も敵陣深くでアタックを継続した早大B。44分にはゴール前ラインアウトからモールを形成し、HO安恒直人(スポ4=福岡)がインゴールをこじ開け、24ー14とリードを得て前半を折り返した。

2トライを挙げる活躍を見せたWTB田中

 迎えた後半、6分に帝京大Bのペナルティーから敵陣ゴール前でのラインアウトを獲得する。チャンスが訪れるも、続くモールでペナルティーを犯してしまい、トライにつなげることができない。その後も、敵陣深くでアタックを仕掛けるが帝京大Bのディフェンスを相手に前進できず、ターンオーバーされてしまう。一方で、帝京大Bに自陣まで侵入されながら粘り強いディフェンスでラインを上げさせずノックオンを誘う場面や、SO服部亮太(スポ1=佐工)のロングキックで陣地を回復するなど、ピンチを招くも失点は許さなかった。両者ともに得点に結びつけることができない停滞した流れを断ち切るように、先にトライを挙げたのは早大Bだった。22分、植木が帝京大Bのアタックにプレッシャーをかけペナルティーを獲得。続くモールを押し込み、FL清水健伸(スポ2=東京・国学院久我山)がトライを挙げ、29ー14とリードを広げた。その後は両者がトライを取り合う展開に。32分、帝京大Bに突破を許しインゴールを明け渡したが、39分にSH糸瀬真周(スポ3=福岡・修猷館)が帝京大Bディフェンスの隙をつき、30メートルほどを走り切りそのままトライ。36ー21とし、帝京大Bに逆転を許さない。さらにその後も再び服部が好キックで観客を盛り上げるなど、流れをつくった早大B。試合終了間際には大外でキックパスを受けたWTB田尻遥也(文4=埼玉・早大本庄)がライン際でつないだボールがWTB三浦哲(文構4=東京・早実)の手にわたり、ダメ押しのトライで41ー21と勝利を収めた。

力強いタックルでディフェンスに貢献したFL清水健

 チーム全体でのコンセプトとして「一人一人が接点で勝つこと」と挙げた安恒。課題は残すものの「全員のディフェンスの意識が上がり、一つ一つのコンタクトで勝負できていた」と振り返り、春シーズンからの進化の手応えを得た。また田中や服部などのルーキーも数多く出場し、自身の通用力や課題が明確になっただろう。菅平での夏のトレーニング期間も折り返しとなり、秋に向けて部内競争も激しくなる中、ひたむきに赤黒を志して成長していく。

(記事 瀧田彩音、写真 安藤香穂、大林祐太、伊藤文音)

 コメント 

HO安恒直人ゲームキャプテン(スポ4=福岡)
ーー今日の試合に向けたチームのテーマを教えてください
 今日の試合は、「闘うと」いうところで、一人一人が接点で勝つことを意識しました。
ーーチームとしても、個人としても春シーズンとの違いはなんだと感じていますか
 ディフェンスのところで、絶対に前に出られない、ゲインされたら全員で戻るという意識が春よりも強くなったと思います。
ーー後半の序盤、こう着状態になった際に意識していたことはありますか
 変に焦っていつもと違うことをせず、自分たちがやってきたことをやりきることを意識しました。
ーーチームのディフェンスを振り返っていかがですか
 全員のDFの意識が上がっていて、一つ一つのコンタクトで勝負できていたと思います。しかし、きつくなった時に、セットスピードやコンタクトが弱くなったりするなど、まだまだ課題もあると感じました。
ーーチームとしての収穫と課題を教えてください
 コンタクトやコミュニケーションの部分は良かったと思います。試合の入りや、ルーズボールの反応などがまだまだ足りないなと感じました。
ーー今後の意気込みをお願いします
 夏合宿で更にレベルアップし、これからも「BEAT UP」を体現できるように頑張ります。

WTB田中健想(社1=神奈川・桐蔭学園)
ーー個人のテーマとその達成度を教えてください
 一対一のバトルを意識していました。もっとボールタッチを増やしていきたいです。
ーーアタックで意識していたことはありますか
 ボールを持った瞬間に前をみてスペースを見つけることです。
ーー個人として春シーズンからの違いはなんだと感じていますか
 ウイングとしての役割が増えたことです。
ーー今後の意気込みをお願いします
 余裕のある選手になることです。

FL清水健伸(スポ2=東京・国学院久我山)
ーー個人のテーマを教えてください
 今日のテーマはディフェンスプレッシャーと「バチバチいく」でした。
ーーディフェンスで意識したこととその達成度はいかがですか
 ディフェンスプレッシャーを出す。タックルの際にバインドをしっかりするということを意識しました。バインドはある程度出来たのですが、疲れた際にプレッシャーを出すことができませんでした。7割程度の達成度でした。
ーーセットプレーを振り返っていかがですか
 セットプレーでは、少しスリップしたりする場面があり、迷惑をかけてしまいました。
ーーフランカーとしての出場でしたが、意識したことはありますか
 しっかりとワークレート高く、タックルを多く成功させることを意識しました。
ーー今後の意気込みをお願いします
 今後もフランカー、フッカー両方で活躍できるようにプレーに磨きをかけていきたいです。

SO服部亮太(スポ1=佐賀工)
ーー個人のテーマを教えてください
 ゲームコントロールがテーマでした。
ーーご自身のキックの感触はいかがでしたか
 ミスキックが何本かありましたが、修正してスペースを見ていいキックができたと思います。
ーーはじめての帝京戦で、個人的な収穫と反省を教えてください
 キックのスキルが通用したところが良かったですが、大学トップレベルのフィジカルを感じることができまだまだ足りないと実感しました。
ーー今後の意気込みをお願いします
 今回でた反省を修正し残りの試合も頑張っていきたいです。

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