メイジのラグビーを見せつけ、次戦につなぐ

ラグビー明大

 前回の慶大との一戦で、関東大学対抗戦(対抗戦)の連勝を途絶えさせたしまった明大。5戦目は明大のホーム、八幡山グラウンドで日体大を迎え撃った。今後の強豪校との対戦に向けた調整も兼ね、慶大戦と大幅にメンバーを変えて臨んだが、前半の立ち上がりから相手の隙を突いたパス回しで得点を積み上げる。後半では日体大が守備に修正をかけてきたが、モールやスクラムといったセットプレーで圧倒的な差を誇示した。一貫して試合の主導権を握り、101−7での大勝となった。

 試合開始直後から明大は積極的に攻め込み、敵陣でフェーズを繰り返す。前半3分にはFB山沢京平がフリーでボールをもらうと、相手を寄せ付けないままゴール左隅に先制のトライを挙げた。そして9分には自陣での明大ラインアウトからここでも素早いタテへのアタックで山沢がゲインを切り、SH福田健太にボールをつなげるとそのままグラウンディング。その後も明大の勢いが止まることはなく、17分には、敵陣ゴール前5メートル付近でモールを組み、最後はフッカー大塚健太郎がインゴールにねじ込む。35分にはサイドを大きく使ったパスに翻弄(ほんろう)され、日体大にトライを献上したものの、その後は自陣で試合を展開することを許さなかった。その後も明大は次々とトライを決め、52−7で前半を終えた。

ルーキー山沢の活躍が光った

 後半6分、じわじわと敵陣に侵攻しプロップ安昌豪がインゴールをこじ開ける。その後は得点のペースが落ち、相手に自陣ゴールラインぎりぎりでチャンスを作られる場面もあったが、FWを中心に守りを固め、得点を許さなかった。30分には敵陣ゴール前でスクラムのまま一気に押し込み、スクラムトライを奪うなどパワーでも並外れた差を見せつけた。その後も着々と得点を重ね、試合終了間際にはCTB梶村祐介が敵陣右サイドでターンオーバーするとパスの連携で徐々に切り込み、再び梶村がパスを受けてそのままフィニッシュ。後半は相手に一点も与えることなく試合を運び、明大が101−7で勝利を挙げた。

久しぶりのフル出場で2トライを挙げた梶村

 得意のセットプレーやフィジカルの強さ、そしてボールの支配力。明大は自分たちの持ち味をしっかりと体現し、会場にいるラグビーファンを終始うならせた。しかしその一方で、反則やゴールキックを決めきれないといったミスが目立っていたのも事実。王者帝京大を倒すには、今より戦術の精度を向上させることが求められるだろう。次の対戦はその帝京大。明大にとっては夏に負けを喫している相手だ。今回の試合をどう生かすのか期待したい。

(記事 佐鳥萌美 写真 下長根沙羅、石名遥)

関東大学対抗戦
明大 スコア 日体大
前半 後半 得点 前半 後半
52 49
101 合計
【得点】▽トライ 渡邉3、山沢2、大塚2、梶村2、福田、安、佐藤、朝長、山﨑、朴 ▽ゴール 堀米(7G)、松尾(6G)
※得点者は明大のみ記載
関東大学対抗戦Aグループ星取表(11月5日現在)
  帝京大 早大 明大 慶大 筑波大 青学大 日体大 成蹊大
帝京大 〇40-21

11/18 14:00

三ツ沢

〇31-28

11/26 11:30

秩父宮

〇89-5

〇70-3

〇70-0

早大 ●21-40

12/3 14:00

秩父宮

11/23 14:00

秩父宮

〇33-10 〇94-24 〇54-20 〇99-14
明大

11/8 14:00

三ツ沢

12/3 14:00

秩父宮

●26-28 〇68-28 〇108-7 〇101-7 〇87-0
慶大

●28-31

11/23 14:00

秩父宮

〇28-26 〇43-26

12/3 14:00

東京ガスG

〇49-22 〇61-7
筑波大

11/26 11:30

秩父宮

●10-33 ●28-68 ●26-43

〇38-12

〇41-10

11/12 14:00

敷島

青学大

●5-89

●24-94 ●7-108

12/3 14:00

東京ガスG

11/5 14:00

●12-38

11/18 11:30

三ツ沢

〇26-19

日体大

●3-70

●20-54 ●7-101 ●22-49

●10-41

11/18 11:30

三ツ沢

11/25 11:30

江戸川

成蹊大

●0-70

●14-99 ●0-87 ●7-61

11/12 14:00

敷島

●19-26

11/25 11:30

江戸川

※秩父宮は秩父宮ラグビー場、三ツ沢はニッパツ三ツ沢球技場、相模原は相模原ギオンスタジアム、帝京大Gは帝京大学百草園グラウンド、足利は足利市総合運動公園陸上競技場、海老名は海老名運動公園陸上競技場、秋葉台は秋葉台公園球技場、明大Gは明大八幡山グラウンド、浜川は高崎市浜川陸上競技場、キヤノンGはキヤノンスポーツパーク、東京ガスGは東京ガス大森グラウンド、敷島は群馬県立敷島公園サッカー・ラグビー場、NECGはNEC我孫子グラウンド、江戸川は江戸川区陸上競技場。
関東大学対抗戦Aグループ順位表(11月5日現在)
順位 チーム 試合 得点 失点 得失 トライ
帝京大 300 57 243 43
明大 390 70 320 57
早大 301 108 193 45
慶大 209 112 97 30
筑波大 143 166 -23 22
青学大 74 348 -274 12
日体大 62 315 -253 7
成蹊大 40 343 -303 6
勝ち数の多い大学を上位とし、勝ち数が並んだ場合は同順位とする。