名門復活へ。対抗戦初戦を完勝！

　ついに明大の関東大学対抗戦（対抗戦）も幕を開けた。初戦の相手は激しいタックルが持ち味の立大。そのような相手に対しても、明大は強みであるＦＷ近辺の攻防で優位に試合を進め、前半から得点を積み重ねていく。ＦＷ、ＢＫでバランス良くアタックを展開しトライを量産。守っても、立大にチャンスらしいチャンスを一度も作らせないまま圧倒した。最終スコアは９０－０。１６年ぶりとなる対抗戦制覇へ、まずその一歩目を踏み出した。

　立大のキックオフで始まったこの試合。先制したのは明大だった。開始３分、接点でプレッシャーをかけ敵陣でペナルティーを得ると、ラインアウトからモールを形成。そのまま押し切り、最後はフッカー佐藤公彦がボールを押さえた。明大は攻撃の手を緩めない。１３分にはまたしてもブレイクダウンで圧倒しボールを奪い、大きく外に展開。ＣＴＢ松浦康一が一気にインゴールまでボールを運んだ。その後も立大のタックルをもろともしないアタックでスコアを伸ばしていく。３１分には再びモールからのトライ。さらに前半のラストプレーではＮＯ・８田中真一が鋭いカットインを見せ、そのまま中央に飛び込んだ。前半だけで８つのトライを奪う猛攻。ディフェンスでも立大に得点を許すことなく５０－０で試合を折り返した。

５トライを挙げ大活躍の紀伊

　ハーフタイムをはさみ、迎えた後半。またしても明大がスコアを動かした。立大のキックミスを逃さず敵陣に入ると、テンポの良い連続攻撃で着実に前進していく。ＷＴＢ紀伊皓太が空いたスペースを突き、インゴールを陥れる。１９分にはラック近辺をＦＷで攻め、後半から入ったロック尾上俊光が密集から飛び出しトライ。ＦＢ田村煕のキックを中心としたエリアマネジメントも光り、敵陣でプレーを継続していく。４０分には紀伊がこの試合５つ目のトライをマークするなどし、立大に隙を見せず終始圧倒。前半に比べ得点のペースこそ落ちたものの、９０－０という大差でノーサイド。攻守ともに充実した内容で開幕戦を制した。

田村は安定したキックでチームに貢献

　縦横無尽に展開されるアタック。強固なディフェンス。安定感あるセットピース。立大が相手といえども、これだけ質の高いラグビーができたことは自信につながったはずだ。春シーズンでは思う通りの戦いがなかなかできなかった明大。しかし、夏の鍛錬を経て完成度は高まってきている。次戦の相手は強敵・筑波大。どんな相手であろうと自らのラグビーを貫くことができるのか。紫紺の誇りを胸に、明大は前へと突き進む。

（記事　進藤翔太、写真　曽祢真衣、菅原拓人）