関東大学対抗戦(対抗戦)の4試合目、明大は明学大と対戦した。前戦のスタメンから8人を入れ替え、さらなる戦力増強に余念がない明大。対抗戦初出場の選手もいる中、キックオフ直後からどこを起点にしても必ずフィニッシュに結びつけていく。止まることを知らないアタックを披露し、前後半合わせて16トライ。106点を奪い、いまだ負けなしの4連勝となった。
WTB渡部寛太のなど3人のルーキーが初紫紺を飾ったこの一戦。その渡部は試合開始から間もなく、己のプレーで指揮官の期待に応えてみせた。3分、敵陣でボールを奪うと、こまめにパスを回して右サイドに展開。大外に構えた渡部は、大きな体を駆使して突破を図りインゴールへ。このトライで弾みが付いたか、明大はこの後も立て続けに点を重ねていった。唯一のピンチは20分ごろ。守備体系が整っていないところに付け込まれ、明学大にロングゲインを許す。しかし、CTB梶村祐介の必死のカバーディフェンスで何とか最後の一線だけは守り抜いた。43-0。大量得点かつ無失点という上々な内容でハーフタイムを迎える。
山下は今秋初出場ながら5トライ
後半になると勢いはさらに加速。そこで得点源になったのはモールだ。相手ペナルティーからのラインアウトでは、ロック小林航を中心にして堅固なモールを形成。最後まできっちりと押し切り、明大FWのストロングポイントを見せつけた。また、梶村、WTB齊藤剛希などのBK陣も一瞬の隙を見逃さずしっかりと前に進んでいく。タックルを受けても決して倒れず、つなげていくラグビーで敵に主導権を渡さなかった。後半はSO堀米航平のコンバージョンキックも全て成功し63点を獲得。帝京大、早大に続き、明大も明学大を3ケタ得点で下した。
後半にその才能を見せつけた梶村
圧勝で対抗戦の前半戦を終えた明大。今後は上位チームとの連戦となる。フィジカルレベルも上がりタイトなゲームが続くことが予想される。その中でカギを握るのは、攻撃を単発で終わらせずいかに継続させていくことができるかだ。明大の勢いに乗った際の波状攻撃は一級品。どんな相手にも通じる強さを持っている。ボールを保持する時間を増やし、勢いよくディフェンスラインを破壊していきたい。次は同じく全勝の慶大との対戦だ。今季重視している勝ちにこだわる姿勢を貫き通せるかに期待が懸かる。
(記事 御船祥平、写真 近藤廉一郎)
関東大学対抗戦 | ||||
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明大 | スコア | 明学大 | ||
前半 | 後半 | 得点 | 前半 | 後半 |
7 | 9 | T | 0 | 0 |
4 | 9 | G | 0 | 0 |
0 | 0 | P | 0 | 0 |
0 | 0 | D | 0 | 0 |
43 | 63 | 計 | 0 | 0 |
106 | 合計 | 0 | ||
【得点】▽トライ 渡部、山下5、中村、齊藤2、尾又、松波、平井2、梶村2 ▽ゴール 堀米(13G) | ||||
※得点者は明大のみ記載 |