後半失速するも、開幕２連勝

　開幕戦で快勝を収めた慶大が、２戦目で対するは今季から関東大学対抗戦（対抗戦）Ａグループに復帰した日体大。前半、試合の主導権を握った慶大は着実にトライを重ね、日体大を突き放す。後半もアタックを優位に進めたが、自らのミスが相次ぎ思うようにスコアを伸ばせない。それでも堅いディフェンスで相手に自由な攻撃を許さず、６６－１２で開幕２連勝とした。

　試合開始早々、慶大がチャンスをものにした。３分、蹴り合いとなる中、相手のミスキックを逃さず連続攻撃を仕掛けると最後はＷＴＢ清水祐輔が飛び込んでトライ。角度のあるゴールキックもＣＴＢ青井郁也が成功させ、幸先良く先制した。これで勢いに乗った慶大は相手のスキを突いてロングゲインを繰り返し、トライを量産。また期待のルーキー・ロック辻雄康が対抗戦初出場で初トライを挙げるなど充実した内容で４７ー７と大きくリードして前半を終えた。

積極的な攻撃を見せたフッカー佐藤耀。モールからトライもマークした

　更に点差を開きたい後半だったがハンドリングエラーが重なり、度々訪れる好機を生かせなかった。中盤、日体大を上回るフィジカルを武器に、スクラムやモールで押し込んで立て続けに３トライを奪ったもののその後はチャンスで決め切れない。スコアが動かない時間帯が続いたが、試合終了間際に均衡は破られた。慶大のノックオンから日体大にパスをつながれ失トライ。最終スコア６６－１２と勝利を収めるも、後味の悪い幕切れとなった。

対抗戦デビューを果たした期待の大型ルーキー辻

　献身的なディフェンスで相手の突破を封じ、自陣でのプレーを許さなかった慶大。それだけに１７を数えたハンドリングエラーでチャンスを生かし切れなかったことは悔やまれる。これから対戦する相手には強豪校が肩を並べており、戦いは激しさを増すだろう。その中で、どこまで取りこぼしを減らせるか。慶大の正念場が続く。

（記事　稲満美也、写真　大庭開、佐藤諒）