関東大学対抗戦(対抗戦)も後半戦へ突入し、立大を対戦相手に迎えた。ここまで3連勝と勢いに乗る慶大はこの日も好調を維持し、開始早々から積極的に攻め立てる。中盤点差を詰められる場面もあったが順調に得点を重ね、31―14と大きくリード奪って前半を折り返す。しかし後半の立ち上がりは立大にペースを握られる。それでも焦ることなく落ち着いて試合を運び、リズムを取り戻した慶大。57―14で見事対抗戦4連勝を飾った。
試合開始直後からチャンスは訪れた。立大がラインアウトを取りこぼすと、敵陣ゴール前でボールを奪うことに成功。この隙を逃さずFW陣が中央に攻め込むと、そこから外へ外へと展開し最後はNO・8森川翼が抜け出し先制点を奪取した。このまま波に乗りたいところだったが、ディフェンスに安定感を欠いた慶大。土壇場で粘れず簡単に失点を許し、思うように点差を離せない。しかしここでWTB服部祐一郎の活躍が光る。左サイドでSH矢川智基からパスを受けると、そのままタッチライン際を快走。迫り来るタックルを華麗にかわし、流れを引き寄せる豪快なトライを決めた。その後も得点を伸ばし、良い流れで前半を終える。
前線で体を張ったフッカー神谷哲平
この勢いのまま優位に試合を運びたかった慶大だが、後半の立ち上がりではミスが目立った。なかなかボールを収めることができず、敵陣深くまで進むことができない。ここからスコアの動かない苦しい時間帯が続くが、攻めの姿勢を崩すことは無かった。地力の差を見せつけ徐々にインゴールに迫る。後半33分には慶大のポテンシャルの高さを示すプレーも見られた。フランカー廣川翔也が鋭く切り込みディフェンスラインを破ると、つかまれながらも味方にパスを通す。それを受け取りすかさず相手の裏を狙ってキックを上げる。これに服部が反応し素早くキャッチ、そのまま楕円球をたたき込んだ。このプレーで慶大に勢いが戻り、そこからは終始立大を圧倒。最終スコアは57-14と、大差をつけての勝利となった。
2トライを挙げたCTB川原健太朗
一試合を通して立大の上を行った慶大。相手に流れを奪われかけた後半の失点を0に抑えたのは大きな収穫だろう。これで連勝数を4に伸ばしたが、残り3試合。ここからは明大、早大、帝京大と強豪との戦いが控えている。待ち受ける強敵を蹴散らし、満足のいく結果を残せるか。慶大の挑戦はここから始まる。
(記事 佐藤凌輔、写真 八木瑛莉佳)
関東大学対抗戦 | ||||
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慶大 | スコア | 立大 | ||
前半 | 後半 | 得点 | 前半 | 後半 |
5 | 4 | T | 2 | 0 |
3 | 3 | G | 2 | 0 |
0 | 0 | P | 0 | 0 |
0 | 0 | D | 0 | 0 |
31 | 26 | 計 | 14 | 0 |
57 | 合計 | 14 | ||
【得点】▽トライ 森川、神谷2、青木、服部2、吉田、川原2 ▽ゴール 矢川(6G) | ||||
※得点者は慶大のみ記載 |