全日本学生選手権(インカレ)3日目は準決勝を中心に行われた。着順によっては敗退、4年生は引退が決まる。プレッシャーがかかる中、男女ともに大奮闘する。男子部では準決勝に進んだ5艇のうち、4艇が決勝進出を決めた。女子部では準決勝4艇と敗者復活戦1艇の計5艇が決勝に駒を進めた。
★前回大会超えを狙う(男子部)
昨年の第46回大会は3艇がメダルを獲得し、2010年以来9年ぶりとなる総合2位になった。今年はそんな前回大会を上回る成績を残す可能性が出てきた。予選突破した3艇(エイト・舵手付きフォア・舵手なしフォア)は勢いそのままに準決勝も通過して決勝進出を決めると、敗者復活戦に回った舵手なしペアも勝ち残って決勝に駒を進めた。4艇が決勝に進むのは久しぶり。2005年の第32回大会以来となる総合優勝にも期待がかかる。
花形種目であるエイトは、ここ数年のインカレでは苦戦を強いられてきた。部内トップクラスの実力を持つメンバーが毎回選出されているが、最後に決勝に進んだのは優勝した2015年。それ以降は本来の力を発揮できずに決勝の壁に阻まれていたが、今年のエイトは一味違う。クロアチア遠征で得た新たな漕法を武器に、敗者復活戦敗退が続いていた全日本では8位。インカレでは予選を堂々の1着通過。勝負の準決勝では、0.46秒差で慶大を振り切って2着。5年ぶりの決勝進出を果たした。
メダルが期待される男子エイト
★5年ぶりの全種目制覇へ(女子部)
今年のインカレは『全種目制覇・総合優勝』を目指す。内田大介監督(昭54教卒=長野・岡谷南)も「ハードルは高いが、ブレずにやっていく」と挑戦的な目標を掲げている。しかし、総合優勝3連覇を狙う女子部にとってはこれくらい難しい方がいいのかもしれない。3日目は決勝進出を既に決めている舵手なしペアを除いた、4艇が登場。準決勝に挑んだ3艇(舵手なしクォドルプル・ダブルスカル・シングルスカル)は1着で決勝に駒を進めた。唯一敗者復活戦に回った舵手付きフォアも1着で決勝進出を果たした。
出場した全艇が決勝進出を決めたのは2015年以来5年ぶり。そして、奇しくもこの年に全種目制覇を果たしている。誰にも何も言わせない、完璧な結果。完全犯罪ならぬ、完全優勝を目指して決勝に挑む。
1・4年生コンビで学生日本一に挑む女子ダブルスカル
(記事 関飛人、写真 早稲田大学漕艇部)
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結果
▽男子部
準決勝
【エイト】
C:菱谷泰志(スポ4=鳥取・米子東)
S:阿部光治(スポ2=愛知・猿投農林)
7:青木洋樹(スポ1=東京・成立学園)
6:中島湧心(スポ2=富山・八尾)
5:森長佑(スポ2=福井・若狭)
4:田中海靖主将(スポ4=愛媛・今治西)
3:瀧川尚歩副将(法4=香川・高松)
2:舩越湧太郎(社4=滋賀・膳所)
B:船木豪太(スポ3=静岡・浜松北)
5分59秒61 【2着 決勝進出】
【舵手つきフォア】
C:山田侯太(商4=東京・早大学院)
S:越智竣也(スポ2=愛媛・今治西)
3:小林里駆(スポ2=静岡・浜松西)
2:濱野圭吾(商2=埼玉・春日部)
B:岩松賢仁(スポ3=熊本学園大付)
6分38秒45 【1着 決勝進出】
【舵手なしフォア】
S:中川大誠(スポ4=東京・小松川)
3:菅原陸央(政経2=秋田・本荘)
2:鈴木利駆(スポ4=静岡・浜松西)
B:牟田昇平(商3=兵庫・三田学園)
6分34秒73 【2着 決勝進出】
【舵手なしペア】
S:三浦武蔵(商2=山梨・吉田)
B:岡本真弘(商3=東京・早大学院)
7分20秒40 【1着 決勝進出】
【舵手なしクォドルプル】
S:飯島温人(基理3=東京・早大学院)
3:瀬川武志(商2=東京・本郷)
2:筆島一輝(先理3=東京・早大学院
B:大野一成(法4=東京・早大学院
6分47秒44 【3着 敗退】
▽女子部
準決勝
【舵手なしクォドルプル】
S:安井咲智女子副将(スポ4=東京・小松川)
3:宇都宮沙紀(商4=愛媛・今治西)
2:宇野聡恵(スポ3=大分・日田)
B:藤田彩也香女子主将(スポ4=東京・小松川)
6分55秒17 【1着 決勝進出】
【ダブルスカル】
S:武井愛奈(スポ1=長野・諏訪清陵)
B:松井友理乃(スポ4=愛媛・今治西)
7分31秒42 【1着 決勝進出】
【シングルスカル】
茂内さくら(社2=秋田)
8分31秒96 【1着 決勝進出】
敗者復活戦
【舵手付きフォア】
C:奈良岡寛子(教4=青森)
S:三浦彩朱佳(文4=青森)
3:中尾咲月(スポ2=三重・津)
2:高田涼花(社2=静岡・浜松西)
B:尾嶋歩美(スポ4=埼玉・南陵)
7分24秒98 【1着 決勝進出】