昨年、9年ぶりに全日本大学選手権(インカレ)での『総合優勝』を逃した女子部。今年こそ『総合優勝』を目指す上でこの二人の存在は重要なピースになるだろう。昨年のインカレはケガにより出場が叶わなかった南菜月(教3=新潟南)、高校時代から実績のある期待のルーキー大崎未稀(スポ1=福井・美方)。学年、学部の垣根を超えた二人の関係、そしてワセダを背負って挑むインカレへ向けた思いを語っていただいた。
※この取材は8月3日に行われたものです。
「大崎と乗る予感がしていた」(南)
インカレは2年ぶりとなる南
――最近の調子はいかがですか
南 個人として、最近自分はケガが続いていて、早慶レガッタから結構長引いてしまっていて、その点は大崎にもかなり迷惑をかけてしまっていて申し訳ないと思っています。でも回復しつつあるので、しっかり調子を上げて、自分が前に乗るんですけど、大崎をしっかり支えてあげられたらと思います。
――ケガというのは具体的にはどういったものですか
南 色々あって(笑)。早慶レガッタの後に腰をやってしまって、今また別の場所なんですけど、本当にボロボロで(笑)。インカレにはなんとか間に合わせます。
――大崎選手はいかがですか
大崎 自分はケガとかもなく、体調を崩すっていうこともなく、今は調子良くできています。
――南選手は2年連続で早慶レガッタに出場しましたが、
今年の早慶レガッタを振り返ってみていかがですか
南 早慶レガッタは今年に関しては、自分が最初にストロークに回していただいたりして、結構色々経験させていただいて。やっぱり早慶レガッタのクルーに乗ったことで気付けたことも多かったですし、自分自身の漕ぎも結構レベルアップできたなと思ったので。勝つことはもちろんなんですけど、自分のレベルも上がったのはすごい大きな成果だったかなと思います。
――1回目と2回目で意識の部分などで変わったことはありましたか
南 去年は本当に乗らせていただいているという感じで。自分も去年は一番後ろのバウというポジションで、そこでとりあえず先輩たちに合わせていくという感じだったんですけど、今年は学年も1つ上がって最終的に4番っていう真ん中のポジションに座って。そこも前からのリズムを後ろに伝える役割をしなければならなかったので、そういう面ではしっかり後輩たちが漕ぎやすいようにバックアップして、前の4年生の先輩方とも、8人全員で漕いでいこうという感覚で、少しだけ自分の役割を見つけて、それを実行できたという感じです。
――大崎選手は今まで早慶レガッタを見たことはありましたか
大崎 早慶レガッタは本当にテレビでちょっと見たりだとか、動画で見たりというのしかなくて、本場では見たことがなかったです。それで今回サポートとかもしていて、全レースを見ることはできなかったんですけど。自分がサポートしていたのが男子のエイトのセカンドと対校のスタートする場所だったので、最後までは見れなかったんですけど、その部分だけでもすごい感動しました。
――実際に早慶レガッタを見て感じたことはありましたかk
大崎 やっぱり今年は1年生で入部したばかりということもあるので、来年は乗りたいなという思いがあります。
――東日本選手権でお二人は初めて同じ艇に乗りましたが、振り返ってみていかがですか
南 練習から結構色々修正したりしていて、その中でもしっかり毎モーションごとに成長が見られて、良かったなとは思うんですけど、いまひとつ結果が伴わなかった分、しっかりまた大崎と一緒にインカレでリベンジしたいなという思いは強いです。
大崎 大学入って初めてのレースはお花見レガッタだったんですけど、色々な大学と戦うちゃんとしたレースは東日本選手権が初めてだったので、まだ自分の未熟さを思い知ったというか。ポジションもインカレと東日本選手権では前後しているので、その部分でも東日本選手権よりももっと成長できたらいいなと思います。
――お花見レガッタでは3位入賞でしたが、その点についてはいかがですか
大崎 お花見レガッタは新人戦みたいな感じで、相手も1年生も多かったりしたので、高校の延長のようなレースだったんですけど、東日本選手権はそれとは大きく違って大学生のレースといった感じだったので、まだまだだなと思いました。
――高校と大学で違いを感じる部分はありますか
大崎 やっぱり技術面が全然違うなと思いました。キャッチの部分であっても、高校生だとワンテンポ遅かったりするんですけど、大学生はすごく速くて。そういった部分で感じました。
――南選手も大学に上がったときはそういったことを感じましたか
南 私の場合はテクニックもそうなんですけど、パワーが全然違うなと思って。私は入部当初は本当に小さかったので、技術はもちろんですけどまずパワーも付けないとなと思いましたね。でも全然違いますよ。船の進め方一つにしてもやっぱり洗練されているというか、しっかり質の高いローイングができているので、このままじゃ勝てないなっていうのは大学1年生のときは感じました。
――最近はどういったことを意識して練習に取り組んでいますか
南 今は低いレートで、1本1本の質を二人で高くしていこうと。回転数が低くてもその中でしっかりと1本で(艇を)進められるようにっていうのを今意識してやっています。
――大崎選手もそれは同様ですか
大崎 そうですね、はい。
――インカレの組み合わせはどういった経緯で決まったのですか
南 部内でシングルスカルの選考があって、その選考結果をもとに監督とコーチが協議して、決まったという感じです。
――お二人でダブルスカルに乗ると決まったときはどう思いましたか
南 私はそんな予感がしていました。
大崎 え、そうなんですか。全然わからなかったです。でもダブル行くかなっていう予感はしていました。
南 そうだよね。予感みたいなものはあるよね。
――春のシーズンを総括して、成長を感じる部分などはありましたか
南 私に関しては、さっきも言ったんですけど、早慶レガッタでエイトに乗らせていただいて、自分もキャッチが課題だったので、そこで色々な人に教えていただいて結構改善ができたので。早慶戦はオールが1本だったんですけど、インカレでは2本になるので、そこでもしっかり教わったことを表現できたらいいかなと思います。
――オールが1本ときと2本のときだとどう変わるのですか
南 オールが1本だとその1本だけに集中していればいいので、正直。2本だと両方あるので、私両方をうまく扱えないんですよね(笑)。二人とも結構下手くそで(笑)。今そこを頑張って修正しています。1本だとそのブレードだけに集中すればいいので。(水への)入れ方であったり、速さであったり、入りのタイミングであったり。ただ2本になると・・・(笑)。多分、自然にやればそんなに意識することもないと思うんですけど、変なくせが付いちゃって、バランスが取りにくかったりすると。それで今ちょっと苦戦しているので、意識している状況なんですけど。そこはしっかり今この期間に直して。もう少しで合宿があるんですけど、そこでいい具合にまとめていけたらなと思います。
――大崎選手はどうですか
大崎 自分は高校から始めていたんですけど、それにしても大学に入って、キャッチの面であったり、フィニッシュの面であったりと全体的に課題が多くて。それで東日本選手権のクルーに乗ってからキャッチの部分を重点的にやっていて、今キャッチから、入れたときの反応が変わったかなと自分の中では思っていて。東日本選手権のクルーに乗ったときは、入れてからの反応が遅かったりだとか、結構感覚的な話で難しいんですけど。具体的に言うと、ブレードを入れてから足を蹴るまでの反応、船が動く反応が変わってきたなと思います。
――少し話題を変えてプライベートな質問に移ります。お二人は1年生と3年生で学部も異なりますけど仲は良いんですか
南 でもまあ、東日本選手権のときからずっとやってきて、結構話してくれるようになったので(笑)。色々話を聞いたりとかして。(大崎の方を見て)ね(笑)。と言う感じです。
>
――オフの日とか、プライベートで関わることはありますか
南 今のところないね。
大崎 ないですね。
南 これから親睦を深めて(笑)。これからだね。
――東日本選手権の頃から一緒に練習し始めたとのことですが、お互いの印象はどうですか
南 彼女(大崎)、高校時代に全国大会で優勝している実績があったので、実力はあったので。大学1年生でありながらどれだけ通用するのかなっていう面では期待はしていますし、むしろ伸びしろはすごいあると思うので。私もどこまで成長してくれるか、楽しみではあります。
大崎 すごく真面目だなと思います。やることなすこと一つ一つがきっちりしているなって思います。そういう面で、練習の面では当然というか、誰もなんですけど、手を抜かないし。身の回りのこともすごいきっちりしているな、という印象です。
――競技の面でも私生活でもきっちりしていると
南 だと嬉しいけど(笑)。
大崎 だと思いますよ。
南 あんまり自分じゃ、全部が全部きっちりしているかと言われるとそうじゃないと思うんですけど、それが普通になっちゃっているのかもしれないですね。
――大崎選手の性格的な面はどういう印象ですか
南 すごいメンタルが強いんですよ。なんでも言ってくださいといった感じでなんでも吸収したがるんですよ。自分ですごい良くしていこうという意思があって。私も結構ズケズケ言っちゃう方なので、ちょっと抑えた方がいいかなと思ったんですけど、どんどん言ってくださいっていう感じなので、結構私は接しやすいです。
――そういったコミュニケーションの面ではいかがですか
南 結構水上で漕いでいるときでも、私から気づいたことはどんどん言ったりして。大崎も「この漕ぎどうでしたか」とか練習の休憩中とかに結構聞いてくれるので、私もどんどん自分の考えを言ったりして、コミュニケーションを取りつつ、どうやったら成長できるかなっていうのはいつも考えてやっています。
――意思疎通はできているといった感じですか
大崎 結構話しますね。
南 意思疎通は、できているときもあるんですけど、自分もまだちょっと言葉選びがあんまり上手じゃないので、はまるときとはまらないときで半々という感じです。
――以前のインタビューで南選手は「コミュニケーションで課題がある」とおっしゃっていましたが改善できているというところでしょうか
南 いやあ(笑)。でも、2年目に比べたらだいぶ変わっているかなと自分では思います。そのときはあんまり自分から言ったりだとかしない方でしたし、他の人に聞かれたら「自分はこう思います」という感じで相手待ちだったんですけど、今は、自分から自分の意見を持って相手に対して接していこうっていう意識はしています。
>
――上級生になって、意識の変化というのもあったのですか
南 それもありますし、一番大きかった歯の去年の全日本新人選手権で女子クォドルプルに乗せていただいて、一番上が2年生だったので、そこでクルーリーダーをやったんですけど、自分がいかに人に頼りすぎていたかっていうのを痛感して。そこから自分にしっかり自信を持って、後輩に対してもしっかり意見を言っていかないと自分も成長できないと思ったので、そこからはしっかりと自分から意見を言うようにしました。
――大崎選手は入部して半年ほど経ちましたが、漕艇部にはもう慣れましたか
大崎 慣れました。
南 ああ、よかったー(笑)。
――早大の漕艇部の最初の印象はいかがでしたか
大崎 すごいオンオフがはっきりしているなと思いました。練習のときはみんな顔つきが変わるかのように練習に没頭しているんですけど、練習後とか、休憩の間とかは男女とか、上下関係なくわちゃわちゃするというか、仲が良いなという感じです。
――南選手から見てもそう感じられますか
他の大学がどんな感じかはわからないんですけど、でも雰囲気は良いと思います。さっき大崎が言った、休むときはしっかり休んで。そこはしっかり切り替えられていると思います。
――仲の良い先輩などはいらっしゃいますか
大崎 そんなにこの人と仲が良いというわけではなくて。いろんな先輩方がすごい良くしてくれるので、あんまりこの人とっていうのはないですね。
――南選手は今年の1年生の印象はどうですか
元気だなって思いますね(笑)。みんなよく喋るね。一番更衣室とかで喋ってるかも、1年生が。なんかあったら喋ってるみたいな(笑)。
――(大崎選手は)そんなことないって顔していますけど
南 そんなことない?
大崎 いや、わからないです(笑)。
南 なんだろう、自分たちの代が静かすぎるのかな(笑)。代によってカラーが全然違いますね。女子だけでも全然違うと思います。3年生がもともと少ないっていうのもあると思うんですけど、他の代と比べたら静かかなと思います。
――他の代はどうですか
南 4年生は本当に仲が良いです。結構4年生で集まって喋ってたりしていて、そういう姿を見てすごい仲が良いなと思います。
――オフの日とかは何をしていますか
南 オフの日・・・(笑)。なんだろう、結構テレビを見るのが好きなのでいろんな番組を録画して置いたりして、気ままに見ています。遊びに行ったりとかはあんまりないですね。
――どんな番組を見ますか
バラエティ系か、たまにやっている映画とかを一気に見て。最近はマツコの知らない世界をかをよく見ますね。ためにもなるし面白いし。マツコの出ている番組って基本はずれがないですね。
――大崎選手はどうですか
自分は高校の同期が他の大学で戸田でボートをしているので、オフの日が被ったら、寮なので、家に遊びに行ったりしています。
――大学もひと段落して夏休みに入りましたが、ボート漬けの毎日ですか
なんかもう、夏休みって合宿だよねーみたいな(笑)。でもちゃんとあります、オフの日も。
――何か夏休みやりたいこととかありますか
大崎 やりたいこと、決まってますよ。とりあえずコード・ブルーっていう映画を観に行こうと思っています。
南 おー。
大崎 映画の公開日に観に行こうと思ったんですよ。体力がなくて(笑)。疲れすぎて見に行かなかったんですよ。学校で疲れて、もういいかなって。結局見れていないので。
南 いいなあ。私は長期オフだったらどこか旅行に行きたいなって思ったんですけど。今年は海外遠征の予定があるので。
――どちらへ行かれるんですか
南 ヨーロッパのクロアチアです。ボートで交流があって、そこで毎年3年生はインカレの後に遠征に行くんですけど、私はそれが今年の夏休みです(笑)。
――クロアチアって結構観光地ですよね
南 そうなんですよね、結構外観も綺麗で。
――部内で流行っていることとかってありますか
南 全体でってあんまりないね、多分。学年ごとにあったりなかったり。でも最近ネイルしている人増えたよね。あした戸田の花火大会があるので、それに向けて。
――花火大会は漕艇部の皆さんで行くんですか
行くっていうか、ここで見るんですよ。特別席みたいな感じで。それでOBさんたちもいっぱい呼んで、みんなでワイワイしてっていう感じですね。そこで女子はみんな浴衣を着るので、その日くらいしか着る機会もないので(笑)。それへ向けてちょっと、頑張るぞって(笑)。
――ここで見られるっていうのはいいですね
南 そうですね、荒川だと人が多すぎて。特等席ですね。
「憧れのワセダの力になれる」(大崎)
1年生の大崎は今回初めてエンジを背負い全国の舞台に挑む
――インカレへ向けたお話へ移りたいのですが、インカレへ向けて、合宿ではどういったことに取り組みたいですか
南 私がケガをしてしまったので、他のクルーよりも一緒に乗れている時間が少ないので、まずは二人で漕ぎ方を合わせていくところからしっかり、ベースをつくって、そのベースをもとにレースにつなげていけるスピードを合宿でつくり上げていきたいです。
大崎 私も今菜月さんが言ったのと同じで、土台をしっかりと。まだ今は不安定な状態なので、それをしっかりとつくっていけるように合宿では取り組みたいと思います。
――南選手は昨年はケガで出場できませんでしたが、今年こそはという思いは強いですか
南 そうですね、やっぱり。出られない選手もいるので、その中で自分が選ばれたからには、ワセダっていう看板も背負っていますので、しっかり結果を残して。総合優勝を狙っているので、しっかりと貢献できればいいかなと思います。
――1年生で出場したときはシングルスカルでしたが、今回はダブルスカルです。その点でなにか意識することはありますか
南 1年生のときは一人だったので、自分の漕ぎたいように漕いでいたんですけど、もう一人乗ることで自分も色々合わせていくというか。お互いにいい漕ぎ方ができるように、そういう意識で練習しているので、相手のことも考えながら練習しているので、そういった面では1年生のときとは違った意識で練習していると思います。
――大崎選手は初めてのインカレですがいかがですか
大崎 1年生で、初めてのインカレで、やっぱりちょっと緊張はあるんですけど、大会のレースを楽しむというか、自分の持っている力を最大限に発揮できるようなレースができたらいいかなと思います。
――先輩としてはその部分はどうサポートしていきたいですか
南 やっぱりそこは先輩としての技量が試されるというか。でも自分は練習したことをそのままレースでやるっていう感覚なので、練習をしっかりやればレースも心配ないと思うので、むしろ練習の方が緊張してっていうか、集中してやっていきたいですね。
――昨年の全日本選手権でメダルを取ったことは自信になったとおっしゃっていましたが
南 そうですね、思ったのは、自分がしっかり練習をすれば大学でも全日本でも通用する選手なんだなっていう自信がつきました。そう思ってからは練習でも自分が納得いくような練習をいつも心掛けています。
――お二人は出場していませんが、昨年のインカレで女子部は9年ぶりに総合優勝を逃しました。その部分で何か感じる部分などはありますか
南 最近は他大学の女子部もだんだん強くなってきているので、簡単には勝たせてもらえない状況になっているんですけど。でもやっぱりその中でもしっかり勝つ。レースをする前からその自信を持って、その雰囲気を出すのが大事かなと思うので、そこはしっかりそういう威厳を出してレースにもインカレにワセダとして出してもらうことに誇りを持って、レースに臨んで。今年はちょっと種目が増えたので、全部の種目で上位を狙うっていうのはすごい難しいことだと思うんですけど、でもそれにもしっかり立ち向かって目標を達成したいという思いは強いです。
大崎 自分は兄がいて、兄もボートをやっていて。試合の応援に来るたびにワセダの女子のレースとかも見ていて、すごい憧れの部分があって。なので今回入部することができてその力になれるということで、自分のパフォーマンスでそれに貢献できればいいかなと思います。
――インカレへ向けたクルーの雰囲気としてはいかがですか
南 クルーに関してはまだそんなに乗っていないので、良かったり悪かったりその繰り返しみたいなところはあるんですけど、しっかりこれから先乗れば乗るほど伸びていくと思いますし、まとまりも出て来ると思うので、いい方向には向かっていくんじゃないかなと思います。
大崎 今菜月さんもおっしゃっていた通り、まだ安定していなくて、良かったり悪かったりと不安定なので、それを悪いときをなくすじゃないですけど、ずっと安定できるように今後練習していけたらいいかなと思いますし、それでも乗り始めに全然比べたらいい方向に進んでいるかなと思えます。
――ご自身の漕ぎの強みはどこだと思いますか
南 そうだなあ。自分は良いリズムをつくり続けることを強みとしたいかなと思います。今ちょっと色々自分も試行錯誤しているので、迷走中ではあるんですけど、ただ今までリズムをつくることに関してはうまい方かなと。リズムで船をうまく進めていけるということもあったので、自分はそこでしっかり良いリズムをつくって。他の選手に比べたら小さくて、パワーもあるわけじゃないんですけど、そこでしっかりカバーして、大崎も後ろで押しやすいようなリズムをつくっていけたらなと思います。
大崎 自分はパワーを今後も持ち味としていきたいなと思っていて、やっぱり今回がボートをやっている中で初めてバウを漕ぐということなので、初めての部分で試行錯誤する部分もあると思うんですけど、夏の大会は菜月さんをバックアップできるように。それで後ろから水中での加速が来ることによって菜月さんもリズムがつくりやすくなると思うので、その部分でしっかりバックアップできたらなと思います。
――個人として、クルーとして、部全体として、それぞれのインカレでの目標はありますか
南 クルーとしてはしっかり点数の入る決勝に残ること。部全体としては総合優勝すること。個人としてはしっかり自分もそうですけど大崎も含めて周りの人から見てこの人なら大丈夫だな、この人なら付いていきたいと思ってもらえるような、人間性もそうですけど、漕ぎ方も含めて、そういうふうにインカレに向けて成長してきたいなっていうのはあります。
大崎 自分はまだ技術面とかでもまだまだな部分があるので、そこはインカレに向けて成長していきたいなと思っていて、インカレの本番では、最大の目標としては優勝したいなと思っています。
南 (笑)。
――どうしたんですか、南選手
南 いや、いい後輩を持ったなと思って。
大崎 ありがとうございます。がんばりましょう。
――最後に、インカレへの意気込みを一言お願いします
南 自分は去年出られなかったっていうのがあるので、今年はしっかり結果を残して、自分にも部にもいいものというか、しっかり成長できたという実感をしたいな、と思います。
大崎 技術面でもまだまだ未熟な部分があるので、そこをもっと成長させていきたいです。
――ありがとうございました!
(取材・編集 林大貴)
ポーズをお願いしたところ、ワセダの“W”をつくってくださいました!
◆南菜月(みなみ・なつき)(※写真右)
1997(平9)年6月10日生まれ。新潟南高出身。教育学部3年。ポジションはダブルスカルのストローク。「大崎をしっかりと支えたい」と言葉通り、対談でも後輩の大崎選手を気遣いながらお話ししてくれました。実は熱中症になりやすいという南選手。しっかりと体調を整えて万全のコンディションでインカレで躍動する姿を期待したいです!
◆大崎未稀(おおさき・みき)(※写真左)
1999(平11)年8月31日生まれ。福井・美方高出身。スポーツ科学部1年。ポジションはダブルスカルのバウ。1年生ながら堂々とした受け答えには、ボートに対する椅子の強さがうかがえました。対談の次の日に行われた花火大会へ向けて、透明のネイルチップに自分でマニキュアを塗ったと言う大崎選手。女子らしいこだわりの一面も垣間見えました!