完敗を喫した金田 悔しさを糧に秋シーズンへ

日本拳法

 日本一を決める総合選手権が開催された。男子からは金田空大副将(教3=大阪・明星)が出場。相手の投げ技を駆使する攻めから立て続けに一本を奪われ、初戦敗退となった。女子からは井上晴未(政経2=神奈川・山手学院)が出場を予定していたが、けがのため棄権となった。

相手の出方を伺う金田

 三段の金田が対するのは、高尾和幸四段(福岡県連盟)。「相手が強いことは知っていた」と言うように、実力で上回る相手に対して金田の狙いはカウンター。試合序盤は相手の出方を伺いながら隙を狙う展開に。間合いを詰めて突きを繰り出す相手に対し、冷静にいなしていく。試合が動いたのは開始45秒。金田は突きで面を狙うが、かわされて懐に入られる。すかさず膝蹴りで相手の胴を攻めるも、一本とはならず。すると相手に投げられ倒されてしまう。そのまま抑え込みを許し、一本を奪われた。後がなくなった金田は、「絶対取り返してやる」と果敢に攻めの姿勢を見せる。しかし、相手の足を掛けにいったところをかわされ、バランスを崩す。その隙を相手は見逃さず、そのまま倒されたところで背後から突きを許し、敗戦となった。

 強敵を相手に完敗を喫した金田。「自分の出そうと思ったことを(相手が)させてくれなかった」と試合を振り返った。全国の舞台での経験をチームに還元し、まずは来月に迫った東日本大学選手権で活躍を見せたい。金田が語った目標は「優勝」。明大や中大をはじめとする強豪に対し、どのような戦いを見せるのか。早大の秋シーズンに注目だ。

相手の面を狙う金田

強敵を相手に果敢に攻めを展開した

体勢を崩され一本を奪われた

(記事 矢彦沢壮真 写真 齋藤汰朗、矢彦沢壮真)

結果

▽男子

2回戦

● 金田空大

金田空大副将(教3=大阪・明星)

―― 今日の試合を振り返っていかがですか

 自分の出そうと思ったことはもちろんあったんですけど、それをさせてくれませんでした。それも一重に相手の強さだと思うんですけど、本当につけ入る隙がなかったのをどうにか自分で崩して、自分のしたいことをするっていう技量であったり、そういうことができなかったりっていうのはすごく残念なところです。

―― 今日の試合の狙いはどういった部分でしたか

 今日の試合の狙いで言うと、やっぱり相手が強いことは知っていたので、(相手が)攻めてきた時にカウンターを合わせたり、逆にカウンター狙いと見せておいて自分から攻めたり、立ちで取るっていうことを意識していました。

―― 今日の試合では、相手に倒されて一本を取られるシーンがありました。一本を取られた場面についてはどのように振り返りますか

 やはり相手も多分僕のことを知っていて、研究していると思います。それで僕があまり組の強い選手じゃないっていうのを知っていて、おそらく最初からずっと組む意識を持っていたので、こっちからうかつに攻めれなかったっていうのもあります。組まれて倒された時、1本目は「絶対取り返してやる」っていう気持ちで、2本目はもう自分から逆に組みに行ったんですけど、やはり相手が強かったなっていう印象です。

―― 夏の期間にテーマとしてきたことを教えてください

 夏の期間は「足さばき」をテーマに部員全員で頑張って参りました。

―― 秋のシーズンに向けて、具体的な目標はありますか

 秋のシーズンは東日本(東日本大学選手権)であったり、府立(全日本学生拳法選手権)があると思うんですけど、優勝を目標に早稲田一同練習していきたいと思います。

―― 最後に、秋のシーズンに向けて個人として意気込みをお願いします

 これからの個人としての気持ちとしては、団体戦では絶対に負けないというのが目標です。副将としてもそうですし、3年生で今回総合(総合選手権)に出れた身としても、もう絶対に僕が負けたらチームは勝てないと思って、絶対に負けないで頑張ろうと思います。