橋本がベスト16 全国レベルの相手に健闘

日本拳法

 全・総合選手権が今年も大阪市立中央体育館で開催された。全国レベルの選手が一堂に会する今大会。早大からは橋本周平(社3=大阪・清風)が唯一出場した。橋本は個人選手権と団体戦である全国都道府県対抗大会に出場。個人戦ではベスト16に輝き、団体戦では所属する東京都2が3位入賞を果たすなど好成績を収めた。

 団体戦は1チーム5人制で19のチームが優勝を目指して競い合う。初戦を勝ち上がった東京都2は2試合目で三重県と対戦。中堅として出場した橋本は中盤に抑え面突きを決め、見事白星を飾る。チームが3勝したため、準決勝へと駒を進めた。準決勝の相手は福岡県。ここでも橋本は中堅で出場した。先鋒、次鋒が倒れ劣勢を強いられる中、序盤から積極的に攻め続けたことにより抑え面突きで1本先取する。このまま逃げ切りたいところだったが、試合中にグローブがとれるアクシデントに見舞われる。防具がとれたことによるペナルティをとられ同点にされると、そのまま2本目を取り返すことができず、痛恨の引き分けに終わった。チームとしても決勝進出は阻まれ、団体戦は3位で終えた。

持ち前の身軽さで拳を繰り出す橋本(右)

 午後には個人選手権が行われた。橋本は初戦大柄な相手に対し、なかなか打撃を決めることができず、決着は判定へと持ち込まれる。結果は2対1で橋本に軍配。課題の初戦を制したことで流れに乗ると、続く2回戦も十分に時間を使い、終盤面突きを決め勝利を収める。第3回戦は相手に隙を一切与えず、抑え面膝蹴りで2本奪う。「この夏はいろいろな分野で戦える練習をしてきました」と振り返った通り、様々な技で対戦相手を翻弄(ほんろう)した。しかし第4回戦では序盤に面突きで1本取られ出鼻をくじかれると、その後も相手の素早い拳に対応することができず、2本目も面突きで奪われ敗戦。橋本の挑戦はここで幕を閉じた。入賞はできなかったが、全国レベルの選手が集まる大会で大いに健闘した。

攻撃する機会をうかがう橋本

 今回の団体戦で橋本は早大以外の選手と同じチームになることで、刺激を受け、様々な収穫を得ただろう。一方で東京都代表としてともに戦ったチームメイトは次の東日本選手権ではライバルとして立ちはだかる。昨年無念の3位に終わった雪辱を果たしたいところだ。また、技術の面ではことしは個人戦ベスト16まで成績を伸ばした。着実に成長を遂げている姿に今後も目が離せない。

(記事、写真 森原美紘)

結果

▽全国都道府県対抗大会

東京都2 3位



▽全日本拳法男子個人選手権

橋本周平(社3=大阪・清風) ベスト16


コメント

橋本周平(社3=大阪・清風)

――今大会を振り返って

楽しくやれたと思います。

――個人戦では昨年は初戦敗退に終わりましたが、ことしは昨年を上回る結果になりました

出場前に1回戦どうなるかなと思っていたのですが、1回戦勝ってからは動きがよくなってきて、きょうは良いところまで行くのではないかという気持ちでした。

――初戦の不安というのは、どのような点から感じられたのでしょうか

僕はあまりスタートが良くないので、このレベルの選手との1回戦となると、負けるのではないかなと思いました。

――全国の選手と対戦するにあたり、今まで対戦してきた関東の選手と違った点はありますか

特にはありませんが、全国で勝つ選手というのは往々にして似ていると思います。

――普段はチームメイトへの応援やアドバイスのために声を張っていると思いますが、逆に今回はチームメイトからの応援はありましたか

聞こえました。「もっと(積極的に)いけ」など、応援されているなと感じました。

――団体戦では3位に入賞しました

普段敵の選手ですが、今回東京都代表として集まって、すごく楽しい団体戦だったと思います。できたら決勝まで行きたかったのですが、それでも楽しくできました。

――次の東日本選手権に向けて一言お願いします

明大が4連覇していて、今大会でも明大は勝ち上がってきているので、その明大に対してどこまでいけるか挑戦する大会にしたいです。