橋本が2位入賞!全・総合選手権出場へ

日本拳法

 新体制初の団体戦から2週間経ち、個人戦が幕を開けた。早大からは級の部と段の部合わせて10名が出場し、優勝を目指して熱戦を繰り広げた。段の部の橋本周平(社3=大阪・清風)は優勝こそ逃すものの2位入賞を果たす。この結果によって橋本は9月に大阪で行われる全・総合選手権への切符を手にした。

 級の部では、齋藤龍之介(法3=埼玉・早大本庄)が活躍を見せた。1回戦は相手に引けを取らない攻撃で延長戦に持ち込み、打撃で1本取り勝利をつかむ。2回戦を不戦勝で通過し、迎えた3回戦。打撃や蹴りで良い攻撃をするが、延長戦に入ってもなお両者とも1本が取れない。最終的な優劣は審判に委ねられた。結果は惜しくも判定負けだったが、ベスト16に名を連ねた。段の部には森和将主将(社4=千葉・東邦大東邦)ら6名が出場。森主将は1回戦、2回戦ともに相手を組み倒してから打撃を決め勝利。自身の得意とするプレーで相手をねじ伏せていく。しかし、3回戦では先に1本目を奪われる。1本取り返すため、攻撃を続けるが決めきれず、そのまま時間切れにより悔しい3回戦敗退に終わった。

攻撃する機会をうかがう森主将

 今大会で注目を集めた選手の1人である橋本はシード権により、2回戦から出場する。胴突きで相手を退けると、3回戦、4回戦では今度は蹴り技で1本取り勝負を決めた。「コンディションは良かったです。リラックスして試合に臨むことができました」と振り返るように、心にゆとりを持つことで試合を優位に進める。続く準決勝は延長戦までもつれ込む接戦となった。五分五分の試合の末、3分が経過したことを示すブザーが鳴り、決勝進出をかけた延長戦が始まる。すると直後、相手の隙を突いた一撃が決まり橋本に軍配が上がった。決勝戦は会場中が注目する。そこでは予測できない結末が待っていた。序盤、相手にまさかの面蹴りをくらい、1本先取される。橋本にとっては珍しく試合開始早々に先制を許した。何とか1本取り返し、立て直しを図りたい場面だったが、すかさず2本目を取りに来た相手の猛攻により勝負を決める2本目も奪われる。予想外の展開に会場がどよめくなか、悔しさから天を仰いだ。自分の思うようなプレーができず、2位で今大会を終えた。

悔しさをあらわにする橋本

 「全総合選手権出場の権利が1位と2位だけに与えられるので、決勝までは進みたいと思っていました」とこの大会にかける思いを打ち明けた橋本。目標は果たしたが、この結果には満足していない。今大会で味わった悔しさを闘志に変え、更なる目標を目指す。またチームとしては今季初の個人戦を終え、一人一人が手応えをつかんだだろう。次に出場する高幡不動尊奉納大会では、社会人も出場する厳しい試合が待っている。気を引き締めてこれから続いていく大会に挑む。

(記事、写真 森原美紘)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

結果

▽級の部

ベスト16

齋藤龍之介(法3=埼玉・早大本庄)



2回戦敗退

田島崇行(教2=埼玉・浦和)

宮脇希(教3=神奈川・山手学院)



1回戦敗退

伊東天晴(人科2=東京・世田谷学園)



▽段の部

2位

橋本周平(社3=大阪・清風)



ベスト8

中楯寛人(社4=神奈川・逗子開成)



ベスト16

森和将主将(社4=千葉・東邦大東邦)

大栄卓磨(文構4=上智福岡)

小坂怜亜(教1=大阪・関西福祉科学大高)



2回戦敗退

眞鍋周(教4=香川・大手前)

コメント

橋本周平(社3=大阪・清風)

――きょうの試合を振り返って、今の率直な気持ちをお願いします

決勝戦で負けたのがもったいないなというのと、全・総合選手権の権利は取れたので1つの目標はクリアしたという思いがあります。

――決勝戦の直後は、とても悔しがっているように見えました

自分でも思わぬ形で負けてしまって、いろいろ試合前にこうしようと決めていたのですが、それが全てできませんでした。あのような形で終わってしまったので、すごく残念です。

――決勝戦では、具体的にどのように対応していこうと考えていましたか

時間を使って焦らせていこうとしました。

――敗因は具体的にどのような点にあると思いますか

1本取られた後焦ってしまって、2本目を取りに行ったのですが、そこで1本取りきれなかったのが甘かったです。そこが1番の敗因だと思います。

――次の大会に向けて

次は自衛隊とも対戦するので戦い方も変わってきて、力に対する技術も必要になってくると思います。これに満足するのではなく、1つ1つ勝つべきところで勝ち、選抜(全国大学選抜選手権)につながるような経験を積みたいと思います。