新戦力の台頭に期待高まる

日本拳法

 今回で30回目を迎えた高幡不動尊あじさいまつり日本拳法奉納大会。早大からは6名の選手が出場した。初段の部では足立剛毅(文構3=東京・明治学院)が自衛隊員相手に善戦するも2回戦で敗れる。級の部では早川史明(教3=千葉・市川)がベスト8に残り、健闘した。また、森和将(社1=千葉・東邦大東邦)と大栄卓磨(文構1=上智福岡)の1年生2人は初めて大会に出場。結果は1回戦負けだったものの良い実戦経験の場になった。

 最初に登場した川向勇志(国教2=広島・AICJ)は軽いフットワークで攻撃をかわすも、後半疲れが出てきたのか立て続けに2本取られてしまい敗北。三橋啓吾(スポ2=千葉・成田)も粘りを見せるが同じく1回戦敗退。そのようななか、足立は、1回戦からフィジカル、パワー共に圧倒的に強い自衛隊員とあたるも、1本取り白星を挙げる。続く2回戦も自衛隊員。やはり苦しい戦いとなり、力の差を見せつけられることとなった。惜しくも敗れてしまったが久しぶりの公式戦出場で得るものがあったようだ。

激しく打ち合う足立(左)

 級の部に出場した早川は「ブランクもあってなかなか調子も上がってきていなかった」と言うものの2回戦では連続パンチで相手を圧倒。3回戦では延長戦を制し、準々決勝に進出。積極的に攻撃を仕掛けてくる相手の隙を見逃さず、胴突きで1本を取る。だがその後も攻撃の手を緩めない相手に対し、思うような戦い方ができず2本取られてしまい、苦杯を喫した。

ブランクを感じさせない動きを見せた早川(右)

 今大会は出場機会の少ない選手たちが躍動した。それぞれ練習の中だけではわからなかった課題や弱点を見つけることができたのではないだろうか。新戦力が着々と育っていくのが楽しみである。

(記事 伊藤なつ実、写真 中澤佑輔)

結果

▽初段の部

2回戦敗退
足立剛毅

1回戦敗退
川向勇志
三橋啓吾

▽初段の部

ベスト8
早川史明

1回戦敗退
大栄卓磨
森和将

コメント

足立剛毅(文構3=東京・明治学院)

――今季初の大会はいかがでしたか

組みの相手とは相性が良かったのですが、やっぱり自分はその相手への対策がまだまだだと思いました。

――1回戦、2回戦共に自衛隊の方が相手でしたが意識した点はありますか

2回とも自衛隊だったので、1戦目の方は自分の得意とするところで戦っていこうと思いました。あとは力が強いので、捕まらないようにと考えてやりました。2回戦目では、1回戦で対戦した方よりも力が強くて捕まってしまって冷静に対処できなかったです。

――今後の課題を教えてください

今回の試合を振り返ってみて、自分より力が強い相手にどうしても押し負けてしまうところがあるので、下半身の強化と技の精度をあげていこうと思います。

早川史明(教3=千葉・市川)

――この大会にはどのような気持ちで臨みましたか

この間の東日本(東日本大学リーグ戦)でメンバーに選ばれていなかったので、今回は試合に出させてもらいました。僕自身ブランクもあってなかなか調子も上がってきていなかったので、7月の7日まで毎週日曜日に試合が続いていくんですけど、調子を上げていくために一つでも多く勝とうと思って試合に臨みました。

――順調に勝ち進んでいきましたが、きょうの調子はいかがでしたか

最初は不戦勝というかたちだったのですが、良いかたちで2試合目に2本取れて、正直体は動いていなかったと思うんですけど、結果がついてきてくれました。次の試合も2本取って、それで優勝しようという気持ちで頑張りました。

――最後の試合を振り返っていかがですか

勝てましたね。頑張れば。だからすごい悔しいんですけど、今後に向けての課題が見えたのかなと思います。結果的には負けてしまったのですが、来週と30日にも試合があって、そこでまたきょうやった相手と当たるかもしれないので次に当たった時には絶対勝てるように準備していきたいと思っています。

――今後に向けて抱負をお願いします

出た試合では必ず2本取って、自分の拳法で勝ちをつかめるように練習していきたいと思います。