全国の舞台でまさかの初戦敗退 涙をのむ結果に

日本拳法

全国大学選抜選手権 6月23日 東京・中央大学多摩キャンパス

 全国大学選抜選手権が開催された。リーグ戦である今大会において男子は初戦立命大と対戦。敗北し1回戦敗退に終わった。女子は初戦中大と対戦し敗北。同じく1回戦敗退となった。

 男子は1大学5人の団体戦となる今大会。初戦は立命大との対戦となった。先鋒・橋口翔平(人4=鹿児島中央)が試合開始1分39秒、相手に強烈な胴蹴りを決めて幸先の良いスタートを切ったかのように思われた。しかしその後残り時間13秒、相手の放った面突きが入り、さらに続けて胴蹴りで一本を取られる。次鋒・福田翔馬(先理2=山口・聖光学園)も胴突き二本を決められ敗北。中堅・松崎滉生(法4=東京・早大学院)が試合開始53秒で胴蹴りを決め、流れが変わるかと思われたが、先鋒と同じくその後二本を胴突き、面突きで取られ敗北した。ここで早大の敗北が決定する。副将・辰巳大悟(法3=東京・早実)も時間最後まで粘るも、1分11秒時点に面突きで取られた一本を取り返せず敗北。しかしながら、大将・金田空大(教4=大阪明星)がそのままでは終わらせない。相手は同じ程度の力量を持ち、膠着した試合展開を見せる。しかし果敢に攻め込み残り時間11秒、相手からの攻撃をかいくぐって放った胴突きが決まり、勝利した。金田が一矢報いる健闘を見せたが最終的には1勝4敗で試合は幕を閉じ、同時に、新チームとして初の全国大会は1回戦敗退に終わることとなった。

相手の突きをかわす金田

 女子は今大会1大学3人の団体戦であった。初戦中大との一戦。先鋒・星野奈穂(スポ2=東京・小山台)が試合開始1分23秒、相手の面突きで一本を取られるもその後すぐに面突きで取り返し追いつく。しかしその後また面突きで一本を取られ敗北。続く中堅・鎌田琴未(スポ3=東京・日本女子大)は不戦勝で続く試合に繋げた。大将・井上晴未(政経3=神奈川・山手学院)は膠着した試合展開を見せる。果敢に攻め込むも審判の旗は上がらず、試合終盤に差し掛かるまでどちらにも一本が入らない。しかし残り時間7秒、相手の面突きに旗が上がった。1勝2敗。男子に続き女子も1回戦敗退が決まった。

突きを放つ井上

 男女ともに1回戦敗退となった早大。膠着した試合展開が多かったが競り負けていることが多く、練習の成果を十分に発揮することができず悔しい結果に終わった。しかしながら両大将ともに戦意を喪失するどころか次回の全国大会に向けての闘志を見せ、今大会で見えた課題に対しての練習を重ねていくと話した。まだまだ挑戦者としての早大の伸びしろに期待したい。

(記事 小川ゆりえ、写真 矢彦沢壮真)

コメント

金田空大主将(教4=大阪明星)

――今日は初戦敗退という結果でしたが試合を振り返ってみていかがですか

男女ともに練習していたことを出し切ることができていなかったと思います。

――前回の試合からチームとして取り組んできたことを教えてください

練習のスピードや質よりも量を追い求めました。欠席率であったり内容であったり、早稲田が練習の量が足りていないと考え、そこを強化することでフィジカル、精神ともに鍛えられていたつもりでしたが試合が続いているのもあって疲れているのかなと感じました。

――前回金田さんにインタビューしたときには、4年生の足が動かないことが課題にあがっていましたがそれは改善されましたか

思うようには改善できていません。前回に比べてけが人も増えてしまい、フルメンバーではない状態ではありましたが、もっとやれたはずという印象が強いです。

――今回の大会で見つかった課題を教えてください

一度転んだのを見逃してもらったから実質引き分けだった僕も含め、実力が拮抗している試合のときに勝ちきれないことが多いなど、勝てる試合を逃す、というところが課題です。具体的に甘かったところを挙げると、相手の力量を見誤ることがあったり、早稲田が先制したのに自分から攻められずに守りに入ってしまって二本取られてしまうなど攻め手が足りなかったりするところがあるかなと思います。

――次に向けての意気込みをお願いします。

近い次の団体戦は東日本になりますが、今回関西の大学と戦って、府立に向けてやってやろうという気持ちがより一層強くなりました。

井上晴未(政経3=神奈川・山手学院)

―― 中大戦を振り返っていかがでしょうか

 1ー1で回ってくるって予想はついていました。自分の話になってしまって申し訳ないんですけど、私が勝てなくて本当に悔しいです。

――今日の試合を個人として振り返って、敗因はどのような部分でしょうか

先週の東日本総合(東日本総合個人選手権)で、同じような負け方をしてしまいました。自分の拳と相手の拳が同時に当たって、相手に(旗が)上がるみたいな。相手の方が早かったので相手に上がっているんですけど。だから自分のプレーとしては、フェイントを出して読ませないプレーをした方が上手くいきます。ただ、大雑把なプレーに入ると非常に良くないです。とにかく同じような敗因だったので、そこを修正できずに今日を迎えてしまったのが、もったいないなと感じました。

――そういった部分を改善していくために、どのような取り組みをしていきますか

右構え(サウスポー)は少ないので、(今日の試合のように)右構え同士でやることも少なくて、非常に苦手意識があります。なので、そこの練習を重ねることと前拳の練習、自分から攻める練習を重ねたいなと思います。

――チームとしての課題はどのようなところでしょうか

3人なので1人の1勝が重くなります。なので、自分ができるプレーをもうちょっと尖らせて、その部分で戦えるようになったら、もっと勝率が上がるんじゃないかなと思います。

※掲載が遅くなり申し訳ありません