連覇へ好発進!接戦制して開幕白星

女子ラクロス

第37回 関東学生リーグ戦 1部Aブロック

7月5日 神奈川・富士通スタジアム川崎

Team 1Q 2Q 3Q 4Q 合計
早稲田大学 2 2 4 2 10
中央大学 2 3 1 1 7

得点者

1Q

水野文萌2

2Q

水野文萌、久保木麻由

3Q

増田明香2、山田麻由、八澤百子

4Q

八澤百子、野田千裕

 「学生王者・連覇」を狙う早大が、関東学生リーグ戦(リーグ戦)開幕戦で中大と対戦した。昨季はリーグ4強入りを果たした強敵との初戦は、いきなりの正念場となった。序盤に先制点を献上すると、早大はショットを決め切れず1点ビハインドで前半を折り返す。それでもハーフタイム明けには、攻守がかみ合い、逆転に成功。その後も着実に得点を重ね、10-7で開幕戦を勝利で飾った。

ボールを保持するこの日3得点のAT水野

 男女ともに昨年王者の開幕戦が行われ、会場には多くの観客が集まった。試合は開始4分、中大にフリーシュートを許し、先制点を献上。早大はその後のドローを取り切り、3本のフリーシュートを得るも、決め切れず。8分に追加点を奪われ、2点ビハインドの展開に。それでも10分にはエースAT水野文萌(創理4=埼玉・早大本庄)が1on1から得点を決め、流れを渡さない。その後12分、AT勝沙和子(商2=東京・早実)がグランドボールを拾い、華麗なパスワークから最後はAT水野が倒れ込みながらのショットを決め、2-2の同点で第1クオーター(Q)を終えた。

 続く第2Qも一進一退の攻防が続く。開始直後にはAT水野がゴール裏から切り込み、この日3点目の得点を決めた。直後のドローに敗れ失点するも、5分にはMF神谷彩乃(文構3=神奈川・桐蔭学園)からMF久保木麻由(スポ3=福島・安積)へパスが通り、そのまま放ったショットはネットを揺らし4-3に。しかしその後はドローを取り切れず、苦しい守備の時間が続いて2失点を喫し、4-5の1点ビハインドで試合を折り返した。

得点を挙げ、喜ぶ選手たち

 迎えた後半、「中大に対して準備してきたことをやろうと冷静に話せていたことが、3Qの入りにつながった」とMF五十嵐杏子主将(文4=神奈川・相模原)が振り返るように、ペースをつかみ始めた早大は着実に得点を重ねた。MF増田明香(法4=東京・国学院久我山)が開始のドローを制すると、パスはDF山田麻由(商4=東京・国立)へつながれ、フリーシュートを獲得。DF山田が公式戦で初めて放ったシュートはネットを突き刺し、早大に流れを呼び込んだ。6分にはAT八澤百子(スポ4=東京女学館)がフリーシュートをゴーリーの頭上に決めて得点。その後も早大の攻撃は続き、10分にはMF五十嵐主将のパスを受けたMF増田がバウンドショットを沈めた。直後にも、自陣のDF山田からクリアパスを受けたMF増田が自ら持ち込み、連続得点。4連続ゴールで一気に突き放し、8-6の2点リードで最終Qを迎えた。

 第4QにはDF陣の活躍も光る。中大にフリーシュートを許すも、今度はG星井萌子(スポ3=東京・駒場)が好セーブを見せると、AT水野がこぼれ球を拾い、ランクリアからAT八澤につなぐ。AT八澤が振り抜いたショットがネットを突き刺し、この速攻に、会場はこの日一番の盛り上がりを見せた。しかし直後のドローに敗れ、ゴール前での反則から失点。その後も中大の速攻が続いたが、DF川瀬仁香(法2=埼玉・早大本庄)の粘り強い守備とG星井の好セーブで追加点を許さない。そして最後は、MF野田千裕(政経2=埼玉・早大本庄)がマークを振り切ってシュートを決め、10-7でリーグ開幕戦を制した。

好セーブを見せたG星井

 開始から果敢な攻撃を見せ、2桁得点で勝利を収めた早大。早慶定期戦(早慶戦)での悔しさや収穫を生かす試合になったのではないだろうか。攻守がかみ合った試合展開は、チームとしての完成度の高さを感じさせた。次戦は、1ヶ月後の日大戦。「学生王者・連覇」へ突き進む五十嵐組は、また大きく成長した姿を見せてくれることだろう。

(記事 辻岡真波 写真 石澤直幸)

試合後インタビュー

MF五十嵐杏子主将(文4=神奈川・相模原)

 

 

――今日の試合を振り返っていかがですか

 先制点を決められてしまったところから始まったんですけど、その後はしっかり自分たちがやってきたことを出すことに集中して、しっかり自分たちのペースで試合ができたのはすごいよかったかなと思います。

――課題の立ち上がりを振り返って

 やはり先制点取られてしまったとこが始まったんですけど、1Qはそのあとしっかりオフェンスセットで自分たちの形で点を取るというのができたので、立ち上がりとしては悪くなかったかなとは思います。

――ハーフタイム中はどのような話をされましたか

 相手が修正してくるというところ、早慶戦での反省を生かして、そこの相手目線の話もしっかりできましたし、3Qに自分たちが中大に対して準備してきたことをやろうっていう、冷静に話せてたことが、3Qの入りに繋がったかなと思います。

――ご自身のプレー振り返っていかがですか

 自分自身は怪我もあって、制限された中で試合に出たんですけど、自分ができることを発揮するというところと、チームとして勝つというところに集中してプレーできたので、良かったです。次はしっかりもっとスタッツのところで貢献できるように頑張ります。

――最後に、日大戦に向けて意気込みをお願いします

 また1ヶ月時間が空くので、日大戦に向けて一回りも二回りも、成長した状態でプレーできるようにしたいです。今日の試合も全てが良かったわけではなくて、課題もすごくあったので、そこをしっかりチームとして修正して、また勝利できるように頑張っていきたいと思います。

 

DF山田麻由(商4=東京・国立)

 

 

――試合全体を振り返っていかがですか

 早慶戦に負けてからここまで準備してきたので、そこをしっかり出し切れたと思います。勝利だけを目標にしてたので、しっかり勝ち切ることができてよかったです。

――早々に2失点がありましたが、そこから見事にディフェンスを立て直しました。どのようなことを意識されていましたか

 失点に対しての改善点というのはすぐに出せたので、そこはしっかり改善しました。あとはグラボだったり、アタックセットに持ち込むというところがあまりできてなかったので、そこをしっかり決めきれば早稲田の流れが来るっていう風に思っていました。みんな落ち込まずに次に向けて切り替えられたと思います。

――今日は得点も1点決めましたが振り返っていかがでしたか

 公式戦でシュートを打つのは初めてだったので緊張しましたが、しっかり空いているところに打ち込むことができました。純粋に嬉しかったですし、チームの勝利に貢献出来て嬉しかったです。

――8点目のシーンでは自陣からのロングパスで増田選手の得点をアシストしました。普段からこのようなプレーは意識していますか

 狙えるところでスペースに対して投げ込むところや、走り込むっていうところはやっています。それが今回は上手くいったかなと思います。

――次戦以降への意気込みをお願いします

 次戦もですし、あと4戦をしっかり勝ち切って、1位通過することが全国に向けて大事になってくると思います。一戦一戦を大事に、自分たちの強みを生かしてしっかり戦っていきたいなという風に思います。