『金井組』最終章　法大に競り勝ち有終の美を飾る／リーグ戦　法大戦

　前節の東海大戦で大勝を収めたが、他大学の結果によってＦＩＮＡＬ４進出の道が閉ざされた早大。リーグ最終戦の法大戦は１部リーグ残留を懸かる試合となった。試合は１Ｑから早大と法大が交互に点を取り合う展開となる。しかし４Ｑに３連続得点を挙げて突き放し、勝利した。

　勝てば一部残留、負ければ入れ替え戦に進むという大事な一戦。先手を取りたい早大は、ＭＦ脇田萌衣（教３＝東京・白百合学園）のリーグ戦５試合連続となるゴールで先制する。直後に同点に追いつかれるも、13分にＭＦ横幕円香（文構３＝神奈川・公文国際学園）がフリーシュートを決めて勝ち越し。１点をリードして１Ｑを終えた。２Ｑに入ると、法大が食らいつき同点に。しかしＭＦ星川陽恵（スポ３＝埼玉・浦和一女）がゴール前でパスをもらい、落ち着いて決めて再び勝ち越した。前半を終えて３ー２と拮抗（きっこう）した状態で試合を折り返した。

シュートを放つ脇田

　３Ｑはお互いのディフェンス陣が躍動。Ｇ金井美穂主将（教４＝東京・神田女学園）が何度もスーパーセーブを見せチームを救った。結果的に両チーム無得点で３Ｑは終了。早大１点リードのまま、勝負は最終４Ｑへと突入した。１月に始動した『金井組』。「Ｄｒｉｖｅ」をスローガンに掲げ歩んできたチームも、ついに最後の15分を迎えた。『金井組』の全てが決まる15分。残留に向け逃げ切りたい早大だったが、法大の粘りの攻撃を前に同点を許してしまう。

ゴーリーとして１年間早大のゴールを守り抜いた金井

　残り時間が10分を切る中、ＡＴ拝原花歩（政経４＝東京・早実）がフリーシュートの機会を得る。チーム全員の思いを乗せたシュートは、見事にゴールへと吸い込まれた。執念のゴールで再び勝ち越しに成功する。その２分後にはゴール前でパスをつないで、最後はＡＴ上野美桜（国教４＝東京・立川国際中教校）がシュート。今年ＡＴ陣をけん引してきた拝原＆上野コンビのゴールで流れを呼び込んだ。さらに横幕の２得点目となるゴールで勝負あり。終了間際に法大の反撃を受け点差を詰められたものの、１点差で逃げ切った。『金井組』最終戦を勝利で飾り、１部残留を決めた。

ゴールを決め抱き合う拝原（右）と金井

 

ゴールを決め抱き合う上野（右）と金井

　冷静に試合を進めて、見事に有終の美を飾った『金井組』。最大の目標としていたＦＩＮＡＬ４進出を達成することはできなかったが、強豪・立大を撃破するなど確かな成長を見せた。この試合で４年生は引退となり、再び同じメンバーで目標に挑むことはできない。しかし、『金井組』の挑戦はまた来年以降の新チームに引き継がれていくはずだ。大学４年間をラクロスに注ぎ、仲間とともに苦楽を味わってきた４年生。彼女たちがラクロス部で過ごした日々が、今後のラクロス部、そして彼女たちの人生の糧になることを願ってやまない。六大学交流戦、早慶定期戦、関東学生リーグ戦、そして準リーグを戦い抜いた2023年の『金井組』。来年の１月から始動する新チームにも、今年届かなかった分も含めてＦＩＮＡＬ４進出に期待がかかる。ともに戦った後輩たちが４年生の思いを引き継いで、さらなる成長を見せてくれるに違いない。

記念写真に納まる『金井組』たくさんの感動をありがとう！

 

（記事　廣野一眞、写真　飯田諒、近藤翔太、長屋咲希、西村侑也、取材　田中瑠花）

 

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