強豪相手に力負け　ブロック予選を５位で終え入替戦へ

　早大女子ラクロス部は関東学生ラクロスリーグ戦（リーグ戦）ブロック予選最終戦、立大戦に臨んだ。ここまで全勝で１位通過を決めている立大の強力なオフェンスに苦しみ、第１Ｑ（クオーター）にいきなり４失点を喫する。第２Ｑ以降は攻守ともに粘りを見せるも突き放され、３－８で敗北。リーグ戦ブロック予選は２勝４敗で終わった。

ドローに臨む櫻井

　第１Ｑは立大の組織立った攻撃に苦しめられる。最初のドローを取られると、早大陣でじっくりとボールを回されゴール前へと持ち込まれる。そこから個人技で抜け出しショットを放たれ先制を許した。続くドローは早大が獲得するも、パスミスで簡単に失ってしまう。再び攻め込まれ、一度はＧ山本芙結主将（スポ４＝静岡）がセーブをしたものの中につながれ失点。そこから反則が絡むなどしてさらに２失点を許す苦しい展開になった。それでも１Ｑ終了間際には山本の連続セーブがあり、早大も反撃のムードがある中で第２Ｑを迎える。開始直後のドローは取られて攻められるも１Ｑの流れそのまま、山本がセーブ。さらに相手のミスでピンチを脱すると、早大のアタックセットに入る。ミスで相手ゴーリーに取られるも、ＡＴ櫻井あか里（商４＝東京・早実）がプレッシャーをかけミスを誘発し、そのまま持ち込んで決めて１点を返した。早大はこのいい流れのまま次のドローを獲得するとそのまま相手陣へ攻め込み、ゴール前にいたＭＦ茅野汐莉（教３＝東京・早実）が流し込んでもう１点を返した。その後も攻めるが相手ゴーリーに阻まれ、さらには失点を許して２－５で前半を終えた。

攻守にわたって躍動した川崎

　第３Ｑは両ゴーリーの好セーブなどもあり膠着（こうちゃく）した展開となる。アタックでは何度も相手陣へ攻め込みショットを放つも、相手ゴーリーやディフェンス陣に阻まれる。相手のファールからフリーシュートを獲得するも、これも相手ゴーリーにセーブされ得点できない。ディフェンスでは１点は与えてしまうものの、山本のセーブやＤＦ陣の堅い守りから最少失点で抑え、４点ビハインドで最終第４Ｑを迎える。何とか食らいつきたい最終Ｑ、開始直後のドローを獲得しチャンスを作る。ＡＴ西谷内さえ（スポ４＝東京・錦城）がショットを放つも惜しくも枠外へ。その後も早大がボールをキープするもミスで相手にボールが渡り、そのままつながれ失点。さらにもう１失点を許した。ＭＦ脇田萌衣（教２＝東京・白百合学園）のゴールで１点を返すも及ばず、最終戦は３－８で敗れた。

円陣を組む一同

　リーグ戦ブロック予選の結果についてＭＦ川崎ひかる（法４＝東京・立川国際中教校）は、「自分たちの思っていたような結果が出なくて、入替戦という結果になってしまって戦況があまりよくないなと思う」と振り返る一方、「山本組で戦える試合が１試合増えたというふうにプラスに見て、予選リーグの課題を修正していきたい」ともう前を向いている。「試合に出る人たちだけでなくＯＧ、保護者も含めて全員で戦っているというところを感じながら入替戦勝ち切りたい」と山本が語るように、最後の一戦となる入替戦は山本組全員で一体となり、勝利に向けて突き進んでいく。

（記事　田中駿祐、写真　佐々木智佳子、横松さくら）

コメント

Ｇ山本芙結主将（スポ４＝静岡）

――今日の試合を振り返っていかがですか

　優勝常連校の立教に対して基礎的な力の差や試合の作り方というところで大きな壁を感じた試合ではありましたが、とにかく楽しむというところに重きを置いて最初から最後まで思い切り戦えたかなと思います。

――首位立大と対戦するにあたり、チームとしてはスカウティングなどからどのような対策をしていましたか

　１番のジョーンズ萌仁香（４年）選手は日本代表レベルのすごく優れた選手なので、そこに対してディフェンスでシャットという１枚べったり付いて身動きさせない戦術を敷いていましたが、そこをうまく相手に使われて２，３点取られてしまったので、その場でのリアクションという部分でシャットを解除して、いつも通りの早稲田のディフェンスで戦おうということで対応しながら守っていました。

――失点後などにＤＦ陣と話していることが多かったですが、そこではどのような話をしていましたか

　直前に起こった失点シーンの防ぎ方や、ボールを奪った後のクリアでのミスの修正、またはディフェンスセットに入るまでのライドの修正というところを総合的に話していたかなと思います。

――今日の試合でブロック予選が終わりましたが、振り返ってみていかがですか

　明治、青学、中央の３戦で競り負けるというところで、すごく苦しい展開にはなったのですが、今の早稲田の力が何も通用しないというわけではなくて、トップレベルの相手にも戦えるという武器はすごく確かめられたブロックだったかなと思います。ファイナル４を目指して戦ったんだという今年のチームの強さや軸みたいなところがちゃんと入替戦でも見せられるように、そこは最後まで貫きたいなと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

　次戦の入替戦では私たちは１部残留をかけてですが、２部は本当に１部昇格に向けて命を懸けてぶつかってくると思います。その勢いやパワーに負けないように自分たちのやるべきことをやり通すというところもそうですし、苦しい場面ではベンチの応援が早稲田は力をくれるなと思うので、試合に出る人たちだけでなくＯＧ、保護者も含めて全員で戦っているというところを感じながら入替戦勝ち切りたいなと思います。

ＭＦ川崎ひかる（法４＝東京・立川国際中教校）

――今日の試合を振り返っていかがですか

　格上の立教との試合だったのでとにかく自分たちの力を出し切ろうと臨みました。

――今日の試合でアタックでは得点につながるパス、ディフェンスではグラウンドボールや守備で安定感がありました。ご自身のプレーを振り返っていかがですか

　私は基礎力が武器の選手だと思っていて、派手なプレーよりかはそういった基礎の部分でチームに貢献できればいいなと試合前から思っていたので、それが表現できてよかったかなと思います。

――チームとしては立大に対してどのような試合をしていこうと話していましたか

　自分たちのやることをやって悔いなく楽しんで笑顔で終われる試合をしようと山本主将も話してくれていたので、それぞれ自分たちがやりたいと思っていること、アタックだったらボール持ちを長くしてから攻めるとか、ディフェンスだったら1歩引かずに攻めたディフェンスをするというのを体現できるようにしようという話をしていました。

――ブロック予選を振り返っていかがですか

　全体としてみると自分たちの思っていたような結果が出なくて、入替戦という結果になってしまって戦況があまりよくないなと思いますが、これから入れ替え戦があってこの山本組で戦える試合が１試合増えたというふうにプラスに見て、予選リーグの課題を修正していきたいと思います。また、このチームは本当に下級生や保護者の方とか関係者の方の応援で成り立っていると思うので、予選リーグの戦況が厳しかった分感謝の思いをきちんと伝えられる１試合を戦い抜きたいなと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

　次は今日とはまた違って絶対に負けられない１戦になるので、今以上に結果にこだわり抜いて今出せるものを100パーセント出し切りたいと思います。