最後の新人戦は悔しい結果で終わる

女子ラクロス

 2年生にとって最後の新人戦が開催された。10分×2クオーター(Q)という特別ルールで開催された今大会。昨年12月の新人戦では決勝に進出した女子部は、予選ブロックで2連勝し決勝トーナメント進出を決める。しかし、準々決勝で立大αに敗れ大会を終えた。

 5月5日に開催された予選ブロック。突破するには全勝が必要と厳しい条件の中迎えた初戦の東女体大・東大連合チーム戦では、AT西川佳(文構2=東京・東洋英和女学院)、MF田中美亜(スポ2=東京・国立)のゴールで相手を突き放し勝利を収めた。続く東洋大・日大・横浜国大連合チーム戦は、MF脇田萌衣(教2=東京・白百合学園)、MF田中のゴールで幸先よくリードする。途中相手の追い上げがあったものの逃げ切り、2連勝で昨年冬に続いて決勝トーナメント進出を決めた。

喜ぶ一同

 5月21日、雨の中行われた準々決勝では、強豪立大のαチームと対戦した。早大は序盤から立大αの猛攻を防ぐことができず、立て続けに失点を許す厳しい展開に。1Qはほとんどチャンスを作れず、さらに終盤にもう1失点を与え0-3で終える。巻き返しを図りたい最終第2Q。早大はまたも攻め込まれる展開が続くが、G柏原陽菜乃(創理2=東京・大妻多摩)の好セーブや守備陣の粘り強い守りから失点を許さない。さらに、MF田中が3試合連続となるゴールを決め反撃に出る。しかし、チャンスは作るも得点をすることができず1-3で敗北。早大は準々決勝で姿を消した。

ショットを放つ田中

 最後の新人戦は準々決勝敗退と悔しい結果で終わったが、鈴木利奈ヘッドコーチ(平30スポ卒)が「個々人の基礎技術は確実に伸びているし、プレーの幅も広がっていると思う」と語るように、昨冬からの成長を実感でき、収穫もあった。これからは上級生の混じるチームで戦うことになるが、MF田中やMF脇田、MF星川陽恵(スポ2=埼玉・浦和一女)らがすでにトップチームで試合に出場をしており、他にも食い込んでいける選手は多くいるはずだ。これからの2年生の活躍から目が離せない。

(記事 田中駿祐、写真 山田真由)

▽予選ブロック 〇3-1東女体大・東大連合チーム(得点者:西川佳2、田中美亜)

▽予選ブロック 〇3-2東洋大・日大・横浜国大連合チーム(得点者:脇田萌衣2、田中美亜)

▽準々決勝   ●1-3立大α(得点者:田中美亜)

コメント

予選ブロック

AT西川佳(文構2=東京・東洋英和女学院)

――今日の2試合を振り返っていかがですか

 2試合ともに落ち着いて、自分たちのペースを作って試合を回せたといういい印象です。

――今日の試合はチームではどのようなことを徹底していましたか

 アタック、ディフェンスともにコミュニケーションを取り、コートの中で喋って連携をしっかりと取れるようにということを意識していました。

――1試合目で2ゴールを決めていましたが、オフェンス面ではどのようなことを意識していましたか

 仲間が作ってくれたスペースに自分が攻めるということを意識していて、お互いのコミュニケーションを取るところで、チームメイトが開けてくれたスペースとタイミングを見計らって強気に仕掛けていけたかなと思います。

――昨年の冬に続き決勝ステージ進出となりました

 新人戦優勝を目指して練習を重ねているので、決勝ステージ進出は通過点ではありますが、ひとまず嬉しい気持ちではあります。

――決勝ステージに向けて一言お願いします

 初戦立大と当たるのですが、そこでひるまず強気に、自分たちのペースで攻めていければいいと思っています。

 

田中美亜(スポ2=東京・国立)

――今日の2試合を振り返ってみていかがですか

 楽しかったです! あくまで目標は優勝なので、まずは予選を突破しようと思って挑みました。勝ち切ることが出来て嬉しかったです。

――今日の試合でチーム全体として意識していたことはありますか

 まずコミュニケーションをしっかり取ることを意識していました。2年生の同期チームだからこそしっかりコミュニケーションを取って、連携やディフェンスやアタックにみんなで共通意識をもった上で攻めて守ろうと決めていました。

――オフェンスで個人的に意識していたことはありますか

 オフェンスは、まずはワンマンでしっかり目の前の相手を抜くことを意識しつつ、空いているところ、攻められるところでしっかり攻めようと思っていました。

――昨年の冬に引き続き決勝ステージ進出を決めましたが、いかがですか

 昨年が準優勝だったので、今年は絶対優勝したいと思っています。決勝リーグの初戦が結構強い相手なので、あと2週間しっかりみんなで高め合って、今回こそ優勝しようという気持ちです。

――決勝ステージに向けての意気込みをお願いします

 絶対優勝します! 最後の同期試合だから、思い切り楽しんでしっかり勝ち切ります。

 

決勝トーナメント

鈴木利奈ヘッドコーチ(平30スポ卒)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 自分たちがなかなかボールを保持できず、相手のペースで試合が進んでしまったと思います。ウインター以降さらに力をつけて臨み、良いプレーもありましたが、全体的に個々の細かい技術が相手の方が上回っていたと感じます。

――悪天候の中非常に難しい試合だったと思います。どういったことを意識するように共有していましたか

 悪天候であることは相手も同じであり、相手が強いことは分かっていたので、まずは試合の入りから気持ちで負けないこと。自分たちの強みである1on1を中心に強気で攻めるように伝えました。

――1Qではあまりチャンスを作れませんでした。ハーフタイムではどのような話をしましたか

 こちらがボールを持ったら、相手は2,3人でとにかく落としに来ていたので、後ろや逆サイドのオプションをつくり、広いところで走るように伝えました。前半終えて3点差ついていましたが、自分たちのATセットに持っていけばまだまだチャンスはあると思っていたので、そこは選手同士でも切り替えようという声が出ていました。

――2Qは無失点で切り抜けました。そこはどのように感じていますか

 ゴーリーのナイスセーブもあり、DF陣も良く粘って守ることができたと思います。無失点でしたが相手は1Qで点差をつけたことで余裕を持ってプレーしていましたし、こちらがプレッシャーかけきれなかった部分があると感じています。

――12月の新人戦からはどのような点が成長したと思いますか

 今回は選手たちが中心となって戦術や練習メニューを組み立てたり、相手のスカウティングをしたりして準備をしてきました。一人一人が主体的に取り組めたことで、学年の結束力はかなり高まったと感じています。また、個々人の基礎技術は確実に伸びていますし、AT/DFともにプレーの幅が広がったと思います。まだまだこれからの学年なので、現状に満足せず、さらに貪欲に成長していってほしいです。

――これから2年生にはどのような点を期待していますか

 今年のチームにとって、2年生の影響力は大きいので、下級生だからというのは関係なく、どんどんチームを押し上げていってほしいと思います。2年生が持つ熱量を今度はチーム全体に向けて発揮していってほしいですし、早慶戦やリーグ戦に向けてチームに勢いを与えてくれることを期待しています!