接戦を落とし痛恨の2連敗…。崖っぷちで第3戦へ/ブロック戦・立大戦

女子ラクロス
前半 後半
早大
立大
▽得点者
吉田、秋山、永廣、青柳

 初戦で痛い敗北を喫した青学大戦から約10日。関東学生リーグ戦のAブロック上位2チームに残るために、これ以上の敗戦は厳しい状況で臨んだ立大戦。立ち上がりに2失点し、前半から追う展開となるものの、AT吉田なつ湖(スポ4=東京・明星学園)のゴールなどで追い付き、前半を同点で終える。後半に入り、MF永廣めぐみ主将(スポ4=米国・ラファイエット)のゴールで一時は勝ち越しに成功するも、その後立て続けに3失点。終盤の追い上げもむなしく、結果は4−5で惜敗。痛恨の2敗目となってしまった。

 「ちょっとした連携ミスと入りの失点がいつも多い」(G向山雛乃、スポ4=東京・小山台)。チームでそう課題に挙げていた試合の立ち上がり。だが、序盤のドローで2本連続ファウルになり、流れを引き寄せられないでいると、前半1分、続く3分に、共にゴール前の右サイドを崩され、2失点する。しかし、主将の永廣が「2失点されてもここから立て直せば大丈夫だという気持ちで入れました」と振り返るように、この日の早大は冷静だった。9分、右サイドからのパスに吉田が反応し決めると、19分にはゴール裏からのパスをMF秋山璃奈(スポ4=神奈川・相模原)が流し込んだ。吉田が「4年生が決め切れたというのがすごく自分たちでも安心した」と言うように、4年生の活躍が光り、前半を2−2の同点で終える。

4年生の秋山が前半に同点ゴールを奪った

 勝負の後半、早大は前半のいい流れをそのままに、3分、永廣がゴール前で相手ディフェンスをかわし、技ありのゴールを決め、3−2と勝ち越しに成功する。しかしその後は、立大の得意の速いパス回しに攻め込まれた。8分、ゴール前のスペースに入り込まれ、3−3の同点に追い付かれる。再びリードしたい早大は11分、左サイドから秋山が強烈なシュートを放つも、ゴールポストに嫌われ、勝ち越すことができない。後半途中からは突然の大雨に見舞われ、コンディションが悪化していく中、14分、隙を突かれ勝ち越しを許すと、その1分後にも追加点を許してしまった。17分には、MF青柳七瀬(スポ4=千葉・国府台女学院)が自ら獲得したフリーシュートを確実に決めて1点差まで詰め寄り、追い上げを見せたが、あと1点が遠かった。

試合後に肩を落とす選手たち

 「競った試合で勝ち切れなかったのが自分たちの弱さかなと思います」(吉田)。向山も「今までで一番いい試合だった」と振り返るだけに、この敗北は非常に悔しいものになってしまった。攻撃面でいいかたちをつくれていた場面が多かっただけに、課題の連携ミスと立ち上がりの失点を減らすことが重要になってくるだろう。しかし、「ワセダとしての強みをしっかり出せた」(永廣)と、手応えも大きい。厳しい状況になってしまったのは間違いないが、残り3戦を全力で戦い抜いてほしい。

ハーフタイムにはSHOCKERSによるパフォーマンスが行われた

(記事 中島和哉、写真 細井万里男、大島悠希)

コメント

MF永廣めぐみ主将(スポ4=米国・ラファイエット)

――今のお気持ちを聞かせてください

負けられない試合だったので、接戦で負けてしまったのがすごく悔しくて、次負けてしまうと入れ替え戦にいく可能性があるので、本当に負けられないです。あと1週間後の東農大戦に切り替えてやっていかなければいけないと思います。

――前半は2点先行されましたが追い付きました

最近ワセダは先に失点をされることが普通になってきてしまっていて、いいことではないんですけど、その免疫がついて、2失点されてもここから立て直せば大丈夫だという気持ちで入れました。あとはいつもは悪い流れのまま前半が終わってしまうんですけど、そこをしっかりと点数を入れ切れたので良かったと思います。

――後半は逆転に成功した後に3連続失点となりました

相手はクリアとかを時間をかけて運んで、ロースコアで確実に勝つ戦略だったんですけど、それに対応し切れなかったのが敗因かなと思います。でも立大はパス回しがうまいと言われているんですけど、プレッシャーで落とせているところもあったので、自分たちの自信につなげられるのかなと思います。

――きょうの試合でもドローで苦戦しているように見えました

特に入りの2本くらいがファウルになってしまって…。いつも練習で取れているところが、対相手になると取れなかったのが、戦略通りではなかったです。

――ゴール前を固める立大の守備を崩し切れなかった点はいかがですか

私としては相手からボールが入るキーマンみたいな感じでやられていたので、私のディフェンスを寄せて、周りのスペースを使ってもらおうと思ってやっていました。後半はこちらが1人でボールを持ちすぎていたので、ボールをさばこうと言っていました。

――残りの3試合はどのような戦いを見せていきたいですか

1試合目より2試合目の方が絶対に出来がいいと思っていて、負けてしまったんですけど、ワセダとしての強みをしっかり出せたので、この強みを自分たちのものにして、対相手でいかに戦えるかを短いスパンの間でつくり上げていきたいと思います。

AT吉田なつ湖(スポ4=東京・明星学園)

――きょうの試合は負けてしまいましたが、今の気持ちはいかがですか

今までやってきた中で久しぶりに楽しい試合になりました。自分たちがやってきたことも出せていたし、その中で負けたことが本当に悔しくて、今は悔しいという気持ちしかありません。

――試合全体を振り返っていかがですか

1戦目(青学大戦)に負けてしまってから10日間くらいしかなかったのですが、その中で自分たちのやるべきことを修正して、探して、詰めてきて、それを出すことができたと思います。AT陣もDF陣も、クリアとライドでも出せた試合だと思うし、全体的に自分たちの感覚では良かったのですが、その競った試合で勝ち切れなかったのが自分たちの弱さかなと思います。

――一時早大が逆転しましたが、きょうのオフェンスはいかがでしたか

きょうはいつも通りできて、全員落ち着けてやれていました。その中で4年生が決め切れたというのがすごく自分たちでも安心したし、やっぱりやってくれたなという感じで見ていました。

――自身の得点シーンを振り返っていかがですか

あのシーンも結構練習の中で裏からカットできていたところだったのですが、シュートはあまりコースは見えていなかったんです。決めてやろうと思って思い切ってできました。

――次戦以降、どのように戦っていきたいですか

次まで1週間しかなくその後もどんどん続くし、3戦絶対負けられない戦いだと思うので、この短い期間の中で詰めて、自分たちのいいところはそのまま収穫して、全員で一丸となってやっていきたいと思います。

G向山雛乃(スポ4=東京・小山台)

――きょうの試合を振り返って今の気持ちを教えてください

今までで一番いい試合だったし、勝てると思っていました。チームの雰囲気的にも今まではあまり勝ちの雰囲気の試合がなかったんですけど、今日は勝てる雰囲気だったので、余計負けたのが悔しいです。

――きょうの試合、ディフェンスはどのような方針で試合に臨んでいましたか

ワセダの強みはディフェンスで、チームのみんなもそれがわかっていたので、いつも通りというのを心がけてやっていました

――立ち上がりに右サイドから立て続けに2失点されるシーンがあったがどのように振り返っていますか

ちょっとした連携ミスと入りの失点がいつも多いので、それを気をつけようと言っていたところなのに、やられてしまったのは自分的にもこたえる部分もあったんですけど、試合中に失点を気にしても何も生まれないので、気にしないで、忘れて頑張ろうという気持ちでやっていました。

――立ち上がりの失点は今までも課題だったのですか

課題だったし、直せなかったと思います

――途中追い付き逆転しましたが、終盤に3失点してしまった試合展開でしたが、どのように振り返っていますか

その時一回ベンチに下がっていたんですけど、連携ミスで失点していたので、交代した時にDF陣にもう少し声をかけていれば防げたんじゃないかというのは後悔しているので、これから直していきたいです。

――今後3戦残っていますが、どのように戦っていきたいですか

もともと追い詰められている状況だったのに、プラスしてもう崖っぷちという感じなんですけど、もう自分たちができることをやるしかないので、それは出し切って、しっかり勝って、フェイナル4(関東学生リーグ戦ファイナル4)目指していきたいと思います。