力発揮するも、勝利はつかめず

女子ラクロス

 関東学生リーグ戦(リーグ戦)開幕まで残り1カ月。この日は、日本代表との強化試合のために来日したスタンフォード大学との親善試合に臨んだ。体格やパワーの差は明らかだったが、終盤まで同点と、相手に引けを取らない動きで奮闘。3-5で敗れはしたものの、持ち味を充分に発揮した試合となった。

2得点と躍動した柿本

  先陣を切ったのは早大。開始2分、ハーフライン付近からロングパスを受けたAT柿本菜実(スポ4=東京電機大)がそのまま相手ゴールに突き刺し先制。続けざまに、柿本がゴール右から回り込み、角度のないところからシュートを決める。序盤、フィジカルの強さが光るスタンフォード大学を相手に2-0と試合の主導権を握る。そのまま流れに乗っていくかに見えたが、直後にゴール前の空いたスペースをつかれ、失点。その後も立て続けに得点を決められ、2-3と逆転を許してしまう。なんとか追いつきたい早大は15分、ゴール正面でパスを受けたAT小谷英里(国教2=東京・大妻多摩)が冷静にシュートを放ち、3-3と勝負を振り出しに戻す。しかし、パススピード、体格共に勝るスタンフォード大の強烈なシュートを止め切れず、最終スコア5-3で試合終了となった。

厳しいチェックを受ける小谷

 「相手がどこであろうとやってきたことを出し切る」(DF西真理子、スポ4=茨城・竹園)と、実力の勝る相手に対しても要所で自分たちの納得のいくプレーを見せた。選手たちが次なる課題として挙げたのは「個」の技術。現在は「個々の強いチームに対してチーム力でカバーしている」と柿本は分析する。この高いチーム力にさらに「個」の力が加わった時、スローガンである「Breakthrough」が果たされることとなるだろう。これから迎えるリーグ戦までにどこまで挙げられた課題を詰めていけるか。夏以降の躍進のカギがいま明確になった。

(記事 久保田有紀、写真 田島光一郎)

結果

●3-5スタンフォード大(得点者:柿本2、小谷)

コメント

AT柿本菜実(スポ4=東京電機大)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

体格も違うし、プレースタイルも違うチームとできる良い機会だったので、チームでどれだけできるのかを試せたという意味では良かったのですが、結果としては残念です。

――きょうのオフェンス全体を振り返って

しっかりとれるところを取ろうと決めて入ったので、ポゼッションの時間を作ってやろうと言っていたんですけど、どうだろうな。できた時とできなかった時がすごくあったのですが、向こうのチームの接触とかに負けてターンオーバーとかになってしまう時があったので、そこはしっかりAT内で修正できれば良かったかなと思います。

――収穫はありましたか

自分が対相手にどれだけできるのかなというチャレンジをしようと思って迎えたので、そういう意味では1対1の勝負がどれだけできるのかという試合にはなったと思うのですが、まだまだ課題の残る結果となりました。

――夏に向けて詰めていきたいところはありますか

個々の技術。個々の強い相手に対してチームでやっている。まだまだリーグ戦まであるので個人の力を伸ばして、それがチームになった時に力を発揮できるようになっていけたらいいなと思います。

DF西真理子(スポ4=茨城・竹園)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

やっぱり日本人とは違うスピードであったりパワーがあって、全然違うのですがやりがいがあって楽しかったです。

――きょうの試合に臨むにあたってチームで意識していたことは

きょうの試合というよりは、やっぱりリーグ戦とかその先を見据えてやってきたことを、相手がどこであろうと変わらずに出し切ろうと。日本一とかもっとさらに強いチームになるかもしれないので、しっかりやってきたことを出そうということでやりました。

――実際に試合では出し切れましたか

やはり、まだまだ詰めなければいけないこともたくさんあったのですが、怖気づかずにこちらもちゃんとできたので、そこは評価できるかなと思います。

――具体的には体格の大きな選手に対して、どのように戦おうとしましたか

1対1で個で負けないようにということを意識してずっとやってきたので、まずは立ち向かっていこうと。そして、身長で負けるところは、お互いチームプレーでフォローし合ってやっていこうと最初に言っていて、それができる場所はできたので良かったかなと思います。

――逆にこれからの課題は

やはりチームプレーというか、フォローがまだまだ遅いところとか、未完成なところが多かったりと、個人個人で詰めれる場所はあったと思います。そういう場所をどんどん詰めて、最終的にしっかりチームで守れるようになっていけたらなと思います。

――次の試合はリーグ戦です。意気込みをお願いします。

絶対に日本一を取れるというチームをこれからしっかり夏に向けて部員一丸となって作っていきたいと思います。