激戦制し勝ち進むも、準決勝で涙

女子ラクロス

 新2年生を対象とした新人戦、あすなろカップ2014。昨年度の新人戦であるサマーステージ、ウィンターステージでは予選敗退に終わり、雪辱を期す早大は準決勝へと駒を進めた。しかし準決勝では2-3の惜敗。続く3位決定戦では勝利し、3位という結果となった。

 トーナメント方式で行われたこの大会の大事な初戦。早大は法大・日体大合同チームとぶつかった。開始早々に先制されパスの連携を乱すなど苦戦するも、AT滋野夏穂(人2=東京・桐朋女子)がシュートを成功させ反撃開始。前半9分と後半1分にMF小谷英里(国教2=東京・大妻多摩)が連続ゴールを決めて突き放す。後半5分に相手の得点を許すが、追撃を振り切り3-2で勝利した。MF平野響子(スポ2=茨城・土浦二)は「最後まで攻める気持ちを全員で持った」と勝因をあげる。この勝利にうれし涙を流す選手の姿もあった。翌日行われた2回戦では茨城大・筑波大・東京理科大合同チームに5-1の完勝。平野が2得点を決めたほか、滋野、AT江川千恵(国教2=神奈川・川和)、MF鳥羽麦穂(スポ2=埼玉・市浦和)にもゴールが飛び出した。

得点を決め、喜ぶ選手たち

 続く準々決勝の相手は日大。相手の激しいディフェンスに手を焼き、先制を許す苦しい状況を打開したのは小谷だ。前半6分に相手DFを強引に突破しゴールネットを揺らすと終了間際にも得点。チームは逆転に成功する。後半は江川、鳥羽がシュートを決める。一方相手も2点を入れるシーソーゲームとなったが、骨身を惜しまないディフェンスを続けた早大が4-3で勝利した。そして迎えた準決勝。学習院大・立大β合同チームに幸先よく先制されるが、小谷からのパスを平野が突き刺し同点に。江川も決めて一時は勝ち越しに成功する。しかしここから連続失点。「一枚上手だった」(滋野)という相手の素早い動きについていけず、追い上げもままならない。終了間際に最後のチャンスを得るが平野のシュートはゴールポストの右へ。直後、無情にも試合終了を告げるホイッスルが鳴った。2-3。わずかに及ばなかった。決勝進出はならなかったものの、3位決定戦はうまく切り替えた早大。滋野とMF江成美咲(スポ2=神奈川・相模原)のゴールと好守で2-1と勝利し、3位で大会を終えた。

抜群の突破力でオフェンスをけん引した小谷

 「悔しい」(小谷、滋野、G小川みお主将、スポ2=東京純心女)。この気持ちを爆発させ、試合後は涙に暮れる選手も多かった。しかし予選敗退に終わったサマーステージ、ウィンターステージに比べ「成長を感じた」(小谷)、「勝つことの喜びが分かった」(平野)こともまた事実だ。この大会の勝った4試合、そして惜しくも敗れた1試合。すべてに意味がある。「自分たちの代で日本一になる」(滋野)という目標を叶え、今度は喜びを爆発させるメンバーの姿が見たい。

(記事 鈴木泰介、写真 久保田有紀)

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結果

1回戦

○3-2法大・日体大合同チーム(得点者:小谷2、滋野)

2回戦

○5-1茨城大・筑波大・東京理科大合同チーム(平野2、江川、小谷、鳥羽)

準々決勝

○4-3日大(小谷2、江川、鳥羽)

準決勝

●2-3学習院大・立教β合同チーム(平野、江川)

3位決定戦

○2-1東洋・日女体大合同チーム(江成、滋野)

コメント

G小川みお(スポ2=東京純心女)

――あすなろカップを振り返って

準決勝が勝てた試合だったから、本当に悔しいです。でも、この2日間で成長したなというところもありました。それでもやっぱり、今までお世話になったコーチの方々や先輩や同期のみんなに、優勝して最後に恩返ししようと思っていたんですけど、それができなかったので本当に悔しいです。

――この大会は学年で戦える最後の大会でした。どのような気持ちで臨みましたか

今までのサマーステージ、ウインターステージとは違って、緊張すら楽しみだという気持ちで臨みました。特に日体大・法大戦ではチーム全員で楽しんで戦っていこうという気持ちが最初からあったので、そういう面では良かったと思います。

――具体的に大会を通して成長できたところは

ディフェンスのラインを高く当たるとか、キーマンに対するフォローの寄り方だとか、そういう目標としていたやりたいことをちゃんと実行することができたという面では私たちの底力がついてきたのではないかなと思います。

――ご自身のプレーに関してはいかがでしたか

まだまだ未熟だなというのがあって、自分自身途中で気持ちの面で負けてしまうところがあって、そういうのがやっぱり露骨に出てしまったのですが、そういう時に味方からの声があったので、自分を信じて、同期を信じてやることができたなと思います。そういう面では本当に自分は負けてしまっていたので、そういう気持ちの面で弱さがまだあるなと思いました。

――これからは新人戦ではなく、チーム全体としての戦いになっていきます。意気込みをお願いします

絶対トップチームのゴーリーとして、2枚目という枠に収まるのではなく、絶対1枚目として活躍して、ワセダの日本一に貢献したいと思います。

MF小谷英里(国教2=東京・大妻多摩)

――3位という結果になりましたが、率直な気持ちを聞かせてください。

悔しいですね。チーム全体で優勝を目指してきたので、優勝したかったの一言です。

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

全体的に見て練習してきたことが出せた試合ではあったのですが、勝ち切る。最後の最後の準決勝で勝ち切れなかったことが弱さだと感じています。

――大会全体を振り返っていかがでしたか

サマーとウィンターと強めのところにあたり負けてしまったのですが、今回も好敵手に当たったというのは変わらなくて同じようなスタートだったのに、あすなろは予選で強い相手にも勝ち切って。そのあとも、1点差でも勝ち切っていけたというのはサマーとウインターからの成長を感じました。/p>

――サマーウインターと予選敗退という結果でしたがチーム間で話していたことは

自分達の足りないところを常に追求して、ビデオミーティングなども重ねていたのですが。やはり足りなかったのは準備かなと思って。相手の戦術とかを緻密に把握するというのも足りなかったですし、その前のいろんな場面を想定するという準備が足りなかったので。しっかり前日までに相手の戦術やメンバーを見てこっちのメンバーも決めていたので、準備は出来たかなと思います。

――得点を決められていましたが、ご自身のプレーを振り返って

やっぱりATとして点を入れることが仕事なのですが、勝たなきゃいけない試合、最後の準決勝で点を決めなきゃいけない使命があったのですが、そこで決められなかったことが悔しいです。チーム全体としては全員が点を決められるチームを作れたことが嬉しいです。

――ここまでやってきた同期になんと声をかけたいですか

ありがとうと言いたくて。これまでチームについてきてくれた同期。色々厳しいことも話し合っていたのですが、最後までついてきてくれた。ほんとについてきてくれた部分が大きくて、ありがとうと言いたい。それと、あすなろという一つの目標があったから今まで成長出来ていたのですが、これから早稲田の戦力になるように学年試合がなくてもみんなで頑張っていこうと思います。

AT滋野夏穂(人2=東京・桐朋女子)

――2日間を振り返っての感想をお願いします

最後の学年試合で優勝しか考えていなかったので3位という結果は喜ぶべき結果だとは思うのですが、正直受け止められないというか悔しい気持ちしか残っていないです。

――この大会にどのような意気込みで臨まれましたか

学年試合がサマーステージ、ウィンターステージと両方予選敗退で悔しい思いをしたので、最後こそは今まで応援してくれた方とかコーチの方とかに気持ち、ワセダの強さを見せないといけないと思ったし、ワセダの強さを見せる最後のチャンスだと思ったので、本当に大事な試合でした。

――1点差で勝てた試合と敗れた試合があったと思うのですが、それぞれ勝因と敗因はどこにあると考えていますか

自分たちができることはやったと思うのですが、負けた試合は相手の方が1枚上手だったなと思いました。気持ちの面では絶対負けていなかったと思うのですが、規律の面で相手が上で厳しいところを詰めてくる相手に対し避けていたなと思います。1点差で勝てたのは、勝って終わることしか考えていなかったので、何としても決めるという全員の思いがあって、気持ち次第で変わるかなという風に思います。

――ご自身のプレーを振り返っていかがでしたか

とにかく勝つということしか考えていなくて冷静さを失っていたところもあったりしたのですがその時も周りのみんながフォローしてくれました。自分のプレーに関してはあまり覚えていないです。

――最後に今後の意気込みをお願いします

これで学年試合は終わりなので、この悔しさをちゃんと忘れないで今後はワセダの上級生と一緒にやっていって学生日本一の目標に向けて、自分たちの代で日本一になれるようにやっていきたいと思います。

MF平野響子(スポ2=茨城・土浦二)

――2日間を振り返っての感想をお願いします

サマーステージとウィンターステージが予選敗退で、絶対勝とうってみんなで言って練習してきて結果が3位だったのですが、勝つことの喜びが分かって楽しめたなと思います。

――この大会にどのような意気込みで臨まれましたか

私が絶対点を決めて勝とうと思っていました。

――僅差で勝てた試合の勝因は

私たちは後半に集中力が切れて負けてしまうことがサマーステージでもあったので、それがなく最後まで集中力が続いていたのと、みんなが全員で攻める気持ちを持ったことが勝因だと思います。

――ご自身のプレーを振り返っていかがでしたか

準決勝で最後にショットが決まっていたら優勝できたかもしれなかったのでそれが一番の悔いです。

――4ゴール決められましたがそちらの方はいかがでしたか

あまり覚えていないのですがそれでチームに勢いが与えられていたのなら良かったと思います。

――最後に今後の意気込みをお願いします

これからもきょう当たってきたチームとは試合をすると思うので、倒して学年日本一を絶対に決めたいなと思います。