【連載・女子第1回】『Nonstop to the Top』辻本麻亜×溝本ほのか×佐藤美沙紀

女子ラクロス

 昨シーズンから試合に出場する選手が多い3年生。今回は私生活でも仲が良いというAT辻本麻亜(スポ3=北海道・札幌月寒)、MF溝本ほのか(政経3=埼玉・早大本庄)、DF佐藤美沙紀(スポ3=福島・会津学鳳)の3選手にお話を伺った。いまやチームに欠かせない存在になった彼女たちの今後の試合にかける思いとは――。

※この取材は10月21日に行われたものです。

「責任感が生まれた」

同学年対談で話が弾んだ辻本(左)、溝本(中央)、佐藤

――はじめにリーグ戦を振り返っていかがですか

辻本 ことしも全勝でいきたかったのですが、最後明大に負けてしまいました。でも、とりあえずリーグ戦はファイナル4に出るための通過点みたいな感じで、ファイナル4、ファイナル、日本一になるための練習としてやってきたので…。やばい、しゃべれない(笑)。

佐藤 きょねんの私みたい(笑)。

溝本 (佐藤選手に向かって)じゃあ、きょねんの経験を生かして。

佐藤 きょねんインタビューしていただいたときは実感がなくて、「あぁ、やったな」みたいな感じでした。でもことしは3戦目が終わって、4戦目の成蹊大戦の前に他の大学の結果でファイナル4進出が決定していました。そのときのチームの雰囲気が「あ、そっか」みたいな感じで。当然のことって言ったら変ですけど、みんなが浮足立つことなくいい雰囲気でリーグ戦を戦えたのはきょねんよりよかったかなと思います。師匠(溝本)締めてね(笑)。

溝本 きょねんのリーグ戦に私たちは出させてもらって、トーナメントとは違うブロック戦というものを一通り経験できたということが私たち3年生にとってよかったです。きょねんの経験があって、ことしもファイナル4が決まったということは当然のことなのかなとは思います。あと、明大戦以外の試合では自分たちがやることをやれば勝てると思ってチームが試合に臨めるようになったということで、ワセダは変わってきているのかなと感じました。

――ではファイナル4を落ち着いて迎えられる感じでしょうか

溝本 そうですね。

――リーグ戦のご自身の出来はいかがですか

辻本 私はATなので、きょねんより点を取りたいと思っていました。でも、全部の試合で(点を)取れなくてミスも多かったので、ファイナル4までには修正したいです。

溝本 私はきょねんから緊張するということはなかったのですが、やっぱりきょねんは2年生で、4年生の先輩についていけば何とかなると思っていたのだと思います。全然背負うものがなくて思いっきりやっていただけなのですが、ことしは責任感が生まれました。たとえば大事なところでボールに関わったり、強い相手になるにつれて大事なところで点を決めてやろうという気持ちがきょねんよりかなり強くなりました。あとは、そこで点を取らないと勝てないということも分かったのですが、自分の出来としてはまだまだなので、ファイナル4に向けて練習するだけです。

佐藤 私も全然ダメで、下手くそで足を引っ張ったりしてばっかりなんですけど、そこで下を向いていたら迷惑なので出来ることは絶対にやって3年生としてやっちゃいけないミスとかは絶対にしないようにしていました。それでも自分のミスのせいで失点ということがあって…。私は飲み込みも理解も遅いので、人一倍(プレーの)図を書いたりして練習して、人より分からない部分のフォローなど細かい部分も含めてファイナル4までにやっていきたいです。DFではみんなで連動してやるので、自分のせいでみんなの足を引っ張ることがないようにしたいです。

溝本 話が長くなってきた(笑)。

――ブロック戦5戦のなかで印象に残った試合を教えてください

佐藤 日体大かな…。

辻本 心構えとしては日女体大戦だった。

溝本 なんで?

辻本 らいさん(西村佳那子、スポ4=東京・西)がいなかったから。

佐藤 こっち(日体大戦)ははくさん(中村未来、スポ4=東京・戸山)がいなかったから(笑)。

――中村選手がいないなかでのディフェンスはいかがでしたか

溝本 崩れたよね。

佐藤 途中で(中村選手が)ケガをしてしまって、「まじか!?」って思ったんですけど(笑)、まあなんとか…という感じでした。

溝本 いまは(中村選手が)いない中で、2年生たちもすごく頑張ってくれているので、チームとしてのワセダのディフェンスは強みだと思っています。心配はしていないです。でも、やはり4年生に頼りすぎていた部分があって、(日体大戦は)崩れてしまいました。

――西村選手は1試合で戻ってきましたが、いなかった試合はどのような気持ちで臨みましたか

辻本 らいさんはATリーダーで、毎試合得点を決めてくれます。いつもらいさんに頼っている部分が多かったことを、らいさんが抜けることになって実感しました。日女体大戦は勝たないといけない試合だったのですが、あまり日女体大と直接戦ったことがなく、ビデオを見ていただけでした。実際にどういう感じなのか分からなかったので、らいさんがいないメンバーで自分もちゃんと機能しないといけないと思って臨みました。

――リーグ戦が始まる前に思い描いていた姿と、いまを比べてみていかがですか

溝本 ブロックを見たときは体育大って印象で(笑)。正直、ちょっと厳しいかなとも思ったのですが、自分たちの守りに関してはほんとに心配することはなくてしっかりチームで守ることが出来るということを誇りに思っていることは前も後も変わらないです。そうなると点の取り合いのスポーツなので、メイジと戦ってみて点を取らないと勝てないし、相手の陣地に持っていかないと勝てないということを実感しました。課題も分かったので、そんなにこの順位で終わったことに下を向いている暇はないですね。いまはファイナル4の一戦だけに向けて2週間仕上げていきたいというつもりで、(リーグ戦の)結果のことは忘れるようにしています。

――ことしのリーグ戦は当初の予定では明大との試合だったのですが、(雷のため)中止となって、気持ちが切れたりしなかったのでしょうか

辻本 いちばん最後になったのでよかったですね。

溝本 中止となった時点で、最後にメイジとの試合を残すだけで1、2位を決める状態になればいいなと思っていました。最初にやっていたらどうなっていたか分からないですね。ちょっと想像がつかないです。

「いなきゃいけない選手に」

機敏な動きでゴールを脅かすAT辻本

――ここから少し話題を変えていきたいと思います。みなさんが思う自分の持ち味とはどのようなところでしょうか

辻本 自分はパスキャッチが安定していると言われるので、そういう部分でみんなから信頼してもらってパスを出してもらって、つないでいければと思っています。でもまだまだミスも多いので、100%信頼してもらえるような技術を身に付けていきたいです。

佐藤 ワセダの選手は小さいのですが、私は大きいので、ディフェンスのときに相手チームの大きな選手につけるというところです。フィジカルも強いと思うので、しっかりキーマンに1対1で守れるように力を付けていきたいなと思います。じゃあ師匠(笑)。

溝本 そうですね。私はATとかDFではないので難しいんですけど、一応DFの方では副リーダーをやっていて、組織の動き方とか戦術とかは結構理解できると思うので、自分が理解するだけではなくて、周りを動かしてチームとして守れるようにしています。ATではMFとしてボールを運ぶのは仕事なんですけれど、そこでボールを触れたときは試合の流れがうまくいっていると思うので、アシストというか中にパスを入れるのは得意かなと思います。でもちょっと質が悪いです(笑)。

佐藤 さすがです。1年生のときからね。

辻本 我らが師匠です(笑)。

――どういったところが師匠なのですか

辻本 プレー中はいろいろ教えてくれます。

佐藤 うちらの代はほの(溝本選手)とマッスー(鳴澤眞寿美、社3=福島・富岡)を中心にね。私たちはボールゲーム分かんないから(笑)。

溝本 私はバスケットをやっていて、マッスーはサッカーをやっていて、動き方とか分かるんですよ。だけどこの2人は何にも分からない状態から努力してここまで来ているので、ほんとうに素晴らしいですね。

――佐藤選手は陸上をやっていらっしゃったのですよね

佐藤 そうですね。

――辻本選手は高校時代に何をされていたのですか

辻本 ソフトボールです。

佐藤 だから球慣れしてる(笑)。

溝本 それでも1年生のときから私とマッスーがうるさく言っても、ちゃんと理解してくれていて。

辻本 その2人に教えてもらって、それが出来れば絶対に強くなれるって思っていました。

――みなさんが大学から始めるラクロス部のなかでも、教える側と教えられる側がいるのですか

佐藤 うーん、そうですね。最初は何を言われてるか分からなかったもんね。

辻本 ずっとその場でピョンピョンしてた(笑)。

佐藤 徐々に言われなくても出来るようになったよね。

――みなさんがラクロスを始めようと思ったキッカケは何ですか

佐藤・溝本 じゃあまあちゃんから。

辻本 最初はソフトボール部と迷っていたのですが…。

佐藤 迷ってたんだ!

溝本 知らなかった(笑)。

辻本 やっぱ大学入っても真剣にやりたいなと思って、いろいろ検索していたらラクロス部が出てきて(笑)。みんな初心者で、それでいて日本一を目指しているということで、自分にもチャンスがあると思って選びました。

溝本 一番にね。

佐藤 そうだ、最初だ。

――その学年で一番初めに入ったのですか

佐藤 一番最初からここに来て練習していました。

溝本 みやこ(岡田京、スポ3=神奈川・清泉女学院)とね。

佐藤 私が行ったときなんてふつうにパスとかキャッチしてて、上級生かと思っていたら1年生で(笑)。

溝本 私なんてまあちゃんが入ってから1カ月後ぐらいに入ったので。私が入ったのは最後の方だもんね。

辻本 じゃあゴールデンウィークとか遊んでから?

溝本 そうだね(笑)。練習も1回とか2回しか行っていませんでした。ラクロス自体は楽しいんですけど、「やっぱ朝早いしなー」とか思っていて。でも私は今まで部活でバスケットをやっていて、大学入っても何か本気でやりたいなというのと、日本一になったことがないので、なったら何があるのか分からないですけど日本一という言葉に惹かれました。あとは、ぎりぎりな時期に来たんで入らされていました(笑)。

一同 (笑)。

佐藤 私は高校では結構厳しいところで(部活を)やっていて、受験でも付け焼刃の勉強で何とかワセダに入ったんですが、せっかくスポーツの強いワセダに入ったのだからなぁ、って思っていました。新歓のときに当時4年生だったゴーリーの先輩が最初に私に声をかけてくれて、その人の話術にやられましたね(笑)。グラウンドに来る時点でほぼ入部を決めていた感じでした。

――上級生として今シーズン、昨年までとの違いはありますか

溝本 私は最初のほうに話した通りなのですが、フィールドに立って自分がやらなきゃ、という思いが全然違います。きょねんは「ただ付いていけばいいや」っていう先輩への信頼だけでフィールドに立つといういい経験をさせてもらっていました。なので2年生の気持ちがすごく分かりますし、一緒にやるなかで「思いっきりやっていいんだよ」みたいな思いが分かるのは自分でもよかったと思います。ただ、自分としては上級生なので、自分がやってやるという思いと下級生も含めてフォローというものはしっかりやりたいです。自分ではどんなパスでもしっかり取らなきゃとか、しっかり決めきろうという思いはかなり強くなりました。

佐藤 私もほのと同じような感じです。自分は下手くそで、フィールド内で2年生の子たちをフォローしたりとかは自分の力では難しいので、まずは自分のやるべきことを責任持ってやらないといけないという思いがかなり強くなりました。なのでそこをしっかり体現できるようにしています。あとはフィールドの中では難しいのですが、フィールド外でチーム全体を見ていろいろ調整したりとかはするように意識しています。

辻本 きょねんはATにひかるさん(堀田前主将、平25スポ卒=静岡東)っていうすごい存在の人がいて。

溝本 ひかるさまね(笑)。

辻本 それにらいさんもいて、おんぶにだっこの状態で…。実際リーグ戦は初めてで、余裕がそんなになくて、指示されて動く感じでした。でもことしは偉大なひかるさんが抜けて、みんなでATをするという感じになったので、きょねんより頭をフル稼働させて、ボールに関わっていないときの動きを考えられるようになったかなと思います。でも、まだ私から指示を出せていなくて、来年は自分たち4年生が上に立たないといけないので、いまからちゃんとやらなきゃと思っているのですが…。ちゃんと出せるようにしたいです。

佐藤 やっぱり反省になっちゃうんだ(笑)。

――やはり3年生の中で指示をたくさん飛ばしたりするのは鳴澤選手でしょうか

佐藤 マッスーとほのですね。(マッスーは)闘将だからね(笑)。

溝本 「ドン眞寿美」だから(笑)。

一同 (笑)。

溝本 これ書いといてください!

――4年生になって、このような選手になりたいというイメージはありますか

溝本 私は絶対的な4年生として、中心の選手というよりも、常にボールに関わったり、人を動かしたりして、いなきゃいけない選手になりたいです。日本一になるチームは4年生が強いチームなので、同期とともに日本一にふさわしい4年生になりたいと思っています。そのために練習はもちろん、それ以外のところでも信頼されて、下級生が付いていこうと思うようなチームでないと日本一にはなれないので、実現できるようにしていきたいというイメージはあります。

辻本 やっぱ4年生がちゃんとしていなきゃね。

佐藤 私はキーマンの選手を安定して1対1で抑えられるようになって、「ここは任せて大丈夫」と言ってもらえる選手になりたいと思っています。なのでしっかり努力します。

辻本 私も4年生として、自分にボールを任せたら大丈夫だと思ってもらえる選手になりたいです。ATとしては、来シーズンのATリーダーに鈴木杏奈(スポ3=東京・日大二)がなるんですけど、2年生のときから杏奈と2人でATとして(試合に)出してもらっているので、リーダーに任せるのではなくて、2人で高めあって、ATを引っ張っていけたらなと思います。

――辻本選手にとって追いかけてきた先輩の姿というのは堀田さんとかですか

辻本 そうですね。

溝本 ほんとうにきょねんの4年生に感謝している人たちです。叱咤(しった)激励してもらったし、その人たちに付いて行ったらファイナル4に出られたので。ファイナル4の舞台に立っているかはすごく大きなことで、1回出ているだけで気持ちに余裕があるだろうと思っています。本当にありがとう!!

佐藤 勝ち方がね。こうしたらいいというのがきょねんで分かっていたからことしこの結果になったかなと思います。

辻本 ほんとにすごかったよね

――DFの山下(奈緒、平25人卒=東京・国分寺)選手などですよね

溝本 そうです。

佐藤 もう神です!

溝本 みんな信者です(笑)。

最高の仲間

今季はDF陣を引っ張る存在となったDF佐藤

――ここからはオフのことなどについてお尋ねします

一同 来た!

――オフの日はみなさん何をされていますか

佐藤 食べる、遊ぶ(笑)。

溝本 いろいろ食べているよね。

佐藤 私生活でも3人つるんでいるんで。

溝本 (腕時計を見せて)これ誕生日プレゼント!きのう、1カ月遅れで(笑)。

辻本 タイミングがなくて(笑)。

佐藤 きのう合宿で渡しました!

辻本 やっぱ似合ってるね。

――ほんとうにみなさん仲がよいんですね

溝本 はい。(対談の)メンバーを見たときに「あちゃー」ってなりました。やばい3人来たなって(笑)。

辻本 大丈夫か心配されました。

溝本 よく食べてよく出かけますね。マッスーをプラスして4人でディズニー行ったりします。でもひたすら食べ物を(笑)。

――練習も忙しいと思いますが、けっこう出かけられるのですか

溝本 それを励みに頑張っています!

佐藤 オンオフをしっかり切り替えてやっています。オフは楽しんでやろうって感じで。

――フィールドでの顔と女子大生の顔と両方あるのですね

溝本 女子かどうか分からないけどね(笑)。

佐藤 オフも結局女ラクの人と遊んでる気がする。ここ(辻本選手と佐藤選手)は学部もバイトも一緒だし。相棒なんですよ!

辻本 毎日会ってるよね(笑)。

――授業も同じですか

佐藤 一緒に取っているので、ほぼ同じです。

辻本 水曜日以外はね。

――3年生全体でも仲がよいのですか

一同 仲良しですね。

溝本 最高だよね。個性豊かなんですけど、フィールド内はもちろんフィールドの外でも曖昧にしないでちゃんと言い合えて、馬鹿な感じの人も多いので(笑)。

佐藤 ワイワイしながら、締めるところは締めるしね。でも馬鹿っぽい人が多いけど、学連やクラブチームの幹部を買って出てくれた子がいます。そうやってみんながチームのために自分の仕事を頑張ってくれていて、それがチームに還元されていると思います。

――3年生みんなで遊んだりすることはありますか

辻本 なかなか全員が揃うことはないよね。

佐藤 みんな自由だから(笑)。

辻本 「○○行く人?」って言って、集まる感じです。

溝本 ○○行くってなると、行きたい人が来るんですけど、それがどう組み合わさっても楽しいというのはいいことですよね。

佐藤 でもこの辺はそういう(遊びの)スタメンかな(笑)。どこに行ってもいる感じの人たちです。しかも、自ら行きたいところを予定に組み込むもんね。

――朝練習の前日、みなさんは何時に就寝していますか

溝本 バイトもあるので、12時を超えたり超えなかったり…。

佐藤 12時は超えたくないんですよ。11時30分が目標です。

――ちなみに朝は何時に起床していますか

溝本 私は5時くらいです。ぎりぎりまで寝ていたいので(笑)。(家から)1時間半かかるので早く起きないといけないんです。

佐藤 私は5時10分とかかな。

――毎朝早い時間から練習があって、寝坊してしまったことは正直ありますか

溝本 私はないです。

佐藤 1回だけかな。

溝本 (寝坊を)するとね、大声で言うんだよね。

佐藤 「寝坊のため遅刻しました。いまから練習入ります。お願いします!」って(笑)。

溝本 あと、(電車で)寝過すのは怖いので、アラームかけて携帯を握っています(笑)。

日本一へ向けて

MFとして攻守にわたる活躍を見せる溝本

――ファイナル4が近づいてきて、チームの雰囲気はいかがですか

辻本 きのうファイナル4の相手が決まって立大と戦うことになったので、2週間頑張りきろうと思いました。ファイナルが早慶戦になったら盛り上がるしね。

溝本 まだ(立大の)映像とかを見ていないんで、戦術的なことは決まってないんですけど、2週間やれることをやるだけです。最高の準備が出来れば、絶対に勝てると思っています。

――いまはどのような練習をされていますか

溝本 まだ時間があるので、切り取って練習しています。試合が近くなればもっと試合形式でやると思います。まあ実際に相手が決まったのがきのうなので、これから具体的な戦術を決めて、試合で想定できることをすべてやりたいです。

――ファイナル4でのキーマンは誰になると思いますか

一同 神様(鳴澤選手)!

辻本 神様すごいよね。

溝本 いなかったら明大戦で10点くらい取られていたよ。

――水谷菫主将(スポ4=東京・青稜)はどのような方ですか

溝本 すみさんは、きょねんのひかるさんとは違って、プレーで引っ張ってくれるキャプテンです。私とか生意気な3年生が何か言っても、聞いてくれるのが上手です。だから信頼されているし、めっちゃいい人です。合宿中も私の洗濯物を洗って、乾燥機までかけてくれました(笑)。

佐藤 学年関係なくみんなに信頼されています。

辻本 他の大学の人からも信頼されています。

佐藤 そうなんです。次の相手に左利きのゴーリーの人がいて、すみさんは右利きなんで、(左利きに対して)練習できないんですよ。そしたら、すみさんの友だちで左利きのゴーリーの人がAT練習のために来てくれました。

辻本 すみさんの人間性だよね。

溝本 ほんとにいい人です。だからすみさんのためにも日本一になりたいです。

――ファイナル4で自分のここを見てほしい!というところを教えてください

辻本 明大戦ではDFでボールを奪えたのに、それをつなげなかったので、MFと連携してボールを敵陣まで運びます。あとは、点を取りたいです。

佐藤 明大戦ではDFがクリアするときに(ボールを)運べなかったので、クリアのときも自分の足を生かして運ぶときは運ぶ。DFでもスピードよく来た選手とかも、自分の強みの足を生かして負けない。『足』を見てください!

溝本 まずは頭です。相手が何をやってくるのか分からないクレバーなチームで、ハーフタイムの前後でかなり変わったりしてくるので、そこにいかに対応できるかが大事かなと思います。普通にやれば勝てる相手なのですが、負けるとしたらそこ(相手のクレバーな部分)だと思うので、DFでもATでも相手のプレーに敏感に気付いて、ときにはこっちもプレーを変えたりして、頭で負けたくないです。あと相手は失点が少なくて、だいたい4失点くらいに抑えていました。そうなるといかにワセダが点数を取るかということがカギなので、ATの要として打ったシュートは絶対に決めたいと思います。

――最後にファイナル4に向けて一言お願いします

溝本 しっかり準備をして、前日の時点でやることはやったという状態で臨めれば勝てると思うので、チームとしても個人としてもその準備をやりたいです。もう一つは、きょねんの先輩たちのおかげで(ファイナル4を)一回経験できているのは大きいですし、ワセダがファイナル4を突破したことがなくて、突破しないことには次のステージが見えないので、目標としている日本一への挑戦が2週間後に終わってしまうということはないように、いままでの先輩たちの思いも含めて絶対に勝ちたいと思います!

佐藤 幹部の人たちが戦術のことなど考えてくれているので、自分はチームとしてやると決めたことに沿って自分のできることを最大限やりきります!

辻本 合宿中にコーチの方も言っていたのですが、このあとの試合に確実に出られるのは11月2日しかなくて、もちろん(ファイナルに)出るつもりなんですけど、4年生は最後だし、絶対に勝って、きょねんファイナル4で負けた分を取り返して日本一に向けて進んでいきたいと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 佐藤拓郎、菅原拓人)

座右の名を書いていただきました!

◆辻本麻亜(つじもと・まあ)(※写真左)

1992(平4)年7月17日生まれ。152センチ。B型。北海道・札幌月寒高出身。スポーツ科学部3年。AT。初の対談ということで、緊張しながらも誠実に答える姿が印象的だった辻本選手。対談後には佐藤選手の色紙に可愛らしい佐藤選手の絵を描いてくれました!

◆溝本ほのか(みぞもと・ほのか)(※写真中央)

1992(平4)年9月18日生まれ。154センチ。埼玉・早大本庄高出身。政治経済学部3年。MF。プレーだけでなく私生活でも中心的存在である溝本選手。都内に慣れているため、上京してきた2人に生活のノウハウを教えてあげているそうです!

◆佐藤美沙紀(さとう・みさき)(※写真右)

1992(平4)年10月14日生まれ。168センチ。A型。福島・会津学鳳高出身。スポーツ科学部3年。DF。みんなでディズニーに行くときは、佐藤選手がお金を集めて会計係を務めるそうです。ちなみに、そのお金の使い道は「みんなで食べまくるため!」とのこと。