2025 World Lacross U20 Men's Championships
8月15日~24日 韓国・済州島
6月30日にラクロス男子U20日本代表が発表された。早稲田大学からは島田和毅(商3=東京・早大学院)が代表メンバーに名を連ね、2025 World Lacross U20 Men's Championshipsに出場した。

プレー中の島田
予選の相手はオランダと香港。日本は二試合とも10点以上の点差をつけて快勝し、ネクストステージに駒を進めた。プレーインゲームでも、ドイツに圧倒的な攻撃力を見せつけた若き日本代表。13ー2の圧勝、さらには三連勝と弾みをつけて準々決勝に臨んだ。ベスト4をかけて繰り広げられたオーストラリア戦。両者激しさを感じさせる熱戦だったものの、日本は7-11で敗れ、悔しさの残る一戦となった。その後の5〜8位決定戦ではジャマイカ、プエルトリコを続けて撃破。最終順位5位で大会を終えた。
決定力の高い攻撃を見せたオフェンス陣、相手の攻撃を見事封じ込んだディフェンス陣。互いに高いレベルのパフォーマンスを見せ、日本が世界において通用するレベルにあることを証明してみせた。早稲田大学ラクロス部男子から選出された島田もディフェンスで確かな記録を残している。大会前「全試合で全力を出し切ります。」と語った島田は有言実行。見事ディフェンスポイントをチーム内2位に位置付けた。
初めての代表選出に戸惑いと喜びを滲ませながらも、覚悟を決めて戦い抜いた島田。大会後のインタビューではオーストラリア戦を振り返り、悔しいという率直な思いを語った。簡単には打ち壊せない世界の壁。大会を通して身をもって痛感した島田は、次の目標をこう述べている。「2027年の世界大会に再び出場したい」これまでの努力が身を結び、今回初選出された島田はその目標のためにこれからも成長し続ける。そして、「ベスト4の壁を打ち破る」という新たな夢に向かって、さらなる進化を遂げることだろう。
(記事 高津文音 写真 JLA)
大会後インタビュー

島田和毅(商3=東京・早大学院)
――大会を振り返ってみていかがでしたか>
今回が初めての世界大会で、正直どんな雰囲気なのか想像もできませんでしたが、実際に出場してみると「絶対にまたこの舞台に立ちたい」と強く思わせてくれる大会でした。4年に一度、国を背負って戦う緊張感は言葉にしづらいほど大きく、同時に日本代表の先輩方がこの大会にかけて努力してきた重みを肌で感じました。帰国後、日本での盛り上がりを目にして「これが世界大会の影響力か」と実感する一方で、クォーターファイナルでオーストラリアに敗れた悔しさも強く残っています。次の大会では必ずベスト4の壁を打ち破り、日本代表の新しい景色を切り開きたいです。
――選出された時の気持ちを教えて下さい
2008年北京オリンピックでの北島康介選手じゃないですけど、興奮と喜びのあまり「なんも言えねぇ」って感じでした(笑)。率直にとても嬉しかったです。これまでの努力が実を結んだ瞬間でしたし、日本代表の一員として戦えることに誇りを感じました。
――他の代表メンバーと話してみていかがでしたか
どのメンバーも意識が高く、ラクロスへの愛情と熱意を強く感じました。三部から選ばれた選手や、大学2年時からチームのスタメンを務める選手が多く集まっていて、レベルの高さに刺激を受けました。試合中に選手同士で言い合いが起こることもあれば、コーチと選手が真剣にぶつかることもありました。1時間の予定だったミーティングが気づけば3時間経っていることもあり、みんなが心からラクロスを愛し、この大会で本気で金メダルを狙っているのだと実感しました。もちろん、私自身も本気で金メダルを取りたいと思っていましたよ(笑)。
――大会を通して新たに芽生えた目標はありますか
今度はフル代表として、2027年の世界大会に再び出場することです。そのために、目の前の一戦一戦に全力で準備し、怪我なくプレーを続け、今の100倍成長したいと思っています。結果として積み重ねた先に次の舞台があると信じていますので、今まで通り一試合ごとに全力で臨んでいきます。
――今後自分がなりたい選手像を教えて下さい
「こいつがいるとやりやすい」「あの人がいれば安心してプレーできる」――そんなふうに仲間から信頼される選手になりたいです。例えば、主将の野澤想大さん(政経4=東京・桐朋)がまさにそういう存在です。リーグ戦で一緒に戦った3試合を通じて、野澤さんが出ている時といない時ではチームの安心感がまったく違いました。私も同じような存在になるためには、もっとラクロスの技術を高めることはもちろん、人としても成長しなければならないと感じています。この世界大会を経験したことで、ほんの少しですが、自分のなりたい選手像に近づけたのではないかと思っています。