5月5日、6日と二日間にかけて開催されたあすなろカップ。同期で戦えるラストチャンスであり、新人戦サマー・ウィンターと思うような結果を残せていないこの代は気合十分で戦いに挑んだ。一日目の予選は堂々の戦いっぷりを見せ、見事決勝トーナメントに駒を進める。二日目は相手の攻撃的な姿勢に押される場面もあったが、自分たちのチームワークを十分に発揮。欲しかった、つかみ取りたかった優勝を最後の新人戦で成し遂げた。悔しさもうれしさも味わってここまでたどり着くことができた。そんな成長の一年と今後を彼らはどう語るのかーーー。
5月5日(予選第1試合、第2試合)
AT平山晴亮(教2=東京・佼成学園)

――今日の2試合を振り返ってみていかがでしたか
どちらもロースコアの厳しい展開だったのですが、グラウンドボールだったりそういうニュートラルの部分を全員で取り組んだことがトーナメント突破につながったと思います。
――あすなろステージに向けてどのような準備をしてきましたか
普段のA、B、Cチームの練習とは別に2年生チームで集まって週に1回から2回、オフの日だったり練習を2部練にしたりして取り組んできました。それを2、3カ月やってきたので、明日が決勝トーナメントにはなりますが、予選は突破できて良かったと思います。
――新2年の強みを教えてください
全体として特に目立った、秀でた特出した選手がいるわけではないのですが、その分全員で技術面をカバーできるような泥臭さだったり。チームワークの良さが売りかなと思います。
――2試合目の慶応戦でショットを決めた時の気持ちを教えてください
ウィンターステージで慶大に負けて敗退してしまったので、その時に味わった悔しい気持ちが少し晴れたような気がしました。
――明日に向けて意気込みをお願いします
まだ一つの段階を突破しただけなので、明日に向けて天候は悪いですが、今日と同じように泥臭い試合をしていきたいなと思います。
AT成瀬壮真(商2=東京・早実)

――今日の2試合を振り返っていかがでしたか
慶應戦は同点でとにかく1点でも多くとろうという気持ちでいたのと、ディフェンス陣は後半結構苦しい戦いだった思いますが無失点で進めてくれて、そのおかげで先制点を取ることが出来て楽にゲームを進めることが出来ました。
――個人として何か見つかった課題はありますか
慶應は高校からやっている人たちが多く、ラクロス全体においてのクロスワークとかそういったところにもう少し追いつけるように鍛錬を続けていけたらなと思います。
――あすなろはどんな気持ちで臨みましたか
学年で出れる最後の試合なので何も思い残すことが無いように全力でグラボを拾ってショットを打つというのを全員で約束して挑んだ大会です。
――先輩たちから応援される立場になって感じたことはありますか
失点したときのつらい展開でも先輩方の応援で顔が上がったりと、気持ち的に、先輩たちがたくさん来てくれて本当にありがたかったです。
――明日に向けた意気込みをお願いします
自分たちはサマーやウィンターで優勝できなかったので、絶対に最後の新人戦で優勝できるように頑張りたいです。
5月6日(決勝トーナメント、準決勝、決勝)
AT平山晴亮(教2=東京・佼成学園)

――優勝した率直な気持ちを教えてください
とにかく嬉しくて、やりきったなという気持ちでいっぱいです。やっぱりいろんな人に迷惑をかけて、たくさん支えてもらったので、恩返しができてとても嬉しいです。
――まずは準決勝を振り返っていかがでしたか
日体さんとはサマーステージのサドンデスで負けていたので、そこの借りは返したいと思っていました。でもやっぱり想定通りというか、すごいいいチーム、強いチームでした。それでもG黒田のナイスセーブもあって、得失点という形でしたけど、上に進めたのが一つ山場を乗り越えたかなと思っています。
――続いて決勝はどうでしたか
決勝戦は独特の空気感というか、ちょっと準決勝とは違った雰囲気がありました。自分は決勝だけ点が取れなかったのですが、他の選手たちがその分をカバーしてくれたというか、他のオフェンス陣が点をとって、ディフェンス陣は最小失点に抑えてくれたことが勝ちにつながったかなと思います。
――今日のプレーに点数をつけるとしたら何点ですか
そうですね、75点くらいですかね。
――その理由を教えてください
やっぱり重要なところで点数を取れたというのもあります。今日は5点取ったんですけど、決勝の場面もそうですし、もっと相手の脅威のある存在にならないといけないと思います。今回の優勝で満足するんではなくて、また日々鍛錬を積んでいきたいと思います。
――次の目標を教えてください
もう同期の戦いというのは無くなって、あとはもうすぐ早慶戦が控えているので、そこに向けてチーム全体で挑んでいくという感じです。やっぱりリーグ戦も7月頃から始まるので、今年のチーム野澤組で優勝するのが目標です。でもやっぱり今回のあすなろのことに限っていうと、自分たちの代というのはこのあすなろがゴールではなくて、自分たちの代になった時の早慶戦、リーグ戦が一番大事なところだと思います。そこに向けて、全員バラバラにはなるんですけど、チーム力をこれから圧倒的なものにできるように、あと2年間頑張っていきます。
G黒田康希(スポ2=東京・成蹊)

――優勝した率直な気持ちを教えてください
去年1年間、服部(将也学生コーチ、令6政経=東京・早実)さんと船田(遼修学生コーチ、令6政経=東京・海城)さんを日本一の学生コーチに出来なかったという悔しい気持ちで終わったので、そのかりを返せて、喜んでもらえて本当にに嬉しかったです。
――試合全体を振り返っていかがでしたか
個人としては失点も多かったので反省するところは多いですが、それでも大事なところ、例えば日体大戦でのサドンであったり、青学戦でのブレイクパスだったり、大事なところでセーブやブレイクパスが出せたのは良かったなと思います。
――第2試合の日体大戦で相手と1on1になった時の気持ちを教えてください
それまではいろんなことを考えていて、チームのこととか後ろからの指示出しとか結構考えていたんですけど、その10秒だけはいい意味で無心になれてしっかりボール見えて反応出来たのでよかったです。
――決勝戦は危なげな場面もあったと思いますが、青学と対戦してみてどうでしたか
青学は兄の母校でもあり、去年のウィンターで優勝しているチームなので絶対に負けられない相手でした。本当にいいチームだったので最後勝ち切れてよかったです。
――これからどんなことを頑張っていきたいですか
まず早慶戦が5月18日にありますし、リーグ戦も始まっていくので、しっかりAチームに残ってチームに貢献していくことが1番だと思いますし、反省することは多いので次はもっと完璧に近づけていけるように頑張ります。
AT岸凛太朗(政経2=東京・海城)

――優勝した率直な気持ちを教えてください
サマーとウィンターで勝てなかったので、同期で出る最後の大会で勝てたのはとても嬉しいです。
――決勝戦で点を決めた時はどのような気持ちでしたか
決めた直後はあまり実感がなかったです。チームの仲間と観客がすごく盛り上がってくれたので、その時に決めた実感がわいてきました。
――何か収穫はありましたか
まだATとして足りていない部分がたくさんあるので、そこをしっかり修正して上手くなります。
――2年生の強みは何だと思いますか
決めた目標に向けて一丸となって取り組むところが強みだと思います。具体的には、グラボ・強度・切り替えの3点を意識するようにしていました。今回はそれをずっと意識してきた甲斐があったと思います。
――後輩が入部して先輩という立場になりましたが、練習で意識することはありますか
自分の強みと弱みを分析するのが一番大事だと思います。大学スポーツは自分で考えることが本当に大事です。自己分析してどこが良いのか、悪いのか考えながら練習すると上手くなると思います。
(編集 高津文音 写真 石澤直幸、林朋亜、牧咲良、河野紗矢)