これまでの努力が実を結び、最後の新人戦を優勝で締めくくる!

男子ラクロス

あすなろカップ

5月5日・江戸川区葛西臨海球技場

予選第1試合

Team 1Q 2Q 合計
早稲田大学
中央・獨協大学

得点者

1Q

平山晴亮

2Q

成瀬壮真

予選第2試合

Team 1Q 2Q 合計
早稲田大学
慶応義塾大学

得点者

1Q

なし

2Q

平山晴亮

5月6日 江戸川区葛西臨海球技場

決勝トーナメント

Team 1Q 2Q 合計
早稲田大学
立教・帝京大学

得点者

1Q

平山晴亮3、古賀涼太

2Q

平山晴亮

準決勝

Team 1Q 2Q 合計
早稲田大学
日本体育大学

得点者

1Q

平山晴亮

2Q

なし

決勝

Team 1Q 2Q 合計
早稲田大学
青山学院・東京学芸・専修大学

得点者

1Q

成瀬壮真

2Q

岸凛太朗

 今年もひと学年の集大成であるあすなろカップが開催された。ここまで新人戦サマー、新人戦ウィンターと思うような結果を残せていないこの代。最後の大舞台を優勝で締めくくり、学生日本一への足掛かりとして欲しい。選手の気合もさることながら、試合は順調に進んでいく。予選第一試合の相手は中央・獨協大学の連合チーム。序盤から圧倒的なディフェンス力を見せつけ、2-0で勝利を収めた。続く第二試合の相手は慶大。昨年のウィンターで負けた因縁の相手だったが、早大は萎縮することなく自分たちのプレーを発揮。結果は引き分けに終わったものの、勝ち点で勝った早大が決勝トーナメントに駒を進めた。

フェイスオフをする和田

 翌日迎えた決勝トーナメント。悪天候の中始まった試合だったが、早大は最初のフェイスオフにFO大津志響(法2=埼玉・早大本庄)が競り勝ち、いい出だしを切る。開始早々、AT平山晴亮(教2=東京・佼成学園)が先制点を決めるも、相手もその直後に同点打を放ち、1-1に。だが、ここから早大の猛攻撃が始まる。AT平山、DF古賀涼太(基理2=東京・早実)が3連続でショットを決め、一気に相手を突き放す。後半は早大ボールの時間が長かったが、相手も意地を見せ4-2と2点差に詰め寄る。それでもチームを牽引してきたAT平山がこの試合4点目を決め、5-2で試合終了。力の差を見せつけ、準決勝進出を決めた。

ボールを保持する地曳

 準決勝の相手は新人戦サマーで惜しくも負けた日体大。悔しい記憶を前に、早大は攻めの姿勢を見せる。だが、相手の厳しいチェックに苦しめられ、ゴールまでつなぐことができない。それでも持ち前のフィジカルと勝負強さで果敢に攻め込んだAT平山のショットがネットを揺らし、1-0に。チームの大黒柱が大事な一点を決めた。試合も折り返し、迎えた後半。両者オフェンスプレーが光り、早大側としては危うい場面が何度も見受けられる。残り1分までディフェンス陣の奮闘もありゴールを守りきっていたが、最後の最後で相手のこぼれ球がゴールに吸い込まれ同点になってしまう。そのままタイムオーバーで延長戦に突入。声を枯らしてベンチメンバーも応援する中、延長戦残り10秒。相手が早大ディフェンスを突破し、G黒田康希(スポ2=東京・成蹊)と1on1に。ここで決められたら負けという場面、全員が息を呑んで相手のショットを見つめる。至近距離までゴールに攻め寄り、思わずショットが入ることも想定されたが、早稲田の守護神G黒田はそれを許さなかった。相手のショットを全身で食い止め、そのまま試合終了。その瞬間早大の決勝進出が決定し、G黒田の活躍にチーム全員が湧き上がった。

相手のショットをセーブした黒田に抱き着く仲間たち

 最高の形で決勝の舞台に進んだ早大チーム。だが、前半は苦しい試合運びとなる。最初のフェイスオフから相手に攻撃権を握られ、そのまま先制点を決められる。だが懸命なディフェンスの甲斐もあり、次第に早大ペースに。昨日の予選でも得点を決めたAT成瀬壮真(商2=東京・早実)がAT平山からもらったボールを気合いでネットに押し込み、見事相手に追いつく。1-1で同点のまま前半を終え、迎えた後半。ゲームを大きく動かしたのはAT岸凛太朗(政経2=東京・海城)だった。攻撃を常に仕掛けていたが、一瞬の隙を見てネット裏から走り込み、そのままクロスを振り抜く。放たれたボールはゴールを捉え、2-1に。相手を勝ち越すことに成功する。点差をつけたい早大、追いつきたい相手チーム。両者の思いが炸裂し、プレーも勢いづくが、最後まで早大は守備の手を緩めない。残り15秒。守り切れば優勝が決まる。AT平山が最後の気合いを振り絞り、相手の攻撃を振り切る。そのまま試合終了のホイッスルが鳴り、それと同時に選手たちに笑みが溢れた。これまで成し遂げることができなかった優勝、最後の大舞台で掴み取った選手たちの顔は見たことがないほど晴々しいものだった。

勝利後ハイタッチをする篠原

 この代は新人戦サマー・新人戦ウィンターと悔し涙を流してきた。チームの立役者の1人であるAT平山は優勝の喜びと同時に、これまでたくさんの人に迷惑をかけてきたと振り返る。最後の大舞台で全ての人に恩返しをするため、鍛錬を積んできた日々。その努力は選手たちを裏切らなかった。ここまで仲間と高めあい、切磋琢磨した時間は必ずこれからに生きてくる。いつか自分たちが最高学年としてチームを引っ張っていく、そんな将来を見据えて成長し続ける彼らから目が離せない。

(記事 高津文音 写真 林朋亜、牧咲良、石澤直幸、河野紗矢)

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