東京六大学交流戦
4月6日 東京大学農学部グラウンド
Team | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
早稲田大学 | 2 | 1 | 2 | 3 | 8 |
東京大学 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 |
得点者
1Q
小川隼人、山口遼真
2Q
内田玲央
3Q
内田玲央、花井コルトンヘイズ
4Q
内田玲央、山崎柚貴、花井コルトンヘイズ
1カ月にわたって行われてきた関東六大学交流戦(六大戦)もいよいよ最終戦を迎える。早大はここまで3勝1引き分けとリーグ戦トップを走る。対する東大もまたリーグ戦2位と、目指す優勝に向け、落とすことのできない一戦だ。試合は、序盤から互いに攻撃を仕掛け合う展開に。相手に先制点を取られるも、徐々に差を詰め、2点リードで試合を折り返す。後半は、連携プレーがあらゆる場面で繰り広げられる。勢いづいた早大は止まらない。得点で相手をさらに突き放し、8-2と圧勝。前年度王者の意地を見せ、六大戦二連覇を果たした。

ショットを放つAT花井
第1クォーター(Q)最初のフェイスオフは早大が競り勝つ。だが相手にすぐ主導権を渡してしまい、そこからの攻撃で先制点を許す。立て直しを図り、遠くから狙い澄ましたショットを放つもなかなか決まらない。ここでチームに流れをもたらしたのが、安定感のあるAT小川隼人(政経4=東京・早実)だ。一人でゴール前まで切り込み、ゴーリーの頭上からショットを放つ。ボールは綺麗にネットを揺らし、同点に追いつく。間髪入れず、今度はAT山口遼真(政経4=東京・成城)がゴール右からのショットで追加点。グラウンドボールを確実に拾ってからの攻撃がよい形で展開される。
続く第2Qは互いに守りの姿勢が見られる。早大のディフェンス陣の奮闘があった反面、こちらもまた相手のマンツーマンディフェンスなどに苦しめられる。それでもスピードで一歩上をいったMF内田玲央(商3=東京・國學院久我山)が相手のディフェンスを華麗に交わし、見事ゴール。2点リードで試合を折り返す。

ディフェンスをするDF野澤主将
第3Qは早大のポゼッションの時間が長く続く 。丁寧なパスに練習の成果が垣間見える中、ゴールまでボールをつないだのはMF内田だ。巧みなステップで相手を翻弄し、今日個人2得点目を挙げる。続けてAT花井コルトンヘイズ(国教4=アメリカ・マッキントッシュ)がさらに点差を広げる。AT小川からボールを受け取ると、相手ゴーリーをフェイントで引き付け、誰もいなくなったネットを軽やかに揺らす。5-1と攻撃陣が躍動する中、守備陣も負けていない。相手がたびたびシュートチャンスを作るも、六大戦初出場となるG大賀円太(文構4=神奈川・光陵)が好セーブを連発。相手に一得点も与えないまま、最終クォーターへ。
第4Qもオフェンス陣の勢いは止まらない。フェイスオフからすぐに攻撃を仕掛け、AT吉田宗一郎(教3=東京・早実)からのパスをMF内田がゴールへと押し込む。今度はAT山崎柚貴(人4=東京教育大学付属中教)がゴール左からショットを決め、6点リードと相手をさらに突き放す。相手も意地を見せ一点を返すが、DFリーダーであるDF中原健太副将(商4=東京・早大学院)を筆頭にディフェンス陣もそれ以上の追加点は許さない。最後はAT花井が上からのショットを放ち、ダメ押しの追加点。8-2と圧倒的な強さを見せつけ、六大戦二連覇。これからにつながるよい形でリーグ戦を終えた。

ボールを保持するMF三戸
ここまで全5試合を戦い抜いてきた。野澤組が始動してから早一カ月が経過するが、各々成長の見られた期間だったに違いない。その中でつかみ取った優勝。だが、選手たちはその喜びよりも早慶戦への思いを語る。昨年経験した悔しい思い。今度はそのリベンジだ。あの大舞台で喜びの歓声を上げるため、RED BATSは進み続ける。
(記事 高津文音 写真 三浦佑亮、石澤直幸)
試合後インタビュー

DF中原健太副将(商4=東京・早大学院)
――リーグ戦を良い形で終えることができましたが、今のお気持ちはいかがですか
今回のリーグ戦は下級生を育成するという意味合いも込めて取り組んでいました。試合でも上級生と下級生を均等に回していくという形でやっていたので、全員の力で優勝できたことは非常に大きな成果だったなと思います。
――今日は相手の得点を2点に抑えることができましたが、DFリーダーとしてどのようなことを話し合いましたか
相手が最初どのように出てくるか分からなかったのですが、攻撃を見ながら適宜修正できたのは良かったと思います。
――副将から見たときに、六大戦でチームとして成長した部分はありますか
チーム力を今年は伸ばしていきたいと考えている中で、その部分の成果が得られたのは良かったです。1カ月後の早慶戦で勝ちに行くために、またチーム一丸となって頑張っていきたいと思います。
――決勝トーナメントに向けてここからの練習どんなところを重点的に取り組みますか
決勝トーナメントで優勝したいというのも一つの目標ではありますが、それよりも早慶戦で勝つことを目指して日々練習に励んでいます。そんな大舞台に繋がるような練習をこれから積んでいきたいと思います。

G大賀円太(文構4=神奈川・光陵)
――まずはリーグ戦をこのような良い形で終えられたことについてどうお考えですか
六大戦の先にある早慶戦とリーグ戦優勝に向けて、良い経験になったと思います。
――相手のショットを何度も止めていましたが、どんなことを意識しましたか
僕自身今日が六大戦初出場で。勝てばチームが優勝するので、自分が活躍することでチームを優勝させようと気合を入れてやってきました。
――今日得られた収穫をおしえてください
練習でやってきたことは嘘つかないんだなと。とにかく気合いで止めるというのを意識できました。
――決勝トーナメントに向けて、ここからの練習ではどのようなところに重点的に取り組みますか
ディフェンスとしてはまだ完成し切っていない部分もあるので、そこを詰めていきます。自分としては、もっとゴールキーパーの実力を磨いて、チームの勝利に貢献したいです。

MF内田玲央(商3=東京・国學院久我山)
――リーグ戦を良いかたちで終えることができましたが今のお気持ちはいかがですか
嬉しいです。新チームが始まって春の1番大きな舞台が早慶戦なので、その前哨戦をいい形で終えて早慶戦に乗り込めることはチームとして良かったと思います。
――早慶戦に対する心持ちはいかがでしょうか
みんな早慶戦に関しては本気です。自分が入部してからは負けが続いているので、今年こそという思いで標準を合わせてやっています。
――今日は応援部が駆けつける中の試合となりましたがいかがでしたか
今年になって初めて試合に出て応援される側になりましたが、試合中声援が聞こえて、すごいありがたいと思います。今日はあまり苦しい場面がありませんでしたが、苦しいときには応援の力がすごいと感じます。本当に感謝です。
――本日は得点面で存在感を発揮されていましたが振り返っていかがですか
今日はショットを決め切る面が良かったです。今年は去年からメインで出れていた選手が少なく、圧倒的エースが居ない中で、チームで誰かしら調子の良い選手が出てくることが必要だと思います。そこはチームとして全員で1点ずつ取れていければと思います。
――ここまでの六大戦で成長できたと思う点を教えてください
一番成長できたのは試合経験の部分だと思います。今年度になって試合に出ているメンバーは今までこういう舞台に出る経験が少なかったので、実際に戦って勝っていく経験が春の段階からできたことはこの先の早慶戦やリーグ戦、秋に向けて繋がっていくと思います。
――今後の意気込みをお願いします
早慶戦は絶対に落とせない試合なので、僕が決めて勝ちます。