ルーキーたちが躍動 早大がサマーステージを優勝

男子ラクロス

 早大ラクロス部にとって日本一へ続く重要なリーグ戦(関東学生ラクロスリーグ戦)が始まった8月、入部から5ヶ月程が経過した1年生たちにとって初の公式戦が開催された。前後半の2Q制、プレイヤーも6対6の通常より縮小した形式で行われた試合。早大は関東学院大・城西大の合同チームと獨協大相手に2連勝で予選リーグを突破すると、準々決勝では学習院大αと、準決勝では法大との接戦を制して決勝に進出。決勝では立大βを破り、ルーキーたちが見事初陣で優勝を飾った。

 8月30日のトーナメント形式の予選では2試合が行われた。初戦は関東学院大・城西大の合同チームと対戦した。早大は前半から激しく相手を攻め、小川隼人(政経1=東京・早実)、越前谷和樹(人1=東京・小山台)、佐藤孝陽(政経1=東京・早大学院)が得点し、試合の主導権を握る。後半でも早大の攻撃は止まらず、越前谷、山口遼真(政経1=東京・成城)、岡地慶人(政経1=愛知・滝)、中原健太(商1=東京・早大学院)がショットを決め、7-1の大差で勝利した。続く獨協大との試合では早大にピンチが訪れる。前半は佐藤が先制点を取るも、その後相手に攻め込まれ2点を奪われる。早大は逆転されたまま試合を折り返した。後半になるとすぐに獨協大に追加点を許してしまうが、山口の得点で追い上げる。さらにファウルからフリーシュートの権利を得た早大は藤田壌(商1=東京・早実)に託し得点。必死で食らいつき同点に追いつく。試合はそのまま延長となり、サドンデスのフリーシュート対決となった。後攻となった早大は相手のショットを止め、藤田が最初のシュートで決め、接戦を制し2日目に駒を進めた。

大賀円太(文構1=神奈川・光陵)が好セーブを魅せる

 9月8日の決勝トーナメント、早大は準々決勝で学習院大αと対戦した。前半から早大はオフェンスが機能する。松下晴紀(法1=埼玉・早大本庄)と岡地が得点を決める。後半になると両校の点の取り合いが起こる。辻村征也(政経1=東京・早実)が追加点を挙げるも、学習院大も反撃し2点を取り返す。早大は山口の得点で再び突き放すも、またも2点を取り返され同点に追いつかれる。それでも早大はファウルから得たフリーシュートを藤田が決め、5-4で試合に勝利した。準決勝では法大と対戦した。早大は辻村のショットで先制。しかし法大に同点にされ試合を折り返す。後半ではお互いに多くのシュートを放つも得点にはつながらない。早大は失点の危機を迎えるもG大賀円太(文構1=神奈川・光陵)の好セーブもあり、同点で後半が終わり再びサドンデスとなる。後攻の早大は法大のシュートを止め、藤田がフリーシュートを決め決勝進出を決めた。決勝の相手は立大β。早大は序盤から相手に何度もショットを放ち、辻村と松下が得点し前半を終える。後半では早大は法大のカウンターで失点し、1点差に縮められるがそのまま逃げ切り優勝を決めた。

優勝を決め駆け寄る選手たち

 初陣を見事な優勝で飾った早大RED BATSのルーキーたち。予選から競った試合が多くあった中で、攻守にわたって様々な選手が活躍した。小菅英佑コーチ(平16基理卒)が「一人一人の個性がしっかりある」と評したチームの全員ラクロスで白熱した戦いを勝ち抜いた。これからも素晴らしい活躍をした1年生たちにウィンターステージ、そして早大ラクロス部の未来を期待したい。

(記事、写真 田部井駿平)

▽ブロック予選 ◯7ー1関東学院大・城西大連合チーム(得点者:越前谷2、松下、佐藤、山口、岡地、中原)

▽ブロック予選 ◯3ー3獨協大(サドンデス1-0)(得点者:藤田2、佐藤、山口)

▽準々決勝 ◯早大5-4学習院大α(得点者:小川、岡地、辻村、山口、藤田)

▽準決勝  ◯1ー1法大(サドンデス1-0)(得点者:辻村、藤田)

▽決勝   ◯2ー1立大β(得点者:辻村、松下)

コメント

予選ブロック

藤田壌(商1=東京・早実)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 2試合目の前半が1対3で負けていて、結構焦る部分があったのですが、自分たちのグラボとフィジカルという部分では負けないことはできていました。なので自分たちのラクロスをすれば勝てると思っていたので良かったです。

――同点のフリーシュートはどうでしたか

 相手のGが左利きだったので、利き手と反対側の下を狙うことで入るかなと思ったのでそこを狙って決めました。

――サドンデスのフリーシュートはどういった感触でしたか

 相手の1回目をディフェンスが止めてくれていたので、気持ちの余裕が生まれたので思いっきりショットを打つことができました。

――次回の試合の意気込みをお願いします

 この夏はサマー優勝に向けてずっと頑張ってきて、チーム一丸となっているので残り一週間もそこを目標に頑張っていきたいです。

 

決勝トーナメント

小菅英佑コーチ(平16基理卒)

――優勝おめでとうございます。今どういった気持ちですか

 ほっとしました。その一言に尽きます。

――予選から競った試合が多かったですがどうでしたか

 予選は接戦になると予想していたので、そこで勝ち切れたことで波に乗って勝ち上がれると思っていましたが、やはり強敵が揃っていたので簡単には勝たせて貰えなかったなと感じました。

――今年の1年生はどういったチームでしたか

 一人一人の個性がしっかりあるチームだなと思います。似たタイプの選手がおらず、それぞれに何かしら得意なことがあるのが強みだなと思います。みんな一緒の練習をさせましたが、その中で一人一人何かの技術を手に入れてくれたなと思います。すごくいいチームになってくれました。

――この大会に向けてどのような準備をしてきましたか

 オフェンスに関してはシュートの決め切りの部分ですね。予選の時にシュートをたくさん外してしまったので、決勝トーナメントでは決め切れるように多く練習してきましたが、結果はあんまりでした。そこが決め切れればもっと楽に勝てたかなと思います。ディフェンスと全体としては接点を激しく持つことです。接点で負けないということをやってきました。

――最後にウィンターに向けてどのようなチームにしていきたいですか

 ウィンターでも今の個性を伸ばしつつ、チーム力を高めてまたいいチームを作って勝ち上がれたらと思います。またウィンターで勝ち、上級生になっても通用するチームを作れるようしていきたいです。

野沢想大学年キャプテン(政経1=東京・桐朋)

――優勝おめでとうございます。今どういった気持ちですか

 4ヶ月間サマーに向けて準備してきたので、それがひとつ報われたので良かったです。

――予選から競った試合が多かったですがどうでしたか

 接戦の中でもみんなで勝ちだけを考えようと話していたので、接戦を制することができ良かったです。

――初めての試合でしたがどういった気持ちで臨んでいましたか

 今まで経験のないスポーツだったので緊張しましたが、みんなで練習してきたことを出せたので良かったです。

――次回のウィンターに向けて一言お願いします

 一度1年生チームは解体になりますが、早大の強さを見せることができるよう先輩たちと頑張っていきたいです。