第3回では、攻守を華麗にこなし、試合をつくるDF(ディフェンス)陣、DF平塚弘喜(政経4=東京・早大学院)、DF奈須由樹(文4=東京・早実)、DF茅野城大(教4=東京・早実)DF井手脩人(社4=千葉・東邦大東邦)、DF大見紳太郎(教3=愛知・名東)5人に登場していただく。FINAL4を前に、今感じていることとは。
※この取材は11月6日に行われたものです。
「いつもと違うラクロスとの接し方ができた」(井手)
仲のいいDF陣。対談は序盤から盛り上がりっぱなしでした!
――いきなりですが、他己紹介からお願いします。まずは奈須選手の印象から
井手 可愛いところがありますね。
茅野 ピュアです。
大見 実はゆるキャラです。いつもバランスボールに座っていて、ほわほわしています。
奈須 あれはトレーニングね(笑)。
――他にありますか
奈須 もう言うことがないんだよな(笑)。
――平塚選手と奈須選手は、2年生の時から対談させていただいているので、3回目ですよね
――続いて井手選手の紹介をお願いします
一同 可愛い、かまちょ。
平塚 だけど、後輩からは一番恐れられているらしい(笑)。
茅野 ちょっとサイコパスチックなところがあって(笑)。たまに怒るんだよね。
平塚 後輩からは番長って言われているらしい。
井手 知らなかったんだけど(笑)。
平塚 プライベートで言うと彼女が大好きで、超一途 。
大見 後は、スニーカー好き。
茅野 スニーカーと彼女どっちが好き?
井手 彼女ですね(笑)。
――続いて茅野選手の紹介をお願いします
平塚 強い。
井手 パワフル。
平塚 今日(練習で)もかすっただけで脳震盪になってしまった人がいて。
奈須 冷蔵庫って呼ばれています。
――続いて大見選手の紹介をお願いします
平塚 可愛い可愛い後輩ですね。プレー面では、3年生で後輩ですけど、チームを支えてくれていて、頼りにしています。
一同 いい感じにまとまりましたね(笑)。
――最後に平塚選手の紹介をお願いします
平塚 あ、僕は、いつも優しくて、背高くて、たまに怖いって言われる時もあるけど、実は優しくて、そのギャップに…。
井手 女の子はやられる(笑)。
平塚 そうです。そのギャップが売りです(笑)。
大見 完璧な先輩です(笑)。
――ここからは今季の振り返りをお願いします。今年はイレギュラーなシーズンで様々大変だと思うのですが、一番苦労したことは何ですか
平塚 チームとしては、モチベーションを保つのが難しかったです。個人的にはラストイヤーでもあるので、個人のモチベーションを保つのは簡単だったのですが、周りのモチベーションをどう維持させるかっていうのは難しかったです。会えないので。ミーティングをやっていたんですけど、毎日やっているとネタが尽きて大変でした。
奈須 大変だったこと?あるかなー。割とゆっくりできて、幸せな時間だったかもしれない(笑)。俺的には、嫌いな時間じゃなかったかも。
茅野 就活に重きを置けたので、その点ありがたかったかな。また、他大より練習開始が早くて、どちらかと言うと練習時間を確保できていた方だと思います。そこは今考えると良かったです。
奈須 井手さんは?
井手 就活だけだと暇だったし、空いた時間でラクロスをするんじゃなくて、考えるというか。そういう意味で、いつもと違うラクロスとの接し方はできたかなと思います。
一同 素晴らしい。模範解答!(笑)
――今年のチームの雰囲気はいかがですか
大見 良くも悪くも、すごくやりやすいというか。伸び伸びした雰囲気で僕はやらせてもらっているので、結構いい雰囲気ではあるのかなと思います。下級生は、我がないというか、無難な感じの人が多いですね。
奈須 うちの代は仲がいいよね。
茅野 それこそ、学部やA、B、Cチーム関係なくプライベートで遊びに行ったりしますし、練習後ご飯行ったりするので。仲がいいからこそ、いい面だといろんなことをラフに喋れたり言い合えたりするんですけど、悪い面だとふざけ過ぎちゃうところがあります。
――DFの雰囲気や特徴は昨年までと比較していかがですか
大見 去年一瞬Aチームに行った時は怖かったです。
平塚 今年はリーダーが優しいからな(笑)。
茅野 確かに。リーダーが黙っている時が一番怖い。
大見 平塚さんが怒ると、奈須さんが優しくなる。
一同 (笑)。バランスがね。
平塚 確かにそれは大きい。二人で怒ることないもんな。どっちかは冷静。4年生同士でぶつかることはないですね。誰かが熱くなった時に、周りが帳尻を合わせるというか、冷静でいられることはいいことかなと思います。
「試合中の修正力が課題」(大見)
試合中に輪をつくるDF陣
――それでは、それぞれ日体大戦と学習院戦2試合を振り返っていただきます
奈須 俺から?日体大戦しか出てないからな。あまり何もできていないんですけど。同点のアシストをしたというのがあるので、そこは自分の得意プレーなので良かったかなと思います。それと、学習院戦は、僕がいない中でよく頑張ってくれたなと思います。ちょうど、教育実習の最後の授業と試合時間が被っていたので見られなかったんですけどね。
井手 日体大戦は前半にリードされていたので、試合展開的に厳しくて、DFから流れをつくって得点できた場面もあったので、そういう意味では日頃の成果が出たのかなと思います。反対に、学習院戦はやりたいことが100パーセントできたかと言われるとそうではなくて、これからそこをどう修正するかというところが重要だと思います。
茅野 僕は学習院戦しか出ていなくて。日体大戦は少し前にけが復帰して試合に出るつもりだったんですけど、そこではメンバーに入れなかったので、グラウンドから応援していました。厳しい流れの中、最後勝ち切ってくれたので安心しました。今年自分はけがが多かったので、学習院戦は、初の公式戦で、気合い入っていたんですけど、全体的によくも悪くもなんともいえないような形でディフェンスは終っちゃって。あんまりやりたいことができず、課題はたくさん見つかりました。いいディフェンスはできなかったんですけど、しっかり勝ち切ることができたのは良かったのかなと思います。このままだと、FINAL4、FINALは厳しい展開になると思うので、あと2週間ちょっとで修正しないといけないと思います。
大見 自分は日体大戦が初めてのリーグ戦ということもあって、割と緊張もしたんですけど、逆転勝ちということで試合中は楽しかったという思い出があります。日体大戦も学習院戦もFINAL4に進出することができて、結果としては良かったんですけど、内容は良くなかったという印象なので、やっぱり試合中の修正力という課題が見えてきました。そこはFINAL4までに修正していけたらと思います。
平塚 日体大戦も学習院戦も、特に個人としてやりきれていない部分があったので、残りの時間、自分にできることをやって勝利に貢献したいです。また、チームとしては、入りがあんまり良くないので、これ以降のプレーオフで改善しないといけないと思います。入りで差をつけられると苦しい展開になるので、そこは一番修正したいです。
――課題として、「入りがよくない」とありましたが、他に見えてきた課題はありますか
茅野 波があるよね。
平塚 ああ。日体大戦みんな緊張してた?
茅野 そういう感じには見えなかったけどね。
平塚 けどめっちゃ声がなかった。
茅野 FALCONS戦(10月に行われた練習試合)の時とかえげつないくらい喋れていたのに。
平塚 (大見を指して)緊張しいなんですよ。
大見 緊張してるように見えました?
平塚 学習院戦の時は本当にすごかった。ガッチガチだった(笑)。
平塚 あとは、良くも悪くもやられ方が決まっているというか。防げそうな失点を毎回1試合に1回はやられて、毎度同じ反省が出ています。僕らもリスクをとってやっているので、その状態になるのは仕方ないのですが、防げる部分もあると思います。
――次戦の相手は中央大ですが、中央大の印象はいかがですか
平塚 同じ赤ですね(笑)。
奈須 特にないんだよね 。
平塚 全体的にオフェンスが強いチームではあると思います。これまでの試合も高得点をあげて勝ち切っているし、去年もハイスコアで勝ってきているチームですね。僕らも去年FINAL4で点を取られて延長戦までいったので、今年も向こうは同じようにオフェンスを売りにしてくると思います。向こうのオフェンス対こっちのディフェンスというところが試合の鍵を握ると思います。
「伝統や勝てなかった先輩の思いを背負い戦う」(平塚)
相手の攻撃を阻む、DFリーダー平塚
――FINAL4、FINALで「自分はこれをやりたい」と思うことはありますか
平塚 それ聞きたいわ(笑)。
奈須 僕はクリアライドリーダーなので、そのクリアライド、特にライドは衝撃的なものをみせて、ラクロス界を動かすようなライドになるので楽しみにしておいてください。もう、衝撃が走ります。歴史を変えます。僕はディフェンスなんですけど、基本的にディフェンスしないんで、点を取ります。
井手 そうですね、じゃあ僕は逆にしっかりディフェンスしようと思います。僕がチームにもたらせるものもあると思うので。
一同 それが何か聞きたいんだよ(笑)。
井手 そうですね、まあ、声出しと運動量、頑張っていきたいと思います。
茅野 僕は、自分の持ち味は1on1だと思うので、そこでしっかり落とし切ります。一人でも落としきる力があれば、盛り上がりますし、流れもそこから持っていけると思います。やっぱり、ボールダウンさせるっていうのは、チームの士気が上がるので、そういうところから流れをつくっていけたらと思います。
大見 予選では大人しかったというか、あまり見せ場がなかったので、ぜひFINAL4、FINALではPVや宣材写真に使われるように、いいプレーができるように狙っていきたいと思います(笑)。
平塚 僕は言わずもがなリーダーなので、守るのも、得点を取るのも、ディフェンス、オフェンス、クリアライド、ウィングだったりフェイスオフだったり、全てにおいてやりきるというのが自分の役割だと思うので全うしたいと思います。
――それではFINAL4、FINALでキーマンとなる方を一人ずつあげてください
大見 僕は同期の北野夏飛人くん(AT、商3=東京・明星)ですね。同期の中では上手くて、センスもあるんですけど、どこか抜けているところがあって、波もある選手なので、彼がちゃんと仕事をしてくれるかが鍵を握ると思います。
奈須 ガチでキーマン。本当に大事な人だね。
平塚 僕は菊池明彦くん(学生コーチ・MF、商4=東京・武蔵野北)ですね。毎年言っているんですけど。応援の時に彼の声は1番響くので、すごい力になるんです。今年あんまり声出せないのに、なんでか分からないんですけど、菊池くんの声が聞こえてきて(笑)。やっぱりここから2試合、タフな試合になると思うんですけど、彼の声援が僕らを後押ししてくれるので、キーマンですね。
奈須 竹内凛くん( MF、文構4=東京・早大学院)って言いたいんだけど…。森久(MF森久優太、商3=埼玉・早大本庄)ですね。クリアライド副リーダーなので、僕の部下なんですけど。僕がいない間、彼に任せていて、全然ダメだったので。本当にすごい奴なんですけど、全然周りが見えていないんですよね。それがちょっとでも見えるようになれば、すごいやつなので、期待しています。頑張ってほしいです。
茅野 サプライズゲスト達の活躍を信じていきたいです。
井手 僕は、奥ヘッドコーチ(奥崚ヘッドコーチ、平30教卒)ですね。僕らの代の学生コーチで4年間お世話になっていて、僕らの代は勝てていないので、勝って喜びたいと思います。
――最後に意気込みをお願いします
奈須 ちょっと、今卒論の提出が迫っているんですけど…。4年間ずっとラクロスだけに身を捧げるということはしないと決めていたので、部活をやりながら勉強をするという学生として当たり前のことをしっかり頑張ろうと思います。その割合は5:5です。最後までそれを頑張ろうと思います。
井手 卒論は今何文字?
奈須 0字です(笑)。やばいんだよ(笑)。
井手 ラストイヤーなので、ずっと続けてきた部活が一旦終わって、これがスポーツと本格的に関わる最後の機会かなと思うので、絶対勝てるように準備していきたいです。
茅野 僕も高校までラグビーをやっていて、大学にラクロスに転向して4年目で、去年優勝を経験してはいるんですけど、やっぱり自分達の代で1年生の大会から1回も優勝できていないので、そういう思いをこの学年は全員持っています。その悔しさの中、「優勝」という2文字を追い求めてきているので、最後にそれを勝ち取って、有終の美を飾ってスポーツ人生を終わりたいと思います。
大見 尊敬する先輩と試合ができるのも残りわずかなので、いい思い出が残せるように、この2週間専念したいと思います。
平塚 伸び伸びやるんだろうな、来年。
奈須 後輩のテンプレートじゃん、その言葉(笑)。
平塚 やるからには1番になりたいので、そのために2週間全力でやりきります。これは4年になって思ったんですけど、自分のためにやってきたものが、先輩達の築き上げてきた伝統や、勝てなかった先輩の思いを背負って戦わなくてはならないと思います。今までお世話になってきた先輩への恩返しだと思って、いろんな方の思いを背負って最後やりきります。
――来年のことが出てきましたが、来年こんな感じになるというのが想像できればお願いします
大見 今下級生、自分含めて4人いるんですけど、来年そのメンバーが試合に出ているかどうかって分からないので、残り短い期間、先輩をみて吸収していこうと思います。
平塚 4人って結構多くて、今年は下級生中心のチームだったので、来年は経験的にも技術的にも他大学を上回れるかなと思います。頑張ってほしいです。
――ありがとうございました!
(取材・編集 後藤泉稀)
意気込み(?)をそれぞれ書いてくださいました!
◆平塚弘喜(ひらつか・ひろき)(※写真中央)
1998(平10)年10月13日生まれ。187センチ。東京・早大学院高出身。政治経済学部4年。下級生の頃から一線で活躍してきた平塚選手。ラストイヤーを迎え、チームを引っ張る存在になった今、優勝に導きます!
◆奈須由樹(なす・ゆうき)(※写真右)
1998(平10)年6月1日生まれ。174センチ。東京・早実高出身。文学部4年。来月締め切りの卒論に追われているという奈須選手は、色紙に卒論テーマを書いていました。ラクロスも勉強も手を抜かず、最後まで文武両道を貫きます!
◆茅野城大(ちの・じょうだい)(※写真中央左)
1998(平10)年10月7日生まれ。178センチ。東京・早実高出身。教育学部4年。周囲から冷蔵庫と例えられるほど、強靭な身体をもつ茅野選手。その強みを生かし、次々と相手の攻撃を阻止してくれるでしょう!
◆井手脩人(いで・なおと)(※写真中央右)
1998(平10)年9月10日生まれ。168センチ。千葉・東邦大東邦高出身。社会科学部4年。意外にも後輩には恐れられているという井手選手。キーマンをあげる時に、奥ヘッドコーチへの思いを語る姿が印象的でした。丸田組に優勝を引き寄せます!
◆大見紳太郎(おおみ・しんたろう)
2000(平12)年2月12日生まれ。178センチ。愛知・名東高出身。教育学部3年。このグループでは唯一の3年生である大見選手。後輩コメントのテンプレートと言われていましたが、先輩たちといい思い出を残したいと語ってくれました。3年生の活躍にも期待です!