関東学生リーグ戦(リーグ戦)5戦を終え、Aブロック1位で関東ファイナル4(ファイナル4)進出を決めた早大。5試合で56得点という大量得点の原動力になっているのが、AT鈴木潤一(教4=東京・城北)、AT道本愛一郎(文構4=神奈川・逗子開成)、AT菊地智貴(政経3=東京・早大学院)の3人だ。今シーズンの戦いぶりを振り返ると共に、今後に向けた意気込みを伺った。
※この取材は10月17日に行われたものです。
オフェンス陣の雰囲気の良さが伺える対談となりました!
「チーム全体で攻めることができている」(鈴木潤)
――まずはリーグ戦のことから振り返っていきたいと思います。リーグ戦5試合を終えての感想を聞かせていただけますか
鈴木潤 じゃあ智貴(菊地)からで。
道本 お前が全部まとめてしゃべってくれ(笑)。
菊地 道本さんは…って難しいですよ(笑)。
一同 (笑)。
菊地 僕は去年もリーグ戦に出させてもらっていたんですけど、去年はディフェンス中心での出場だったので、悔しいシーズンでした。でもことしはATとしてオフェンスを動かせたと言うか、自分の思ったようにオフェンスができたのかなと思っていて、そういう面では結構満足のいくリーグ戦でした。それでも3年生以下だけで出させてもらった最後の明大戦では負けてしまって、そこで課題も見えてきたので、課題も収穫もあったリーグ戦かなと思います。
鈴木潤 去年オフェンスをしていた時は個人個人で攻めている感じが強かったんですけど、ことしはリーグ戦の少し前くらいからチームで攻めている感じが出てきて。得点も個人で取ったというよりもチームで取った点の方が多くなってきたので、チームとして強くなっていることがすごく実感できています。リーグ戦では最後の明大戦は自分も出場したのに結果として負けてしまったので、そこは今後変えていかなければいけないところだと思うんですけど、チームとしてこれからまだ成長できるなという感覚はあります。
道本 リーグ戦は開幕戦の慶大戦がポイントだったので、そこで圧勝できたことはすごく良かったと思っています。個人としては、自分は控えなんですけど、誰かがいない時に出て、出た時にしっかり得点というかたちでチームに貢献できたので良かったかなと思います。
身体の強さを生かしゴールに攻め込む鈴木潤
――開幕戦でいきなり慶大と当たると決まった時はどう思いましたか
鈴木潤 関東ファイナルは慶大と一橋大のどっちが上がってくるか分からないですけど、早慶戦(早慶定期戦)と開幕戦と関東ファイナルの3回当たって全部勝てば結果として自分たちの方が強いことを証明できるので。自分は最後のシーズンですし、(開幕戦で対戦できて)逆に良かったかなとは思っています。
菊地 僕は嫌でしたよ、1試合目は格下とやった方が楽なので(笑)。正直開幕戦で当たるのは嫌でしたけど、あの試合があったからここまで強くなれたのかなとは思っています。
――慶大と同じブロックになって多く対戦することで成長できた部分もあるのですね
道本 ケイオー相手に勝利できたことは自信にはなったと思いますね。
――5月の早慶戦では引き分けに終わりましたが、そこで引き分けたことでチームとして何か変化はありましたか
鈴木潤 自分たちはまだまだ弱いなって実感しましたね。去年の結果(関東ファイナル4敗退)を受けて変わろうと言い続けてきたんですけど、ツメが甘いところがあったなと。主将の秋山(AT秋山拓哉主将、スポ4=兵庫・豊岡)を中心に『日本一』への思いが高まりましたし、秋山を胴上げしたいという気持ちがどんどん強くなっていきました。気持ちの面での変化が大きいですね。
道本 早慶戦前と比べたら単純に練習時間が増えましたね。死ぬほど練習したので…。
菊地 僕の1個上の世代は『最強世代』と言われているんですけど、その世代をもってしても早慶戦で勝てなかったので、僕たちはまだ弱いんだということを自覚しました。それを受けて練習量を増やしたり、質を上げたりするようになって、自分たちの実力を知ることのできたいい試合だったと思います。
鈴木潤 結果論としては、引き分けて良かったなと思いますね。
――逆に5月の早慶戦で勝利していたら、今とは違った状況になっていたかもしれませんね
鈴木潤 そうですね。
――次に個人のことについてお伺いしたいと思います。リーグ戦に限らず、今シーズンを通して自分のここが変わった、成長したと感じる点はございますか
菊地 僕はメンタル面なんですけど、自分に自信がついたなとすごく感じていて。シーズン初めにU22日本代表に選ばれて、そこで自分の実力が日本のラクロスにおいて通じるんだなということを自覚して、自分がチームのオフェンスを引っ張っていくという意識が生まれたことで変われたかなと思っています。
――菊地選手は昨年MFとしてプレーされていましたが、今シーズンまたATに復帰されましたね
菊地 もともと1年生の時にATでやらせてもらっていて、去年は人数編成とかの問題でディフェンスMFだったんですけど、ことしまたATに戻ってきました。
――オフェンスの方が合っていたのですね
菊地 そうですね。オフェンスの方が好きです。
――鈴木選手はプレーに関しては何か変化がありましたか
鈴木潤 去年は自分1人で攻めることがすごく多かったんですけど、ことしは周りを見ながら上がることができるようになってきたのかなと思います。まだまだ足りない部分も多いんですけど、アシストが増えてきたり、他の人からパスをもらってシュートを打つ回数とか、アシストをもらう回数も増えてきたので、そこは自分としても成長できている点かなと思います。
――道本選手はいかがですか
道本 考え中です(笑)。
菊地 変わってないですもんね。
道本 そう、プレースタイル自体は変わっていなくて。
鈴木潤 でもシュート力とかめちゃくちゃ上がってるじゃん。
道本 確かに、点を取れるようになりました。何かが変わったわけではないですけど、点が取れるようになったことが去年とは違う点ですね。メンタル面では自分はことしが初めてのAチームなので、今までリーグ戦に出たことがなかったですし、社会人とプレーすることもなかったので、社会人とかと練習試合をやって自分でも通用するんだということが分かったことは大きいと思います。
――ありがとうございます。続いてみなさんが思う、今シーズンのNO1ゴールを教えてください
鈴木潤 自分は2つあって…。
菊地 そこは1つじゃないんですか(笑)。
鈴木潤 どちらかを選ぶとすれば(笑)、開幕戦の1点目ですね。智貴からのパスをスタンディングシュートで決めるっていう自分らしからぬシュートで。試合開始2、3分で流れを持って来られるようなシュートを決められたのはめちゃくちゃ快感でしたね。自分自身シュートがあまりうまくない選手だったので、ケイオーのDF陣から外からのシュートは打たせていいという風にスカウティングされていて。その状況でのスタンディングシュートで決めた1点目だったので、めちゃくちゃうれしかったです。
――ちなみにもう1つは
鈴木潤 それも開幕戦のケイオー戦なんですけど(笑)、ダイブで決めた得点です。去年いた佐藤大さん(平29スポ卒、現OPEC VORTEX)とか、2個上の畑田峻希さん(平28スポ卒)はよくダイブをしていて、それがすごくかっこよくて。自分は試合でダイブしたことがなくて、飛び方もダサいなってずっと思っていたんですけど、開幕戦でそれができて、自分で動画を見返しても「かっこいいじゃん」って思うくらいのゴールでしたね(笑)。
菊地 僕はシーズン初めのFALCONSとの試合で決めた1点です。自分の1番の強みが1on1で、その1on1で崩して自分で点を取れたことと、日本一を何連覇もしているFALCONS相手に臆せずに点を取れたことは1番の思い出というか。振り返って1番いいゴールだと思います。
道本 僕は武蔵大戦の2点目のゴールですね。潤一が掛けて僕がオンサイドを捲(まく)ったやつなんですけど、あれが自分の十八番みたいなところがあるので(笑)。地味なんですけど、好きなかたちで取れた得点だったので、良かったなと思っています。
――ことしのオフェンス陣の特徴はどのようなところにあると思いますか
鈴木潤 去年は大さん(佐藤)とか大雅さん(篠崎、平29スポ卒)とか、先輩方の個々の力がすごく高かったので、1人でやって1人で点を取るみたいなスタンスで。基本1人でプレーが完結して、それが無理だったら他の人が入るという感じがあったんですけど、ことしは去年と比べて個人の能力がとんでもなく高いわけではないと自分でも思っていて。その中でもたくさんの選手が味を出していて、チーム全体で攻めることができている感覚があるのはいい点かなと思っています。
菊地 去年はそれこそ潤一さんが言ったように1on1中心のチームだったんですけど、ことしはどこからでも点を取れることが特徴だと思います。決まったこういうプレーが得意とか、こういうプレーをしていこうというのは特になくて、いろいろなところから攻めて、相手に合わせて点を取っていくというのがことしのコンセプトでありシーズンを通してやってきたことなので、それがどんどんかたちになってきているのかなと感じています。
道本 僕はフルフィールドで点を取る意識が去年とは違うのかなと思います。去年はディフェンスMFとオフェンスMFでしっかり分けていたこともあって、ハーフで点を取ろうというところもあったんですけど、ことしはフルフィールドで攻められているなという印象です。
鈴木潤 あと、AT陣は誰が出てもあまり変わらないのかなというのもことしの特徴だと思います。秋山(AT秋山拓哉主将、スポ4=兵庫・豊岡)や俺や智貴がケガをしてしまっても、奥町(AT奥町遼太郎、商3=東京・攻玉社)とか残りの3人が同じようなことをちゃんとできるので、ケガをして誰か1人が出られなくなったとしてもチームとしての強さが変わらないのはいいところだと思います。
菊地 層がすごく厚いですね。僕らもうかうかしていられないです(笑)。
鈴木潤 そうなんだよな(笑)。練習とかでもめちゃくちゃいいプレーをしてくるので、チーム内でも競争がありますね。
鈴木潤 その中での個々人の特徴があるので、その特徴を生かせるようなプレーを6人でやっていけているのかなと思います。
「(オフェンスの雰囲気は)風通しがいい」(道本)
シュート力を持ち味とする道本
――ここからはプライベートのこともお聞きしていきたいと思います。まずは、他己紹介をお願いします。道本選手と菊地選手から見た鈴木選手の印象を教えてください
菊地 普段はめちゃくちゃふざけているんですけど、やるところはきっちりやるタイプです。あとは人が良くて、柔軟に対応してくれます。僕たちがこうして下さいって言ったらすぐ聞き入れてくれたりしますね。
鈴木潤 (それは)意見が良いんで(笑)。
菊地 すごく良い人だなって思います(笑)。
道本 普段は本当にふざけているんですけど…。
鈴木潤 いや、真面目ですよ(笑)。
道本 ラクロスに対してはすごく真摯(しんし)に取り組んでいて、努力家だなと思います。
――鈴木選手はギャップがある方なのですか
菊地 真面目にやっていることが面白かったりして…そういう感じです。
鈴木潤 最低じゃねえか!(笑)
道本 練習中だけ雰囲気が変わるとかではないですね。ちゃんと自主練習とかも頑張る人だと思います。
鈴木潤 実はね(笑)。
道本 ちゃんとやってるよね。
菊地 僕らにはバレてるよ、みたいな(笑)。
一同 (笑)。
――では次に鈴木選手と菊地選手から見た道本選手のことを聞かせてください。
菊地 師匠ですね。
道本 ふざけんなよ(笑)。
菊地 師匠なんですよ。左のスタンシュー(スタンディングシュート)がめちゃくちゃうまくて、それをみんなが真似しようってなって師匠って呼ばれるようになって。あと人生を生きていく上でのアドバイスも結構教えてくれて…。
道本 いや全然言ったことねえよ!(笑)
菊地 生き様を見て見習おうかなと(笑)。
道本 全然そんなタイプじゃないですよ!雑すぎる(笑)。
鈴木潤 でもやっぱりパス出す時の安心感が違いますね。シュートを決めてくれるんだろうなって感覚があるので、すごく信頼感がありますね。
――最後に、鈴木選手と道本選手から見た菊地選手の印象はいかがですか
鈴木潤 自分の意見をめっちゃ持っているなって思います。
道本 間違いない。
鈴木潤 4年生は結構ノリでやっているところがあるんですけど、智貴は自分で考えてやっているので、頭が良いなと感じますね。なんやかんや俺とか秋山が得点を取ったシーンでも、その原動力には智貴がいることが多くて、チームのブレイン的な存在で。ちょっと言うの嫌なんですけど(笑)、チームのオフェンスをうまく調節しているのは智貴かなと思います。
菊地 めっちゃうれしいです(笑)。
鈴木潤 まあいなくてもいいんですけどね(笑)。
菊地 いやいやいや!
鈴木潤 いなくても勝てるんですけど(笑)。
菊地 そんなこと言われたら辞めちゃいますよ!(笑)
鈴木潤 それはダメ(笑)。
――道本選手はいかがですか
道本 良い意味で上下関係を気にせずに何でも言ってきますね。自分の考えをきちんと持っていて、それを発信する力があるなって思います。プライベートは知らないです(笑)。
菊地 僕はしっかり授業に行ってます(笑)。
道本 意外と成績いいんだよね。
鈴木潤 そう、3年生は真面目で成績いいんだよね、意外と。
菊地 (3年は)根は真面目タイプです。…いや、多分逆ですよ、先輩たちがふざけすぎなんです。(笑)
一同 (笑)。
――それぞれの学年のカラーはどんな感じですか
鈴木潤 俺らの学年はふざける人が多いんですけど、上に秋山がいるので。秋山先生と生徒っていう感じです(笑)。
道本 秋山に付いていけば勝てるからね。
鈴木潤 秋山先生の信頼はすごいですよ。俺らがラクロスをやっているのも、秋山を胴上げしたいからって言っても過言ではないくらい信頼しているので。でも僕たち生徒は楽しむところは楽しんでやっています(笑)。
――3年生はどうですか
道本 3年生は真面目なんだよな。
菊地 真面目は真面目なんですけど、4年生に憧れている部分もあって。
鈴木潤 そんなことないでしょ(笑)。
菊地 あると思いますけどね(笑)。
鈴木潤 めちゃくちゃラクロスに対して真面目ですよ、3年生は。俺らも3年生に刺激を受けてもっと練習をした方が良いとか、自主練をもっとやらなきゃって思うことがあるので、良い意味で3年生から刺激を受けてますね。3年生がうまいので、負けていられないっていうのはあります。
道本 真面目だけど、ふざけてたりもするよね。俺ら(4年生)に対してもいい感じに意見を言える代だよね。
菊地 いや、それは逆ですよ。4年生がそういう雰囲気をつくってくれているんだと思います。
道本 仲が良いとは思っています。風通しもいいよね。
鈴木潤 オフェンスはお互いに何でも言える感じではあるよね。
――来年は真面目な代になりそうですね
鈴木潤 後藤(MF後藤功輝副将、政経3=東京・早実)が楽しみですね(笑)。
菊地 王政が変わるだけで、絶対王政なことには変わらないと思いますよ。
道本 どの学年にも権力者がいるからね。
菊地 だんだん頭角を現して来ているので、きっとらいねんには絶対王政になっていると思います(笑)。
――後藤選手と秋山選手はタイプが違いますか
菊地 秋山さんとはやっぱり違いますよね。
道本 秋山はやっぱりプレー以外でもしっかりする。プレー以外もガッチリって感じだよね。
菊地 後藤はプレーを重点的に、という感じ。秋山さんは人として俺たちを成長させてくれる感じ。
鈴木潤 秋山はやっぱり人格者ですね。
菊地 熱くなるところは熱くなる、という感じですね。
道本 「人生とは何か」みたいな。秋山の方が師匠じゃん(笑)!
菊地 いや、師匠はあいちさん(道本)ですよ(笑)!
一同 (笑)。
――オフェンスとディフェンスでは結構雰囲気が違いますか
道本 そうですね。オフェンス陣はみんなで考えてみんなで攻めようという感じですね。
鈴木潤 オフェンスでは3年生とかも一緒に考えて意見を言い合おうって感じですけど、ディフェンスは黒瀬(DF黒瀬聡志、政経4=東京・錦城)と丸山(DF丸山将史、政経4=東京・早大学院)のレベルが違うくらいうまい2人がいるので、2人に付いていくっていう感じなんだと思います。
――学校でお気に入りの場所はありますか
菊地 僕は3号館の301によくいます。経済学科は301か401か501で授業が多いんですけど、その中でも301が好きですね(笑)。
鈴木潤 強いて言うなら、あんまり行かないですけど…。
道本 全然お気に入りじゃないじゃん(笑)。
鈴木潤 強いて言うなら(笑)、7号館の、予約しないと取れないソファー席。あそこをみんなで取ってダラダラするのは最高ですね。あれ以外に何かあるかな…。俺教育(学部)なので16号館なんですけど、授業以外で行かないですよね(笑)。でも意外と常夏ラウンジって呼んでいる、16号館1階の、プールサイドにあるような机といすがあるあそこが好きですね。
道本 僕は文キャン(戸山キャンパス)なんですけど、最近行かないからな…。よく高杉と一緒にいるんですけど、その時はカフェテリアで寝ていますね。昔は33号館にソファーがあったんですけど、それが撤去されて居場所がなくなっちゃったので、わざわざ3号館に行ったりもしています。政経のソファーに寝に行くのをたまにやります。(笑)
――普段良く話す選手はどなたですか
道本 練習中は結構みんなと話しますね。みんなで一緒に帰っていく感じなので。強いて言うなら、田口(MF田口一希、法4=東京・早大学院)と能勢(DF能勢耕介、社4=埼玉・早大本庄)と俺のグループラインが永遠に活動していて、そこで「眠い」とか「飯食った?」とか、そういう日常的なことをずっとやり取りしています。(笑)。
鈴木潤 彼女みたいだな(笑)。俺は髙杉(G髙杉昂生、文構4=東京・桐朋)とか池田(MF池田侑大郎、商4=東京・早実)とかと仲が良いですね。家が近いので一緒に車で会場に行ったり、髙杉とはバイト先も一緒なので、よく一緒にいます。学年のカラーとしてみんな仲が良いという感じなので、A・B・Cチーム問わず仲が良いことは強みなんじゃないですかね。
菊地 僕は同期の瀧口(DF瀧口優貴、政経3=東京・早大学院)ですかね。高校からずっと一緒のクラスだったんですけど、もう5、6年の付き合いになるので何気ないことも話したり、ラクロスについても結構話せるので比較的よく話す方かなと思います。
――部員同士で授業が被ったりはしますか
菊地 そうですね。政経は結構仲が良いので。
鈴木潤 政経はよく固まってるよね(笑)。
菊地 僕らの代は政経がたくさんいるので。
鈴木潤 4年生は人科が多いよね。
道本 4年生は所キャン(所沢キャンパス)が多いね。それか、政経。
菊地 僕らの代は内部が多いので。本キャンに内部同士でラクロス部で(固まる)って感じですね。
――各学年の話に戻りますが、2年生の印象はいかがですか
菊地 2年生は結構のびのびやっていると思います。
鈴木潤 自分が2年生の時は(4年生に)ビビりすぎて全然プレーできなかったですけど、今の2年生はめちゃくちゃうまいですね。俊汰(MF青木俊汰、法2=東京・早大学院)とかも普通に戦力なので。あいつはすごいと思います。
――1年生との関わりはありますか
鈴木潤 ないですね。それが俺らの良くないところなのかな。
道本 本当にたまに、オフの日に1年生の練習に参加したりするくらいです。
菊地 (内部出身のため)同じ部活だった子とかは気にしていますけど、それ以外は本当に関わりがないので分からないですね。
鈴木潤 自分たちにビビっているところもあると思いますね。俺らが1年生の時の4年生の代がすごく自分たちに気を利かせてくれていて。俺らにすごく優しくて、よく面倒を見てくれる代だったので、自分たちもやってもらった分はやらなきゃいけないなと今更ながら思っています。
道本 俺らって1年生にどんな風に見られてるんだろうな。
鈴木潤 主将(秋山)と副将(DF鈴木陽介副将、政経4=神奈川・桐蔭学園中教校)が怖いからな(笑)。
道本 そうなんだよな。秋山がカラーとして見られてるかも(笑)。
鈴木潤 4年生は超怖い代みたいに思われている可能性はあります(笑)。
「絶対に『日本一』を獲る」(菊地)
チームのオフェンスをけん引する菊地
――ではここからはファイナル4、そして今後に向けての質問をさせていただきます。ファイナル4の相手が中大に決まった時はどう思われましたか
道本 東大に少し苦手意識を感じているところがあったので、ほっとした部分はありましたね。向こうのブロック(1部Bブロック)がすごく楽しそうだなと思いながら見ていました。
鈴木潤 予想外ではあるんですけど、相手のGの安江君はU22日本代表で一緒にプレーしていて、本当にうまいGであることは分かっているので、そこは怖いなと思います。東大が引き分けたのも安江が意味が分からないくらい止めたからで。安江が止めて中大が上がってきたという部分もあると思うので、ファイナル4はATの腕の見せ所かなと思います。
菊地 (中大との)練習試合でも結構接戦でしたし、安江さんが活躍すると中大も乗ってくるので、相手のキーマンである安江さんをどこまで乗らせないか。そこは僕たちATと安江さんの勝負になってくると思います。
――今後の試合において注目してほしいプレーや、ご自身の強みを教えてください
道本 強みとしては、決定力かなと。どのシュートとかではないんですけど、ちゃんと決め切れるところが自分の強みなんじゃないかと思います。
鈴木潤 自分は1on1で相手を抜いて自分自身で決め切るところが強みだと思っています。ファイナル4からは負けたら終わりの戦いになりますし、自分の決定力がチームの勝敗を左右すると勝手ながら自分では思っているので、チームの期待に応えるしかないなと思っています。
菊地 僕の強みは、弱みがないことだと思っていて。全てのプレーを無難にこなせるのが僕の特徴なので、全てのプレーに注目してほしいです(笑)。
――自分以外でチームの注目選手を挙げるとしたら、どの方を挙げますか
菊地 それはやっぱり秋山さん。このチームは秋山さんのチームであって、秋山さんが乗ればチームも爆発的に伸びるので、秋山さんに注目してほしいです。
道本 じゃあ僕は潤一で。多分彼が大学で1番1on1が強い男だと思いますし、潤一が抜いてくれたら点が取れるので、彼を見てください(笑)。
菊地 間違いないですね。
鈴木潤 これで俺が智貴とか言ったら、お互いが言い合ってる感じが出て嫌だな(笑)。
道本 AT以外は?
鈴木潤 僕はDFの高橋洋太(創理4=埼玉・県川越)を推していますね。
道本・菊地 おお~。
鈴木潤 丸山と黒瀬がいる時点で、そこの二人から掛けられることは学生のレベルではほぼないので、洋太が絶対的に狙われる存在ではあるけれども、そこで洋太が止めてくれたらなと期待と信頼を込めて思っています。洋太が止めてくれればワセダは失点しないと思うので。
――では最後にファイナル4、そして今後へ向けての意気込みをお願いします
菊地 ことしは『日本一』を獲ることをシーズンの最初から掲げてやってきたので、まず絶対に『日本一』を獲るためにファイナル4やファイナル、全日(全日本選手権)の舞台で活躍できるように自分のプレーを集中してやっていきたいです。
鈴木潤 自分が入部する前に学生日本一になっているんですけど、自分が入部してからはまだ1回も関東から抜けられていないという現状があって。自分もやっぱり『日本一』になりたいという思いで入部してきていますし、ことしは最後のチャンスなので、絶対に『日本一』を獲りたいと思います。
道本 自分も入部理由は『日本一』を目指せるところにありましたし、日本一の男になりたいなと思っています。これからも自分たちの4年間が正しかったことを証明したいなと思います。
――ありがとうございました!
(取材・編集 小川由梨香、今山和々子)
3人で一つの熟語を書いていただきました!
◆菊地智貴(きくち・ともき)(※写真左)
1996(平8)年12月15日生まれ。173センチ、68キロ。東京・早大学院高出身。政治経済学部3年。高校時代からお風呂に入るのが好きだという菊地選手。毎日約1時間お風呂に入っているそうです…!試合では早大オフェンスの要として、縦横無尽にフィールドを駆け回ります!
◆道本愛一郎(みちもと・あいいちろう)(※写真中央)
1995(平7)年12月19日生まれ。165センチ、68キロ。神奈川・逗子開成高出身。文化構想学部4年。家族全員プロ野球が好きだという道本選手。広島東洋カープの大ファンとのことで、シーズン中はよくテレビで試合を観ていたそうです。道本選手の代名詞であるスタンディングシュートは必見です!
◆鈴木潤一(すずき・じゅんいち)(※写真右)
1995(平7)年4月2日生まれ。身長180センチ、体重76キロ。東京・城北高出身。教育学部4年。最近はウォーキングデッドを見ながらストレッチをするのが日々の楽しみだそうです。実はことし卒業された篠崎大雅さん(平29スポ卒)もこの時期に映画配信サービスに加入しており、4年生の伝統になるかもしれません(笑)!プレーでは、得意の1on1で相手ディフェンスを抜き去り、相手ゴールに襲い掛かります!