海外チームに勝利!国際交流で収穫を得る

男子ラクロス
前半 後半
早大
ホフストラ大
▽得点者
篠崎2、田口

 ラクロスの本場のレベルの高さを体感できる国際親善試合。この日早大は、先日行われた日本代表の強化試合で日本代表チームを下した、米国・ホフストラ大学と対戦した。試合前半は相手チームの勢いに押され、なかなか攻め切ることができない。しかし後半は自分たちのペースを取り戻し、AT篠崎大雅(スポ4=栃木)を中心に逆転に成功。強敵に対し、3-2で勝利を収めた。

 プレースタイルの異なる外国人相手に苦戦した前半。フェイスオフをものにしたが、相手にシュートを阻まれ、ホフストラ大のポゼッションとなる。巧みなクロスワークで好機をつくられ、最後は強烈なショットで先制点を奪われた。その後も早大は相手のフィジカルの強さや緻密なプレー技術に踊らされ、なかなか得点に結びつけることができず。ラスト1分にも失点し、0-2で前半戦を終えた。

前半はフィジカルの差に苦しんだ

 軌道修正をして臨んだ後半は、早大の意地を見せつける。中盤までは互いに譲らぬ展開となったが、開始7分に篠崎が相手ディフェンス陣の隙を突く見事なアンダーシュートを決めた。そこから早大の勢いは止まらず、8分にはゴール前のパスがうまくはまり、AT田口一希(法3=東京・早大学院)が同点となるショットに成功。ディフェンス陣も相手のスケールに屈することなく、ゴールを守り続けた。そして、ラスト50秒。篠崎が左サイドから鋭いシュートを放ち、堅守を打ち破る。この1点が決勝点となり、3-2で早大に軍配が上がった。

攻撃の起点となり、2得点の活躍を見せた篠崎

 フィジカル面はもちろんのこと、技術面でも強さを誇る今回の対戦相手。「普段の練習の刺激になる非常に良い機会だった」とDF矢野博主将(商4=神奈川・逗子開成)が語るように、外国人プレーヤーとの対戦は、自分たちのプレーを顧みるとともに、自信につながる一戦となったはずだ。ペースをつかみ、勝ち切ることを体現できたこの試合の感覚を忘れずに、夏からの本格的なシーズンに向けて、さらなるレベルアップを目指していきたい。

(記事 後藤あやめ、写真 小川由梨香)

コメント

DF矢野博主将(商4=神奈川・逗子開成)

――きょうの試合を終えての感想を聞かせていただけますか

こうやって外国人の選手とやることもあまりないですし、普段の練習の刺激になる非常に良い機会だったと思います。その中で勝てたのは良かったです。

――きょうの試合での具体的な目標などはありましたか

細かい目標というよりは、国も違う選手に対して最後に勝ち切るというところ。日本代表に勝っていますけれども、そこにびびらずに向かっていって試合に勝とうという話はしていました。

――日本代表を倒した相手に対して特に気を付けていた点はありましたか

日本の選手とは攻め方もプレースタイルも全然違うと感じていて、試合の中でしっかり修正して対応できるようにとは考えていました。

――前半は2失点でしたが、後半に逆転しました。ハーフタイムで何か話はされましたか

失点はしましたけれども、こちらのミスが多かったので。向こうが疲れていたというのもあるんですけど、そのミスさえなくせば勝てるという話はしました。

――実際に外国人選手と戦ってみてどのようなことを感じられましたか

フィジカルの面がすごく強いなと感じました。ただその中でもフィジカルだけではなくて1つ1つのプレーの精度が落ちなくて、ただ体が大きいだけではないなと。その緻密さというか、細やかさというものもあったので、技術もフィジカルの部分も両方見習っていかなければいけないなという風に思いました。

――きょうの試合全体を通しての収穫や課題があれば教えてください

早慶戦でああいった形(第4Qで逆転され敗戦)で負けてしまったということがあるので、今チームは勝ち切るというところに力を入れていて。4Qを通してしっかり勝ち切るメンタルの強さや勝ちに慣れておくことを徹底してやっているので、結果としてきょう勝てたということは大きいと思いますし、そういった勝ち癖はつけていきたいと思います。ただやっぱり試合の内容で見るとまだまだミスが多かったりする部分はあるので、ビデオを見て反省して、今後はただ勝つだけではなくて内容もしっかりついているようなゲームをしたいと思います。

――次の大きな試合はリーグ戦になると思います。リーグ戦に向けての意気込みを聞かせていただけますか

早慶戦では本当に悔しい思いをして、公式戦では絶対に負けたくないという気持ちが大きいので、全勝でプレーオフに行けるように頑張ります。

AT篠崎大雅(スポ4=栃木)

――アメリカのチームとの対戦となりましたが、どのような気持ちで臨みましたか

アメリカの大学の試合などはよくYouTubeで見ているので、楽しみにしていました。

――きょうの対戦相手のホフストラ大学も見られていたのですか

そうですね。

――激しいチェックなどもありましたが、実際に戦ってみていかがでしたか

やはり外人は体が大きくて、横に振れたとしても追い付かれてしまいました。外人のスケールの大きさを感じて、日本人とは違うなと思いました。

――チェックを避けるのも大変でしたか

そうですね。ずらせてもついてこられてしまうので。

――前半は苦しんでいるように見えました

そうですね。初めてやる相手なので、自分たちの力を出せなかったといいますか、雰囲気にのまれてしまった感じはあったと思います。

――後半は逆転に成功しましたが、ハーフタイムでお話はされましたか

前半にシュートを打たされてしまっている感じがあったので、そこだけ修正して、自分たちの決められるシュートをしっかり打っていこうという話をしました。

――ご自身では2得点決められましたが、シュートシーンを振り返っていかがですか

2得点とも相手が長い棒を持っている方ではなく、短い棒を持っている方だったので、点を取れたことはうれしいですが、ロングの相手に対してもう少し点を取りたかったです。

――この試合での収穫はありますか

外人相手でもできないわけではないというのを感じたので、自信持ってこれからやっていきたいなと思いました。

――リーグ戦に向けて一言お願いします

早慶戦(早慶定期戦)で慶大に負けたので、学生相手にも油断はできません。基礎技術を含めてチームを一からつくり直して、リーグ戦は必ず全勝できるように頑張ります。

AT田口一希(法3=東京・早大学院)

――きょうの試合を終えての感想を聞かせてください

きょうは勝つことはもちろんなんですけど、外国の選手とラクロスができる貴重な機会ということで楽しんでラクロスをやろうと思ってプレーしました。

――きょう、何か個人的な目標はありましたか

個人的な目標としては、やっぱりATで点を取らなければいけないので、点を取れて良かったなと思います。

――おっしゃられたように2点目を決められましたが、得点シーンをご自身で振り返っていただけますか

きょうのようなフルフィールドでの得点が増えれば全体的に得点も増えると思うので、フルフィールドのオフェンスというのを最近課題にしていて。パスをもらった位置でここからいけるかなという感じだったので、打ってそのまま点が取れたので良かったです。

――パスをもらったときにいけるなという感触はあったのですね

そうですね。

――実際に外国人選手と戦ってみて感じたことがあれば教えてください

自分はオフェンスの選手なのでオフェンス側の目線から言ったら、外国人はシュートのレンジ、自分が点を決め切れる範囲が日本人と比べてかなり広いなという風に思ったのと、パスやキャッチといったクロスワークの部分が外国人の方が上手いなと思いました。

――ご自身が考えるきょうの収穫や課題は何でしょうか

きょうは15分×2Qの試合でしたけど、外国人相手でも自分たちが今までやってきたことを貫き通せば勝てるということが分かったので、これからリーグ戦に向けてもっと制度を高めていきたいと思います。

――最後にリーグ戦への意気込みを聞かせてください

今年のチームは勢いに乗れれば点も取れたり守れたりして、リーグ戦も勝ち上がれると思うので、OF陣がまずは先制点などの部分で、オフェンスから流れをつくっていきたいという風に思います。