組織力の高さで接戦を制す

男子ラクロス
1Q 2Q 3Q 4Q
早大
東農大
▽得点者
河原、竹本、馬場、吉永、小宮山、山口、土井、島田

 関東学生リーグ戦(リーグ戦)の開幕を2か月後に控え、プレシーズンマッチが行われた。準決勝に進出した早大はBチームで臨んだが、東農大を相手に8-6で勝利。組織力で相手を上回り、決勝進出を果たした。

  滑り出しは順調だった。第1クォーター(Q)の4分にMF河原翼(スポ3=大阪・早稲田摂陵)、6分にMF竹本健太(国教4=東京・啓明学園)がシュートを突き刺し2点を先制。しかし7分に1点を返されると、5分以上防戦一方になり11分に同点に追いつかれた。だが早大も負けずに反撃。13分に鮮やかなパスつなぎからAT馬場浩樹(国教3=米国・パロアルト)が得点して勝ち越しに成功し、3-2で第1Qを終えた。第2Qではポゼッションの確保に苦しむものの、少ないチャンスをモノにする。5分にMF吉永佑大(社3=東京・早実)が相手DFをかいくぐり、「手ごたえがあった」と振り返るゴールを決めると、直後にAT小宮山駿之介(法3=東京・早稲田)が追加点。11分にカウンターから失点するが5-3とリードを広げた。

第1Q、勝ち越しの3点目を決めた馬場

 さらにリードを広げたい後半だったが、出だしが悪かった。第3Q開始10秒足らずで相手にゴールを許すと、修正できないまま3分にも失点。同点に追いつかれてしまう。しかしその後は持ち直し、一進一退の攻防の中でAT山口俊(国教3=神奈川・湘南)がゴール。さらにAT土井一生(スポ4=東京・早稲田)が相手DFの隙を突き、冷静に沈めて2点を勝ち越した。第4QではMF島田一輝(文構3=大阪明星)がとどめの一撃となる8点目。その後、東農大に豪快なシュートを決められるが、最後はG石井佑城(商4=神奈川・横須賀学院)がファインセーブを成功させ、逃げ切った。最終的に8-6の勝利であった。

ダメ押しの8点目得点後に喜ぶ島田とMF池田尚

 この試合の勝因をMF高木翼(スポ4=愛知・旭丘)は「点を取りきれたこと」と振り返る。確かに、追いつかれる場面はあったものの必ず勝ち越し、相手に1度もリードを許さなかった。圧倒的な個の力があるわけではないが、素早いパスワークが機能した結果だろう。勝利したことで早大はプレシーズンマッチの決勝に進出した。「しっかり勝って優勝する」(石井)という目標を達成し、リーグ戦に向けた弾みとしたい。

(記事 鈴木泰介、写真 菅原拓人)

コメント

G石井佑城(商4=神奈川・横須賀学院)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

しっかり勝ち切れたところはよかったですが、まだまだ詰められる部分があると思うので、決勝までしっかりやっていきたいなと思います。

――きょうの試合のご自身の反省点とよかった点を教えてください

反省点としては、マンダウン状態という一人少ないところでシュートを同じ形で決められてしまったところが反省点です。よかった点は、雰囲気作りでキャプテンとして、ひとりひとり良い方向に向かえるように声掛けができたところです。

――きょうのチームのディフェンス面はいかがでしたか

点数はそんなにとられていないんですけど、同じ形でとられたりしていたので、試合の中で修正ができたらいいなと思います。

――第3Qで追いつかれる場面もありましたが、そのときはどのように立て直しましたか

オフェンスからしっかり時間を作っていこうということで、ホイッスルのポジションをして、一点を大事ににとりにいきました。そういう試合を予選リーグでやってきて、みんなの中でやれるだろうという気持ちはあったと思うので、全員が同じ方向に向けてやることができました。

――最後に決勝に向けての意気込みを教えてください

決勝でしっかり勝って優勝するのと、Aチームで活躍するという自分の目標があるので、Bチームでいい試合をして、やがてリーグ戦も出たいと思います。

AT土井一生(スポ4=東京・早稲田)

――きょうの試合を振り返って

必ず勝ちたいという気持ちで試合に臨んだので勝つことが出来て良かったです。

――ATとして意識したことは

パスを素早く回すことで試合の流れを良くし、点を勝ち取ろうとしました。
これらの事を意識した上で結果的に3Qで相手に追いつかれた後、7得点目を決めることが出来ました。 ATとしての役割を果たせたと思います。

――今後の課題は

グラウンドボールやカットされたボールを即座に拾いきれなかったことです。次の試合に向けて調整したいと思います。

MF吉永佑大(社3=東京・早実)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

きょうの試合は、出だしは良かったものの、ニュートラル、グラボとかの部分であまり良くなかったのですが、勝ち切ることができてよかったです。

――どのような意気込みで試合に臨まれましたか

きょうは負けたら終わりの試合だったので、絶対に勝つという気持ちで臨みました。

――得点を決められましたが、手応えは

最近練習してる形での得点だったので、嬉しかったです、手応えありました。

――中盤で同点に追いつかれる形となりましたが、その後どのように立て直しましたか

絶対に実力ではうちの方が上だと自信があったので、気持ちの面では絶対の自信を持ってやりました、大丈夫でした。

――夏に向けて、個人的な課題は

自分は、AチームからBチームに落とされて、主体性とかが課題だといわれているので、それを身につけてAチームで活躍します!

MF菅原暁洋(教4=神奈川・横浜緑ヶ丘)

――この試合を振り返っていかがでしたか

最初にオフェンスが2点を取ってくれたのですが、すぐディフェンスが追いつかれてしまいました。その後も点を取ってくれたのに追いつかれてしまう展開で、けっこうオフェンスに助けられた試合だったと思います。

――この試合のDF陣の印象を教えてください

練習でやってきたことをディフェンス全体でうまく出せなかったことが一つと、あとは一人ディフェンスが少なくなった時に相手に気持ち良く点を取られてしまったので、そのようなところに課題が残るディフェンスだったと思います。

――1Qと3Qに同点に追いつかれる場面がありましたが、その時の雰囲気はいかがでしたか

正直、自分のミスから点を取られてしまって、自分がどうにかしないといけないと思っていたのですが、4年生としてあまりディフェンスをうまく引っ張ることができませんでした。ディフェンスの雰囲気としては我慢しようという感じだったと思います。

――相手OF陣の印象はいかがでしたか

相手に何人かキーマンがいたのですが、その選手たちに左手で(ショットを)打たれたりしました。なので、次の試合からはこのようなキーマンを潰さなければならないですし、しっかり対応していきたいです。

――今試合で自身の目標はありましたか

練習試合で勝っていた相手で、もっと積極的にボールを落とそうと思っていたのですが、あまりそのようなシーンを作れないままで、自分のミスもあり、次戦に向けて相手のボールを奪うディフェンスをしたいです。

――早慶定期戦(早慶戦)から変えたことはありますか

自分は早慶戦に出ていないのですが、ディフェンスシステムを一部変えて、それをBチームのディフェンスからしっかりできているところを見せたかったのですが、そこは課題が残るところだったと思います。

――決勝戦に向けての意気込みをお聞かせください

今季のチームの目標として『全タイトル制覇』というものを掲げていて、Aチームがその目標を達成できていないのですが、今季初めてのタイトルをBチームが取って、2014年のチームを、Bチームから最強の集団を作りたいと思います。

AT馬場浩樹(国教3=米国・パロアルト)

――きょうの試合を振り返って、いかがでしたか

勝って嬉しかったです。あと、来週の一橋戦に向けてもっと今週の練習を頑張ろうと思ってます。

――どういう気持ちできょうの試合に臨まれましたか

点取りたかったんですけど、点取れなかったので。まあ一点だけですけど。もっと点取りたかったです。

――自分のプレーを振り返って、良かったところと反省点を教えてください

反省点では、やっぱりもっとスペースの使い方をもっとうまくしたくて、良かった点はオフェンス内でのコミュニケーションがよくできたと思って、それをずっと続けたいと思います。

――退場のあと、すぐに得点されていましたが、その時はどのようなお気持ちでしたか

太郎(土井一生)さんのパスがうまくて、得点できて嬉しかったです。

――第3Qで1度同点に追いつかれましたが、その後チームとしてどのように立て直されましたか

本当にAT内でのテンション上げようって感じでコミュニケーション、ポジティブな考えをして笑顔でいこうと思いました。

――決勝戦に向けて意気込みをお願いします

ディフェンス面を含めて、点を取りたいです。チーム内の関係を強くしたいです。

MF高木翼(スポ4=愛知・旭丘)

――試合を振り返って一言お願いします

勝負所で点を取るというところで、取りきれたというところが勝因につながったのかなと思います。ルーズボールだとか、1対1のどちらのボールでもないところで取りきれなかったのがまだ甘いかなと思うので、次に生かしていきたいです。

――フェイスオフなど個人のプレーを振り返っていかがですか

この試合の相手ならばもっと前にブレイクを狙っていかなければならないのですが、最低限取りきるというところはできたと思うので、次の試合はブレイクを取れるようにしていきたいです。

――良かった点、悪かった点を詳しく教えてください

良かった点は点差が接近したところで取りきって自分のボールにできたところだと思います。悪かった点はもっと大きなチャンスができた。後ろで取るのではなく前でとって数的有利な状況で試合を再開できるようなフェイスオファーになりたいと思います。

――今後の戦いに向けた意気込みをお願いします

これはBチームの戦いで、まずは優勝するということが最低限やらなければならないのですが、個人的にはAチームで活躍できる選手になりたいです。