冬晴れの中、1年生が集大成を見せる場となるウインターステージが開幕した。3位に終わったサマーステージでは4連覇を成し遂げることができず、悔し涙を見せたワセダ。その屈辱を晴らすべく、決勝トーナメントに進出すると、白熱した戦いの末に準々決勝を制し波に乗る。続く準決勝で明大を撃破すると決勝でも序盤のリードを守りきり、5-3で勝利。大会2連覇を成し遂げ、夏からの成長を見せつけた。
苦戦しながらも大東文化大と学習院大を破り、予選Iブロックを突破したワセダは準々決勝で東海大と対戦。試合開始早々から積極的に攻撃のチャンスを狙う。すると前半4分、AT篠崎大雅(スポ1=栃木)のゴール裏からの素早いショットでまず先制点を挙げる。中盤、ディフェンスの隙を突かれ相手に1点を許すが、前半終了間際またしても篠崎のゴールで前半を2-1で終える。そしてMF矢野博(商1=神奈川・逗子開成)の正面からのゴールで後半も流れをつかむ。その後連続して失点を許してしまうが、終盤に篠崎の連続3得点で試合を決定づけ、決勝トーナメント初戦を制する。
攻守にわたる活躍を見せたキャプテン矢野
続く相手は明大。夏、東大αに4連覇を阻まれたのと同じ準決勝の舞台を迎えた。開始早々、明大ペースとなるが、「(相手に)右手を使わせないようにしていた」と語るG小瀬敦也(文構1=千葉・渋谷教育幕張)が好セーブを見せると、MF伊藤皇希(スポ1=愛媛・今治西)が相手ゴーリーと正面での一対一の勝負に勝ち、1-1に追いつく。さらに矢野の得点で勝ち越しに成功。1点のリードを持って後半へ入るとゴールのチャンスをうかがうが、決定的なシュートが決められない中、篠崎が均衡を破る得点で3-1。相手に得点を返されつつも、MF吉村平(スポ1=埼玉・早大本庄)の独走からの得点や矢野の積極的な攻撃により点差を広げ、MF髭本慎吾(政経1=東京・早大学院)のキーパーの頭上に押し込むゴールでダメ押しの1点。準決勝を7-3で快勝し、サマーステージ以上の結果を確実にする。
優勝までいよいよあと1勝と迫り、決勝で迎え撃つは、東京学芸大。試合開始のフェイスオフを取ると、得点を狙うがこれは惜しくも枠を外れる。しかし、そこで相手のファウルによるチャンスから、髭本がゴール裏からフリーシュートを決め、先制点。そこから流れはワセダへ。またしても髭本がディフェンスをかわし、余裕を持ってショットを沈め、続く篠崎もゴール裏から素早くゴール。さらに前半終盤、矢野からのパスを受けた伊藤の追加点で4-1と相手を突き放す。後半もなかなか点差を広げられない中、髭本からのアシストで篠崎が加点。終盤、連続失点を許すが、前半のリードを守りきり、5-3で見事優勝を手にした。
優勝が決定し、尾形学生コーチの胴上げが行われた
サマーステージでの悔しさから、勝ちにこだわり続けたワセダ。個々のスキルアップを心がけながらも、気持ちがひとつにまとまり、サマーステージからさらにチーム力も上げてきた。最後の新人戦は2年生になってから迎えるあすなろカップ。ワセダとしては5連覇という偉業が懸かる大会となる。「どんな大学が来ても勝てるチームを作っていきたい」(矢野)。さらなる高みへ――。立ち止まることなく勝利へと突き進むワセダが目指すのは、頂点だけだ。
(記事 上田密華、写真 久良佳菜子、谷口武)
☆篠崎が大会MVP
大量得点を挙げMVPを受賞したAT篠崎
試合終了後に発表された大会最優秀選手にはワセダから篠崎が選出。準々決勝の東海大戦では5得点を挙げるなど、大会を通して高い得点力を見せつけた。尾形敬史郎学生コーチ(商4=茨城・江戸川学園取手)も「厳しい状況でこそ最終的に打開するのは個の力。彼の個の力が生きてチームの勝利につながった」と評価。MVPが発表されると歓声が上がり、仲間からの祝福に笑顔をのぞかせた。
試合後の集合写真
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結果
予選Iブロック
○3-1大東文化大(得点者:矢野、篠崎、佐藤大)
○4-2学習院大(得点者:佐藤大、大橋正、髭本、吉村)
準々決勝
○6-4東海大(得点者:篠崎5、矢野)
準決勝
○7-3明大(得点者:髭本2、佐藤大、篠崎、吉村、伊藤、矢野)
決勝
○5-3東京学芸大(得点者:髭本2、篠崎2、伊藤)
コメント
尾形敬史郎学生コーチ(商4=茨城・江戸川学園取手)
――優勝おめでとうございます!いまのお気持ちを教えてください
ありがとうございます。そうですね、ホッとしています。
――サマーステージを3位という結果で終えてから、選手たちはこのウインターステージに向けてどんな練習を積んできたのでしょうか
(サマーステージでは)個の部分で負けたという印象が非常に強かったので、個の部分でどれだけ打開できるかということ、またそれと同時に練習メニューというよりも気持ちの面での弱さがあったので、そこをいかに強くしていけるかということに重点を置いてきました。
――学生コーチとしてどんなことを意識して関わってこられましたか
一つ一つの練習やワンプレーワンプレーに対してどれだけ執着できるかというところを彼らに伝えてきたつもりです。また僕が言ってるだけでは成長はしないので、彼らの中からそういったことを言える人が出てくるようにということを意識してやってきました。
――そういったなかで調整は順調だったのでしょうか
いえ、決して順調ではありませんでした。大会の1週間前、2週間前にスイッチを入れ直す形にはなりました。
――気が緩みがちだったということでしょうか
そうですね。秋合宿が11月の頭にあって、そこはとても良い感じで終えることができたのですが、そこから2週間ぐらいたって緩くなってしまいました。そこで締め直しをしたということですね。
――そこからまずは予選ブロック戦を迎えました。2戦とも勝利したもののどちらも少し苦戦をしていたようにも感じました
自分たちがやるべきことができなかったことがあれだけ苦戦した原因だと思います。
――その「やるべきこと」とは何だったのでしょうか
オフェンスポゼッションを長く取ろうということでしたが、単発でオフェンスが終わってしまって、ディフェンスする時間が長かったですね。あとミニゲームでは試合前と試合間のハーフの修正がとても大事だと思いますが、その修正をみんなで共有できずに同じところで相手にやられてしまったというところが原因だと思います。
――予選の反省を踏まえて決勝トーナメントに向けてこの1週間はどんな練習をされてきましたか
基本的にやることはいつもと変わらないのですが、より精査していくというか、どのプレーが良くてどのプレーが悪いのか、どうすればいいのかということをどれだけ詰められるかということをやってきました。
――準々決勝の東海大戦は接戦となりました。振り返っていかがですか
1戦目ということで浮き足立っている感じがチームにありました。やるべきことができていなかったのであのような形になったかなと思います。
――そのなかで篠崎大雅選手(スポ1=栃木)が5得点を挙げ、オフェンスを引っ張っていましたね
厳しい状況でこそ最終的に打開するのは個の力だと思います。彼の個の力が生きてチームの勝利につながったと思います。
――その後の準決勝、決勝では試合を優位に進めましたが、良かった点はどこでしょうか
勝ちにこだわるということを強くできたところだと思います。サマーステージのときに勝ちにこだわることができなかったから東大に負けたのだと感じました。「何がなんでも勝たなければならない」ということを言い聞かせてきましたし、明大戦も準決勝ということでサマーで東大に負けたところと同じ舞台だったので、「ここで負けたら何も残らない」ということを強く伝えました。
――夏から選手たちが成長したところは
やはり勝ちにこだわるという気持ちが芽生えたところだと思います。技術面ももちろんですが、最後まで勝ちにこだわる姿勢を持てたことが一番の収穫だったと感じています。
――ことしの1年生チームはどんなチームだと思いますか
勢いに乗れば強いチームだと思います(笑)。課題としてはまだ気持ちが弱いところですね。
――学生コーチとして過ごされた1年間を振り返って
サマーは3位に終わってしまったのですが、ウインターで優勝できて最後に何か残すことができたのではないかなと考えています。
――苦労した点は
なかなか勝てなかったときはつまってしまって、そこは苦労した点ですね。
――今季Aチームは全日本選手権準優勝という成績を収めました。それをけん引していた同期である4年生の存在は刺激になっていましたか
彼らの存在は自分のなかでとても大きかったですね。彼らがあれだけラクロスに真摯(しんし)に向き合う姿勢を見せて結果を残しているので、僕らも簡単に負けるわけにはいかないし、ラクロスに真剣に向き合っていかなければならないというところで結果にこだわっていこうということを彼らから感じることができました。
――今後選手に期待することは
この結果に満足せずにらいねん、再来年はもちろんのこと3年後の4年生のときに全日本選手権で優勝できるように日々練習を積んで強くなっていってほしいなと思います。
――あすなろカップではどんなことを期待しますか
優勝して5連覇を達成してほしいです!
MF大橋正幸(政経1=東京・早大学院)
――優勝したいまの気持ちは
正直ホッとしています。サマーのときに負けて、絶対に勝たないといけなかったので、勝てたっていうのは嬉しいです。
――決勝トーナメントはどのような意気込みで臨みましたか
予選はあんまり良い試合ができなくて、でもこの一週間でチームとして上手くなれたという気持ちがありました。最初の相手も弱いと感じて自信あったんですけど、あんまり良い試合ができなくて良くなかったです。
――予選からどこを修正していきましたか
1対1をもっと積極的に仕掛けていこうとしました。予選のときはあまりできなくて良い形でシュートまで持っていけなかったので、良い形でシュートを撃つということにこだわって練習しました。
――自分自身のプレーの出来はいかがしたか
正直、きょう1点も取れなかったので…。やっぱり点数を取りたいですね。
――サマーステージの3位という結果からどのような練習をしてきましたか
僕たちは「弱い、弱い」と言われてて。妥当だったといえば妥当だったんで、そこから個人能力を上げようとして、先輩たちに練習に混ぜてもらったりして個人能力は全体的に少しずつ上がっていきました。そして最後にチームとして全体でまとまってやれたので、優勝できたと思います。
――サマーステージ当時と比べて上達したと実感した部分はどこですか
全体的には1対1が強くなってそこで勝てるようになって、あと(ボールを)落とさなくなったり、パスも上達して回すこともできるようになって全体としては良かったんですけど、自分はちょっとずつしか成長できなかったんで、あすなろ杯までに成長して点を取れるように頑張ります。
――1年間を振り返っていかがですか
一番初めに5月くらいに慶大と試合してそこでボロ負けして、そこからこのチームは始まりました。サマーも負けてしまったんですけど、ウインターで勝てたので、今回で何か変われたのかな、と思います。
――あすなろ杯への意気込みをお願いします
絶対に5連覇したいです。1試合ずつ5点差はつけるような余裕の試合をしたいと思います。
DF大橋祐次郎(法1=東京・早大学院)
――先週行われたブロックを振り返って
ブロック自体は恵まれていたので、最初ということでは安心して予選通過できました。試合の中でも成長できたところは良かったと思います。チームとしてもそれなりに課題が出ましたし、そこに対して日々の練習で詰められたと思います。
――準々決勝の東海大戦について伺います。6-4となりましたが振り返って
東海大戦はきょうの1発目の試合ということで一応アップとしてさせてもらえました。ミスは目立ったのですが、勝ち切れて良かったです。ディフェンスをやっている中であまり声を出せていなかったというのが自分の中で大きな課題だったと思います。
――前半2-1と接戦で、後半に差を広げていきました
いままでのワセダは最初に流れをもっていかれるとそのまま攻め込まれてしまう傾向にありましたが、オフェンスもしっかり点を取ってくれるようになったのでディフェンスとしては楽になりました。
――準決勝の明大戦について伺います。こう着状態の立ち上がりの中で先制点を奪われてしましました
相手のオフェンスの形がいままで見たことない不規則な形をしていたので先制点を取られてしまったんですけど、ハーフで修正できて後半は同じ形から失点することはなくなりました。
――後半はリズムをつかみ流れを引き寄せていました
明大戦は今まで一番時間をかけて練習してきた『テンマンライド』という形がうまくはまってくれて、明大のオフェンスを止めてワセダがポゼッションすることができたので、それが失点を少なくできた要因だと思います。
――東海大戦よりも少ない3失点で試合を終えました。ディフェンスとしての手応えは
東海大戦はディフェンスの時間が長かったので失点につながる要因があったと思います。
――決勝について伺います。相手は強豪・法大を破って学芸大でした
法大が強豪校を倒していったところで、学芸大が法大に勝っていたので、大番狂わせでした。対策はあまりしていませんでした。
――立ち上がりからワセダペースでした
勝ったら100、負けたら0とずっと言われ続けてきたことと、サマーの雪辱を果たすという意味でもみんな気合いが入っていたからだと思います。
――試合を通して
基本的にみんな落ち着いてできたかなと思います。ライドもはまってくれて、ずっとオフェンスポゼッションで試合が進んでくれて安定していたと思います。
――サマーの雪辱を果たされて、ウインターでは優勝しました。今大会を振り返って
一言で言えばすごくブロックに恵まれたなと思います。東大も慶大も敗退して、そういう意味では優勝して当然だという気持ちもあります。
――ラクロス部に入ってからの1年目を振り返って
『最弱の代』と言われてきましたが、最後に優勝という形で今季を締めくくれてそれは安心しました。
――ここまで引っ張ってきた学生コーチへ一言
敬史郎さん(尾形、商4=茨城・江戸川学園取手)にはDFのスタメンとしてずっと使っていただいて自分もモチベーションを保つことができて、学ばされることが多かったと思います。
G小瀬敦也(文構1=千葉・渋谷教育幕張)
――サマーステージは3位という悔しさも残る結果でしたが、それを踏まえてウインターステージはどのような気持ちで臨みましたか
サマーステージでは東大に負けたんですけど、東大の同じポジションだったゴーリーが2年生で、僕より格段に上手かったんです。それで完全に個で負けた、と思ったので、ウインターステージでは自分が上手くなってチームを勝たせるつもりで、個人の技術を上げることを目標にやってきました。
――先週の予選ブロックは2戦2勝でしたが
僕はケガしていて出ていなかったんですけど…。2勝した後に学生コーチからやる気はあるのか、と電話をもらいました。実際その時ケガしていて気持ちが折れかかっていたんですが、そこで「やらなきゃダメだ」と思って。怒られたことで気持ちを切り替えることができたので、コーチには感謝しています。
――予選には出場せず、いきなり本戦ではスタメンとして起用されることには不安はありましたか
予選でもう一人の子がとても活躍していたので自分でいいのかという気持ちはありましたが、使ってもらえるということは自分が頑張らないといけないし、自分がダメだったらもう一人の子がいるので、思い切りやることができました。
――予選からの1週間はどのような練習をしていましたか
とりあえずボールを見る感覚を戻さないといけなくて。ケガを悪化させてしまいそうな練習は控えて、セーブに重点を置いてやりました。そのことがきょうの試合に生きたと思います。
――きょうの試合を振り返っていかがですか
1試合目はみんな緊張していて、やるべきことができなくて。2試合目に入った時に、できなかったことを修正しようってなって…具体的に言うと、東海大・明大は右手しか基本的に使えないから、右手を使わせないようにしようとしていたのですが、東海大戦ではそれを実践できなくて。それをコーチに指摘されて、明大戦以降では修正できました。
――3試合目の最後に少し点を決められていましたが
あれは安心してしまっていたのと、普段あまり試合に出ていない子が出てきて、ポロッと落としてしまいがちでした。
――きょうの試合で感じた手応えを教えてください
優勝したときもっと泣くかなと思っていたんですが泣かなくて…。嬉しかったんですが、まだできたな、という気持ちがあって。結構本気でMVPを取りたくてやっていて、結局オフェンスの子がとったのですが、確かに彼が一番努力していたしとって当然だと思いました。次の新人戦ではMVPを狙って、自分が一番努力してチームに貢献したいと思います。
――逆に、試合を通じて明らかになった課題はありましたか
セーブ力です。自分はあまりセーブ力を売りにするタイプのゴーリーではないのですが、止めてなんぼのポジションなので、今後Aチームで使ってもらえるようにするには、そこをオフ期間中に磨いていきたいと思っています。
――全員が1年生のチームでしたが、チームの雰囲気はいかがでしたか
普段あんまり厳しい感じではなくて、他の学年に比べると甘いと言われていたのですが、12月に入ってみんな変わりました。チームがいい意味で引き締まって、厳しくなって、ただの仲良し集団からチーム力のあるチームになったと思います。
――先輩の全日本選手権での活躍に触発された、ということもありましたか
ありました。まず大学選手権で1番になったのを見て、やっぱり僕たちも優勝したいなと思って。4年後に全日本選手権で優勝するためにもウィンターカップの優勝は必須だから、どうしてもきょう勝ちたいなと思っていました。それに向けていいスタートが切れたと思います。
――来シーズンに向けての意気込みをお願いします
Aチームのゴーリーの1枚目の先輩はとても上手くて正直抜けそうにないです。その先輩はとてもセーブ力のあるゴーリーなのですが、僕はまた違ったタイプのクリースを出ての活動、クリアをしたりパスカットをしたりボールを拾いにいったり、そういう活動を武器にするタイプのゴーリーなので、そういった自分の良さを生かして、Aチームで求められていることを考えてそれを自分の武器として2枚目として使ってもらえるように、頑張っていきたいと思います。
MF佐藤大(スポ1=東京・調布北)
――優勝したいまの気持ちをお聞かせください
「慢心」というのが一番大きいです。二連覇というのがかかっていてサマーステージは勝てず、連覇というものにプレッシャーを感じながら練習していたので、連覇できてホッとしています。
――きょうは2試合目の明大戦でゴールを決めたりしましたが、きょうの3試合を振り返って
個人的にはもう少し点を取れたかなと思います。自分の持ち味を生かしてゴールが奪えなかったところが結構悔しかったので、もっと全体的に3試合ともやるべきことをやれば圧倒できたかなという感じです。
――ウインターステージ全体を振り返って
結果としては全部勝てましたが、内容的には危ない箇所もたくさんありました。運というのも結構あったので、内容をどんどん詰めて、次につなげていきたいです。
――1年間、大学でラクロスをプレーして、どうでしたか
自分は途中入部なんですが、やはり難しいスポーツなんだなと実感しましたし、勝つことが当たり前というチームでプレーし、辛い部分が多かったです。
――このオフ期間に磨きたい部分などは
自分の持ち味であるダッチとランシュー(ランニングシュート)を生かせるようなパス技術などの確実性をもっと上げていきたいです。あと、ラクロスを知るというのが大事だと思っています。
――来季への抱負をお願いします
らいねんの間に、Aチームに上がって試合に出たいです。
AT篠崎大雅(スポ1=栃木)
――優勝を果たしたいま、どんな気持ちですか
ヘッドコーチの嶋田さん(嶋田雄二ヘッドコーチ、平7政経卒=神奈川・桐光学園)も、ワセダが勝って当たり前とおっしゃっていたので、やっとそのレベルに達して、もっとこれから上に行かないといけないなと思いました。
――きょうの試合を振り返って
練習してきたことを、試合でなかなか生かせないという場面も多かったんですけど、ワセダは個で勝つチームだし、結果がすべてだと思うので勝ててよかったです。
――個人のプレーで意識していたことはありますか
あまり実践はできなかったんですけど、攻撃において周りを生かすということは意識していました。
――チーム全体として予選、決勝と振り返って
厳しい試合も多かったんですけど、勝ち切れたということが一番よかったと思います。
――これまで重点的に練習してきたことはありますか
いまの代はディフェンスがそんなに強くないので、オフェンスでポゼッションをして、いかに攻撃に回すかということを意識してやっていました。
――ウインターステージをどのような気持ちで迎えられましたか
サマー4連覇ができなくて、ワセダラクロスに泥を塗ってしまったというか、申し訳ないことをしたので、絶対に勝たなければならない、何が何でも勝ちだけを、という気持ちでやっていました。
――先輩方からのアドバイスはありましたか
先輩に練習を見てもらって、とてもいいアドバイスをもらいましたし、2年生のキャプテンの方とか叱咤(しった)激励のメールをくださったりして、自分たちの甘い部分を指摘してくださり、成長できたのかなと思います。
――あすなろ杯に向けての意気込みを聞かせてください
人数も少ないので、ウインターよりも厳しい戦いになると思うので、人数が少ないなりに個々の力を大きくして、何が何でもまた勝つという意識でやっていきたいです。
――これからどのような練習をされますか
1on1やシュートが基本、基礎だと思うので、そこを強くしていきたいです。
MF髭本慎吾(政経1=東京・早大学院)
――優勝していまのお気持ちをお願いします
もちろん優勝できたことは何より嬉しいですが、それよりも敬史郎さん(尾形学生コーチ、商4=茨城・江戸川学園取手)を最高の形で送り出すことができたということがすごく嬉しいです。
――どのような意気込みで決勝トーナメントに臨みましたか
試合前の意気込みは、自分が点を取って勝ってやるという気持ちを持っていました。4年生の柳田さん(AT柳田諒、社4=東京・早実)が言っていたように、チームが苦しい時や点が欲しい時こそ自分で点を取りに行く。その姿勢を前面に出してプレーしました。自分が点を取って勝つ、俺が取ってやるんだという気持ちをとにかく持ってやりました。
――それが決勝の2得点につながったのですね
そうですね。1本目はフリーシュートで決めて当たり前のシュートだったのですが、2本目はランシューで自分としては得意なコースに決まったなと思っています。
――先輩たちからのアドバイスはありましたか
先輩たちからは、新人戦はグラウンドボールを拾ったもの勝ちと言われていて、結局数字で見るとそんなに拾えていなかったのですが、やっぱりグラウンドボール拾うことがワセダのラクロスなので、「グラウンドボールは絶対に拾いきれ」と言われていました。
――実際に試合での守備と攻撃はいかがでしたか
今までやってきたオフェンスはできなかったのですが、一人一人がゴールに向かうという気持ちがすごく強かったので、得点につながったと思います。ディフェンスに関しては、結構ディフェンス時間が長くなってしまった試合もあったのですが、そこでなんとか粘り切ることができて、自分たちが対策したようにできたのが勝利につながったと思います。
――サマーステージでは3位という悔しい結果でしたが、そこからどのようなところに重点をおいて練習してきましたか
サマーステージで負けた理由としては、個々の力が何より弱かったと自分では思っていました。まだまだ自分も力はないですが、個々の力を上げるということをサマーからウインターに向けて意識して取り組んできました。
――試合前に先輩に恩返ししたいと言っていましたね
そうですね。敬史郎さんに優勝という結果をあげたかったので、それを達成することができたことは、ことし1年間ラクロスをやってよかったなと思いました。
――来季の目標は
あと半年もたたないうちに2年生になってから新人戦のあすなろカップがあり、もちろん5連覇もかかっているので、当然優勝しなくてはいけないと思っています。いまのままでは優勝できるとは思えないので、また基礎から徹底してやっていきたいと思います。グランドボールは当然のこととして、シュート精度に自分はこだわっていきたいなと思います。
MF矢野博(商1=神奈川・逗子開成)
――サマーステージは悔しい結果に終わってしまいました。それを踏まえて今大会にはどのような思いで臨みましたか
サマーでは絶対優勝しなければならない状況で3位となり、その原因は個々の力不足であったのでウインターでは絶対個々で負けないというのをチームで目標として、個々のスキルアップを課題としてやっていきました。
――今大会の目標はどう考えていましたか
優勝ですね。優勝しかないです。
――きょうの試合に向けての準備はうまくいきましたか
個々のスキルアップもあるのですがスカウティングという点で研究してチームごとに対策するという方法でやってきました。
――予選からきょうまでの1週間はどう過ごされましたか
どのチームが来るかわからなかったので、もちろん対策は練ってきたのですがその中でも自分達のラクロスができるように。1on1だったりグラボの寄りだったりそういう根本的なところをやっていきました。
――実際のゲームを通して練習通りのことができましたか
最初の準々決勝の東海との試合では自分達のゲームができなかったのですが、そこでしっかり反省して準決勝の明大戦からはいままで自分達のやってきたことをやろうということでそれができたのではないかと思います。
――ディフェンス面では満足のいく試合ができましたか
そうですね。いつもより失点は抑えられたのではないかと思います。
――逆にオフェンス面では
最近試合であまり点数を取ることができなくて、とれても3点とかだったので点をたくさん取れた点では良かったと思います。
――ご自身のプレーはいかがでしたか
東海との試合ではディフェンス面で中を抜かれたりとゴテゴテにまわってしまったのですが、上手く修正できたので良かったかなと思います。
――試合終了後はみなさんとても喜ばれていましたが
4年生のコーチの敬史郎さん(尾形学生コーチ、商4=千葉・江戸川学園取手)を最後優勝させて終わらせてあげたかったので本当に嬉しく思っています。
――これで昨年に続き2連覇となりますね
それ以上にサマーで4連覇できなかったことを大きく思っているので2連覇は当たり前のことだと思ってほっとしています。
――主将としてチームをまとめてきていかがでしたか
サマーで勝てなくてチームもまとまらない時があったのですが最後敬史郎さんを胴上げするんだというところでみんなの気持ちが1つにまとまって最後勝てたのではないかと思います。
――今後への抱負を教えてください
今回はマークしていた強豪の大学が負けたりもしてという運もあって、勝てたと思うので次のあすなろではそう上手くいかないと思うのでどんな大学が来ても勝てるチームを作っていきたいです。