第36回 関東学生リーグ戦 1部Bブロック
8月15日 東京・駒沢オリンピック公園第二球技場
Team | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
早稲田大学 | 2 | 0 | 2 | 3 | 7 |
日本体育大学 | 1 | 1 | 2 | 1 | 5 |
得点者
1Q
森田翔吾、鶴見雄太
2Q
なし
3Q
鳥海恭平、森田翔吾
4Q
松田選、鈴木堪大、永岡秀斗
※掲載が遅くなり、申し訳ありません
関東学生リーグ戦(リーグ戦)の初戦を引き分けで終えた田中組。強豪校との試合が続く中で、日本一を目指す上では一戦も落とせない状況が続く。何としても勝利が欲しい第2戦の相手は、昨年度学生王者・日体大。苦しい試合が予想されたが、先制したのは早大だった。それでも互いに譲ることなく、試合は同点で最終第4クオーター(Q)に突入すると、早大は一挙3得点で勝ち越し。これで一気に流れをつかむと、7-5で大きな今季初勝利を飾った。
得点に喜ぶ森田(左)、樫尾
第1Qから試合は動いた。日体大の反則により早大ボールとなると、AT永岡秀斗(創理4=東京・早実)は強いボディチェックを受けながらもボールを離さず、MF森田翔吾(法4=東京・早大学院)が左からクロスを振り抜いて、先制のゴールを突き刺した。強豪相手に幸先の良いスタートとなり、DF田中進士主将(商4=神奈川・桐蔭学園)、DF中原健太(商3=東京・早大学院)らは体を倒しながらのディフェンスで反撃に応戦。直後にゴール裏から相手が抜け出して放たれたショットは同点弾となってしまったが、MF鶴見雄太(政経4=埼玉・早大本庄)が力強く振り抜いたショットがワンバウンドでゴール上部へ吸い込まれ、2-1と勝ち越し。予想された通り強度の高い攻防となったが、リードを得ることに成功した。
しかし、第2Qは一転して我慢の時間が続く。両校ともにパスミスなどのイージーミスが相次ぎ、激しいボールの奪い合いとなった。そして自陣内での攻防にディフェンダーらが立ち向かったが抜け出されると、ゴーリーがワンオンワンに敗れて再度同点弾に。DF野澤想大副将(政経3=東京・桐朋)が相手を振り切って敵陣まで走り込むなどの反撃も見せたが、このQは守りの時間がほとんど。ミスも多く、同点ではあるものの苦しい展開となった。
ボールを保持する鳥海
流れを変えたい第3Qの最初のフェイスオファーを務めたのは、FO鳥海恭平(社4=東京・早大学院)。期待に応えてボールを獲得すると、そのまま1人でゴール前まで攻め込み、正面からワンバウンドで勝ち越しショット。見事な得点劇に沸き上がったが、日体大は簡単には流れを渡さなかった。早大は対人守備の強度を高くして相手のクリアを防いでいたものの、ついには巧みなパスの連携でディフェンス陣が崩され、三たび同点に。早大はまたも鳥海がフェイスオフに勝利したが、攻め込んだ末に反則でボールを手放すなど、乗り切れない。そして、マンダウンによる数的不利の状況で相手の勢いを止めることができず、3-4と逆転を許してこの試合で初めてビハインドを背負った。それでも、食らいつくのがRED BATSだ。鶴見のショットは相手ゴーリーの好守にはばまれたが、再び森田が冷静にゴールへ流し込んで同点に。試合を振り出しに戻し、勝負の行方は最後のQまで持ち越された。
試合の流れは互角と言える状況で迎えた第4Q。FO今井誠梧(文構4=東京・国分寺)がボールを得ると前線へとつなげて、最後はMF松田選副将(国教4=埼玉・早大本庄)へ。ゴール前で下からクロスを振り抜くと、低い弾道の勝ち越しショットに。待望の副将の得点で勢いに乗ったのか、続いて森田が華麗なステップでディフェンダーをかわし、MF鈴木堪大(スポ4=広島・尾道)へパスを送ると、すぐさまスタンシューで突き刺して6点目。さらに、相手の反撃の危機を守り抜いた野澤副将が前線の永岡へと完璧なロングパスを送ると、無人だったゴールへそのまま流し込み7点目のダメ押し点。見事なカウンターを食らわせ、最後まで攻め続ける姿勢を見せた早大は、終了間際に1点を失ったものの7-5と勝利。最後まで分からないシーソーゲームを制し、今季初勝利を挙げた。
ショットを放つ鈴木
リーグ戦初戦の武蔵大戦では勝ち切ることができなかったが、この日は最後まで勝利に執着して貴重な勝ち点3をもぎ取ったRED BATS。合宿を経て一回り成長した姿を見せてくれたが、「まだまだ課題があった」、「序盤の失点などで課題が見えた」と松田、野澤両副将はこれで満足はしていない。リーグ戦は残すところ3試合。この日のような高みを目指す気持ちを忘れず、強豪校をなぎ倒すさらなる快進撃を期待したい。
(記事 西村侑也 写真 飯田諒、長屋咲希)
試合後インタビュー
MF松田選副将(国教4=埼玉・早大本庄)
――試合全体を振り返っていかがでしたか
前回の武蔵大戦では引き分けに終わってしまい、後がない状態でした。しっかり勝ち切れたのは良かったです。
――拮抗(きっこう)した試合展開でしたが、どのようなことを考えながら試合に臨まれていましたか
リーグ戦が始まってからの課題が、オフェンスコントロールでした。そういった中で自分たちのオフェンス時間をどうやって確保できるかを考えていました。
――武蔵大戦からどのようなことに重点的に取り組まれていましたか
今言ったオフェンスコントロールと、それに付随してクリアとグラボ(グラウンドボール)が課題だということが分かっていました。合宿を通してそれらに重点的に取り組んでいたのですが、今日の試合を通してまだまだ課題があったのかなと思います。
――試合後に田中主将が厳しい夏合宿だったと話されていました
練習量もそうですし、合宿では長く時間を確保できるので、普段ではできないすり合わせも密に行ってきました。
――ご自身の得点シーンを振り返っていかがでしたか
最近まで点が取れなくて、不調が続いていました。今日大事なところで取り切れたというのはすごくうれしかったです。
――昨年の王者である日体大に勝ちました
アップの雰囲気から試合後まで、いいチームだなと思いました。日体大の強いところを吸収しながら、今後のリーグ戦につなげていきたいです。
――次戦以降に向けて一言お願いします
もっと点を取ります!
DF野澤想大副将(政経3=東京・桐朋)
――試合全体を振り返っていかがでしたか
シーソーゲームのような感じで苦しい展開だったのですが、2点差に開いたところがかなり大きな1点になって、でも苦しい試合でした。
――前回の武蔵大戦は引き分けに終わり、そこからどういう調整をしてきましたか
まだ初戦で緊張もあったのですが、自分たちの課題は多く見つかった引き分けだったので、そこから夏合宿を通じてクリアの部分だったりとかグラボの部分だったりとかディフェンスの部分だったりとか、たくさん考えて修正できて、ちょっと出しきれなかった部分もあったのですが、修正できた部分は今日の試合で出せたかなと思います。
――今日の試合では献身的なディフェンスや声出しが見られましたが、そういう点で意識しているところはありますか
とにかく技術的な部分は置いておいて、感情的な部分で言うと、もう全て出し切るというか、声もそうだし、プレーもそうだし、サボらず全て出し切るという気持ちでやって、それがいいふうに出たかなと思います。
――日体大に勝ったことに対して手ごたえはいかがですか
武蔵戦後に課題に挙げていた部分は出せた部分もあったので、やってきたことが一定程度できたのかなと思いますし、リーグ戦を戦う上でも負けていたら日本一は難しい状況になっていたので、やっぱりこの勝ちという部分が内容的にも結果的にもよかったです。
――次戦以降に向けて、ご自身のプレー面でも、チームとしても、意気込みをお願いします
チームとしてはよくなってきた部分はあるのですが、まだまだ序盤の失点などで課題が見えたと思うので、そこを次の明治戦までに修正すること。自分については、点を決められなかったので、ショット練をして点を決められるように頑張ります。