全国から選ばれた大学が射を競う全国大学選抜。早大女子部は目標である日本一を取れる数少ない大会として臨んだ。予選の的中数によって上位16チームに絞られ、トーナメントを戦うことになる。早大は予選で16射４中という結果に終わり、決勝トーナメントに進むことはできなかった。
チームで最も高い的中を出した藤井
この大会では４人がそれぞれ４本引き、16射中の合計的中数で競う。早大は予選で金沢学院大と同時に行射することとなった。１本目は弐的の藤井千裕（スポ２＝山口・宇部フロンティア大香川）と落の井上采香主将（文構４＝東京・吉祥女）がそれぞれ的中させる。ここからさらに的中数を伸ばしていきたい早大だったが、２本目を４人全員が外してしまう。「連続で抜いてそのまま次の周になると緊張や不安が一気に襲ってきてしまう」（藤井）との言葉通り、３本目は大前の山﨑琴葵（社２＝東京・早実）が当てたものの、嫌な流れを断ち切ることができない。最後の４本目の矢は藤井のみ当たりを得ることになり、早大は16射４中という内容で予選敗退となった。
的を狙う山﨑
満足のいく結果とはいえなかった。予選通過ラインは10中、同中競射に進むためのラインは９中と、他大学の結果から見ても予選通過の壁がとても高かったというわけではない。本来の力を発揮していれば十分に手の届く数字だっただけに、悔しさは大きい。これからも大切な戦いが続く。再び大きく羽ばたくために、今は一人一人が自身の課題を見据え、力を蓄えていくときだ。
(記事、写真 新井沙奈)
※掲載が遅れてしまい、申し訳ありません
結果
▽予選
大前 山﨑 ４射１中
弐的 藤井 ４射２中
落前 亀卦川響主務（法３＝東京・早実） ４射０中
落 井上 ４射１中
計16射４中
コメント
藤井千裕（スポ２＝山口・宇部フロンティア大香川）
――今日のご自身の射を振り返っていかがですか
ここ１、２週間くらい調子悪くて、当たっていても試合じゃないから当たっている射みたいなものがありました。ぎりぎり耐えて引き続けて当たっているだけだったので、不安要素が残ったまま本番の日を迎えてしまった感じです。悪い癖が抜いた２、３本目に全て出てしまって、出たことによって４本目は気持ちを切り替えて引くことができましたが、悪いところを克服していかないといけないなとすごく感じる試合でした。
――試合で緊張すると射が変わるタイプですか
試合で緊張しても、その緊張を楽しめるタイプなので緊張で射が変わることはあまりないのですが、試合になると癖が出やすくなるというのは少しあります。その一つの癖で今日みたいな結果に繋がってしまう感じです。
――チームでは１番の的中でしたが、どんな部分で悔いが残りますか
２本目が４人連続で抜いていて、連続で抜いてそのまま次の周になると緊張や不安が一気に襲ってきてしまうので、私だけでも連抜きを止められていたらもしかしたら違った結果になったかなと思います。
――今日良かったところを教えてください
調子が悪くて癖も出る中でも、とりあえず自分のできることを探して精一杯のことができたかなと思います。
――次に向けて意気込みをお願いします
個人戦は早いのでそれまでにどうにかなるかは分からないのですが、インカレ（全日本学生選手権）の団体戦までには自分の思い通りの射がいつもできるように、自分に自信をもって試合に臨める射にしていきたいと思います。
山﨑琴葵（社２＝東京・早実）
――今日の射を振り返って率直にいかがですか
自分の中では一本一本を大切に普段から気を付けていることを意識して引いたつもりだったのですが、結果としてあっという間に４本終わってしまって外してしまう矢のほうが多かったので、反省の多い試合でした。
――大前に入っていましたがいつもと違う感じはありましたか
私はもともと大前が好きだったのでポジションが悪いわけではなくて、単純に自分の技術の問題で当たらなかったという感じです。
――矢がほとんど的の真下でしたが、狙いの問題ではなかったということですか
狙いではないです。先週の試合では結構上に抜くことが多くて、そのままずっと練習を続けていたのですが、三日前くらいに突然下に抜くことの方が多くなりました。前後のぶれはいつもそんなにないのですが、上下のぶれが大きく出ている感じです。ちゃんと自分の中でやることを決めて、それがうまくできた射はしっかり的に向かって飛んでいるので、狙いは変えずにいこうと思って引いたのですが、うまくできなかったので抜きました。
――今後に向けて意気込みをお願いします
インカレの個人予選までは１週間しかないので焦る気持ちの方が大きいのですが、焦り過ぎずに一から自分のやることを見直して、射の向上に努めます。