11月12日に全日本女子学生剣道優勝大会(全日)が愛知県春日井市総合体育館で開催された。早大は関東ベスト8での出場を決め、初戦に北大を迎えた。初戦は危なげなく4勝1分で2回戦に駒を進める。しかし次戦の鹿屋体大戦では5連敗を喫し、全日敗退となった。
メンを打つ横山舞香主将(スポ4=京都・日吉ヶ丘)
1回戦、北大戦の先鋒を務めたのは横山。関東女子学生剣道優勝大会(関東大会)では出場がなかったが、全日の舞台で初戦の先鋒を任された。試合開始の合図と共に、横山は勢いよく攻めかかった。そのまま速いテンポで技を繰り出していく。試合3分50秒ごろ、相手が間合いを測りかねているところに、上段からメンを放ち一本。横山自身は「あまり自分らしくなかった」と語ったが、大学生活最後の全日にかける思いが垣間見えた一本だった。
次鋒は栗山一花(社3=大分国際情報)。関東大会では後ろのポジションが多かったが、今大会では次鋒での出場となった。試合開始数秒で、栗山がコテを打ったところに、栗山のメンの先を取ろうとして相手がドウを打ってきた上からメンを決めて一本。試合3分ごろには、相手がコテを打ってきたところに引きメンを放ち二本目を奪った。
勝てば初戦突破が決まるところで中堅は松山若樹(社1=熊本・八代白百合)。1年生ながら関東大会から全戦中堅を務める。試合2分ごろに相手のメンをさばいてドウを決める。その後、二本目を引きメンで奪い、早大の初戦突破を決定させた。
副将は榎本凛香(社3=茨城・守谷)良い打突を見せる場面もあったが、一本となるには足りず引き分けとなった。相手は基本的に榎本の技に合わせるように攻めてきており、攻めづらいようにみられた。
ドウを決めた松山
大将は中原菜月(社3=愛媛・帝京第五) 。勝敗自体は決しているが、次戦に向けて良い形で終わらせたいところ。試合1分30秒ごろ、相手がメンを打ってきたところを防いで、すぐさまドウを放ち一本。3人の審判の旗が即座に上がる綺麗な一本だった。試合2分30秒ごろ、中原がメンを打つそぶりを見せたところに相手がコテを打って一本を取り返される。しかし、試合再会直後、相手が鍔迫り合いを切ろうとしたところから引きメンを打ち二本目を奪った。
1敗もすることなく初戦を突破した早大。2回戦の相手は強豪・鹿屋体大。1週間前に行われた男子の全日では、早大は初戦であたり1勝も取れずに敗れた。今大会でやり返す展開が見たかったが、現実はそう甘くはなかった。横山に代わって先鋒には矢野ひかる(社2=京都・日吉ヶ丘) が入り、榎本と松山のポジションを変えて臨んだが、中堅の榎本が引き分けたが、それ以外のポジションでは一本以上取られて敗戦した。男子と合わせても1勝も奪うことができず、全国屈指の強豪校の壁の厚さを感じた。
整列する早大剣道部
今大会の終了で女子の4年生は公式戦は最後となり、11月26日には関東女子学生剣道新人戦大会(新人戦)が開催される。今大会の選手も出場するが、まだ公式戦の出場がない1年生も新人戦には出ることになる。新しい早大剣道部がどんな試合を繰り広げるか期待が高まる。
(記事、小島大典 写真、早大剣道部提供)
結果
▽1回戦
〇早大4(7) ー 北大0(1)
先鋒 横山 メー 中塩
次鋒 栗山 メメー 山田
中堅 松山 ドメー 蔭田
副将 榎本 ✕ 大森
大将 中原 ドメーコ 鈴木
▽2回戦
△早大0(0) ー 鹿屋体大4(5)
先鋒 矢野 ーコ 御厨
次鋒 栗山 ーメメ 峯松
中堅 榎本 ✕ 東堅
副将 松山 ーメ 宮田
大将 中原 ーメ 大嶋
コメント
横山舞香主将(スポ4=京都・日吉ヶ丘)
――今大会が大学最後の全日でしたが、どのような思いで臨みましたか
4年間のやってきたこと、自分たちが感じてきたことを全て出し切る、仲間を信じて闘うという思いで闘いました。
――初戦に先鋒で出場されましたが、試合を振り返っていかがですか
あまり自分らしくなかったと思っていますが、一本取れて良かったです。
――一本となったメンを振り返っていかがですか
正直、緊張していてあまり記憶がないですが、前に出て打てたことは自分のやってきたことが出せたなと思います。
――2回戦は出場がありませんでしたが、後輩の試合を見てていかがでしたか
とにかく戦ってくれたことに感謝です。結果としては、負けてしまいましたが、来年、後輩たちが笑えるよう全力でサポートしていきたいと思います。
――来週から新人戦が始まりますが、出場する選手にどのようなことを期待しますか
思いっきり楽しんで欲しいです。結果はあとからついてくるので、まずは結果にこだわらず、自分たちの良さが出るような試合を期待しています。