いよいよ11月5日に迫った全日本学生優勝大会(全日)。最終回は早大剣道部を引っ張る4年生の門間光児主将(社4=熊本・九州学院)、外山大地副主将(社4=神奈川・鎌倉学園)にお話を伺った。 ※この対談は10月20日に対面で行われました。
「自分に回ってきた時に絶対に勝てるように」(門間)
鍔迫り合いをする門間
――他己紹介をお願いします
門間 外山は今私たちが4年生になって、全体を見た時に、1番力をつけた選手かなと純粋に思います。 というのも、外山は高校の時は上段という構えで、中段に大学で変化してそこで色々考え方や試合の仕方、組み立て方とか自分で色々工夫する中で高校で勝てなかった選手や、高校では手が届かなかったような選手に、試合で勝ったり練習試合で一本を取ったりしていました。3年生から選手として活躍してるのを見て、1番そばにいつもいてくれる存在なので、すごい頼りにしてますし、いつも刺激をもらえる人間かなと思います。
――上段から中段に構えを変えて、外山選手自身としてはどういった変化がありましたか
外山 簡単にこうって言える感じではないのですが、剣道とか勝負に対して深く考えるようになりました。今までは、これでいいだろうとか、こう言われてるからこうやっとけばいいだろうというのをずっとやっていただけだったのですが、そうじゃなくて、本当に自分が勝つために何をしなきゃいけないのかっていうのを深く考えるようになりました。抽象的に言うとこんな感じです。
――外山選手から門間選手の紹介をお願いします
外山 一言で言うとこの人はすごいなっていう感じです。今、主将を門間がやっているのですが、主将としてはマネジメント能力っていうところですね。個人で見てもや剣道の勝負感であったり、試合に対する取り組み方であったり、この1つ1つが外の人間と比較しても頭一つ抜けてる部分だなと私も思います。 そういった中で早稲田大学の主将として、歴代で見た中でもこれはダントツなのかなって私も思います。そういった面でも、あーこいつはすごいなって思います。
――普段の部活外でのお二人の関係性は
門間 部も同じで一緒にいることがどの部員たちよりも多いです。プライベートもそうですし、いつも一緒にいるっていう感じです。
――2人で出かけたりすることは
門間 ありますね。飲みに行ったり、2人で行ったことももちろんあるんですけど複数人で行ったり。 プライベートでも部活動でも、一緒にさせてるもらってるって感じですかね。
――5月に行われた関東学生選手権について、お二人とも出場されたと思うのですがご自身の試合を振り返ってみていかがですか
門間 個人戦に関しては私の準備不足や、体の面の管理不足があり結果が出なかったことは、主将として不甲ない結果を出してしまったなとすごい思っていています。しかし、私が主将をやり始めて目標としたのは、まず団体戦で日本一になるということです。個人戦で負けたからといって、色々その負けに関して向き合いはしたのですが、団体が9月にあったので、そこに向けて切り替えました。次は自分が大将をやると思っていたので、自分に回ってきた時に絶対に勝てるように、剣道を見つめ直して、体のことも大会前に絞ったり筋トレしたり、そういうところもちょっと踏まえていったので。結果は負けはしたのですが、そこまで自分的にはマイナスには捉えていなかったです。
外山 この試合が終わって当たり前ですが、負けたことはほんとに悔しくて。悔しいというより、自分の中で負けるということがあまり許せなくて。なので負けて打たれたことはすごく自分の中で反省することで、自分の反省点を本当に発見できた大会だったなと思います。
――お互いの試合をご覧になっていていかがでしたか
門間 12月から私たちの代に変わって、外山自身が色々なことに剣道の練習の中で挑戦してるな、色々チャレンジしてるなというのは私も目にしてきました。1、2回戦に関しては、外山がやってきた技や考え方が相手にはまって、やってきたことが出てたので、そこはさすがだなと思って見てました。 負けた試合も、外山に勝った選手が3位になったのですが、3位になった選手と外山が戦ってて、全然敵わなかったことはなかったです。私も見ていて紙一重のところだというのはすごい感じました。まだ団体まで数ヶ月あったので、そこまで詰めていけば十分トップレベルと戦えるなっていうことを再認識をできました。
外山 さっき門間から体のコンディションの面の話があったのですが、私自身も門間とずっと稽古をしていたので、コンディションについては私も分かってた部分だったので。こういう結果になったというのも本当の力が出てないみたいなところがありました。なのでそこまで(結果が)重いものではないのかなと思いました。他校の選手を見た時も門間だったら団体戦はなんとかしてくれる感じだなと思いました。その門間に対してあの試合を見てやばいなとか、マイナスな感情っていうのはあんまり、なかったです。次の試合はやってくれるんだろうなと思いました。
「みんなで一つになって笑って終わりたい」(外山)
構える外山
――8月には夏合宿行われたと思うのですが、練習で1番記憶に残っているものは何かありますか
門間 1日、本当ににきつくやった日があって、3時間だったのですが、あの3時間は自分自身もきつかったですし、自分がメニューを考えていたのですが、自分もきつくて心が折れそうな時もあったのですが、部員たちが声をかけてくれたり、そういった部員たちの協力もあって、自分もそこを乗り越えることができました。きつい稽古を全員で乗り切ったっていうことが(9月の関東学生優勝大会に)生きたと思うので、少しは合宿をやって、その合宿できつい稽古をして、あの3時間、本気で私もやりましたし、そこはすごい実りのあるものになったと思います。
外山 合宿だと私も同じ日の同じ練習です。あんまりここの大学で練習をきついなって思ったことが今まであまりありませんでした。私自身初めて精神的にもきついなと思いながら稽古しました。そういった面ではやはり印象に残ってます。4年生でこの立場なので、あまり弱い姿を見せられないので、自分を奮い立たせながら強がりながらやってたので、その練習はその印象が強く残ってます。
――合宿で練習以外の思い出はありますか
門間 合宿の2日目か6日目ぐらいの午後に、学年の対抗戦をやったのですが、選考とか試合が直接関わってきてるわけじゃないので、楽しく応援とかやる試合があったんですけど、その試合は学年ごとに団結しながら、やっぱり同期が大事だなって思うことができたのでそこは私のやっぱ印象に残ってます。
外山 私は合宿通して私は寮生ではなす実家から通っているので、1週間ずっと部員と寝泊まりするのが合宿期間ぐらいしかないので、長い時間部員と関わっていく中で色々なコミュニケーションもありました。あまり部活だけでは見えない人間性みたいなところも見えてきて、合宿やって良かったなと思いました。
――9月に行われた関東学生優勝大会について伺わせていただきます。関東の団体戦では、ベスト8で全日出場を決めましたが、その試合を振り返ってみていかがですか
門間 全日出場という日本一に向けて最低限の結果を出せたのかなと思っています。やはり1、2回戦を勝たなくては全日の切符が取れなかったので。組み合わせが出た時に1、2回戦の相手が力のある相手だったので、1、2回戦をとにかく大事に入ろうっていうことで、試合 1ヵ月前ぐらいからミーティングを重ねて色々作ってきました。そこで私に勝負が回らずに前の人たちがほんとに頑張ってくれて、すごい頼りになる、あの力のあるチームだなって思いました。準々決勝で負けてしまいましたが、全日に向けて発見もあり課題も残っていい収穫があった大会だったかなと思います。
外山 門間も言っていた通り、1、2回戦っていうのは、相手の研究とかもしました。研究をやってきて狙わなければいけないポイントとかみたいなところをしっかり抑えられ、各々が普段の稽古にやってきたことっていうのを出せて、4回戦もチームとして戦えたっていうのは1つ大きなことだったなと思います。 負けた筑波大学は去年日本一を経験し達成している大学で、そんな大学とできてそこの大学の感じといったところを実際試合をやって感じられたのは全日に向けて繋がる非常に大きな収穫でした。
――これから行われる全日についてうかがわせていただきます。お互いに期待する役割や期待する点はありますか
門間 チームに9人(メンバーが)いて4年生で入ってるのは私と外山だけで当日も後ろ2つのオーダーでやると思います。全日でみんな日本一になりたいと思って、調整してきてら絶対ロースコアになってくると思うので、 そうなった時にやっぱり自分が、今まで4年間やってきたことを信じてやっていけば、絶対結果が出ると。私は外山を本当に頼りにしてますし信じております。そういった時に自分の力を存分に発揮してほしいなと思ってます。
外山 門間が私の後ろにいるのでどういう形であれ、門間に周ればなんとかしてくれるって気持ちがあるので、門間にどれだけいい色でバトンを渡せるかっていうことをずっと考えてやっています。 門間にいいバトンを渡したいですしそのバトンを受け取った門間もやってくれる人だと思ってます。
――全日に向けての意気込みをお願いします
門間 私が3年生の代が変わった時に外山と宮原と3人で、代が変わる前から色々な話をしてきて、本当に私たちの代あの日本一にこだわって1年間こうやってきたので、最後になんとしてもそれが口だけと思われないように、 何が何でも結果を出して、チーム全員を私が日本一にしたいなと思っています。
外山 私も門間が言ったようにら自分の代になって日本一を目指してやってきました。本当に目指し始めたら苦しいこととありましたが、大会のためにやっていたことなので、最後負けずにチームで勝つということだけを考えて、みんなで一つになって笑って終わりたいなと思います。
――ありがとうございました!
(取材・編集・写真 小島大典)
◆門間光児(もんま・ひかる ※写真左)
2001(平13)年5月3日生まれ。熊本県・九州学院高出身。社会科学部4年。ライブに行くことが好きという門間選手。最近は韓国のaespaというグループのライブに行ったそうです!
◆外山大地(とやま・だいち ※写真右)
2000(平12)年5月31日生まれ。神奈川県・鎌倉学園高出身。社会科学部4年。最近は築地に食べ歩きをしに行ったそうです!