第42回全日本女子学生剣道優勝大会(全日)の出場校を決定する、第49回関東女子学生剣道優勝大会が9月16日に墨田区総合体育館で行われた。早大は全日出場を決めたが昨年王者の法政大に敗れ、関東ベスト4とはならなかった。
初戦をシードで通過した早大の相手は白鵬大。先鋒・鈴木小萩(社1=京都・日吉ヶ丘)は、1年生ながら堂々とした立ち振る舞いでコテで一本勝ちし流れを作った。続く次鋒・榎本凛香(社3=茨城・守谷)も勝利。3連勝で試合を決したかったが、中堅・松山若樹(社1=熊本・八代白百合)は決定的な一打を打てず敗戦。しかし、副将・中原菜月(社3=愛媛・帝京第五) と大将・栗山一花(社3=大分国際情報)は難なく二本奪い、早大は初戦を突破した。
メンを打つ松山
全日進出がかかる3回戦の相手は大東文化大。早大は先鋒と次鋒、副将と大将それぞれの位置を変えて挑んだ。鈴木に変わって先鋒の榎本は相手を全く寄せ付けず二本勝ちとした。次鋒・鈴木、中堅・松山が引き分けで繋ぎ、副将・栗山が一本勝ちとし、3年連続での全日出場校が決定した。
ツキを決めた中原
4回戦、明星大戦は早大の圧勝となった。先鋒から大将まで全員が一本勝ち。明星大を寄せ付けることなく、昨年を超えるベスト8に駒を進めた。
5回戦は昨年の王者、法政大。しかし早大は王者相手に引けを取らない試合を展開した。先鋒・矢野ひかる(社2=京都・日吉ヶ丘)から副将・中原まで全戦引き分けで大将に繋いだ。大将戦もなかなか一本が決まらない展開が続く。しかし、法政大の大将・柿元が大将・栗山のメンを捉え、この試合初の一本を相手に奪われてしまう。それでも栗山は焦ることなく攻め続け、早大の観客席からは何度も歓声、拍手が上がったが、一本が入ることはなかった。早大はベスト8で、全日出場権を掴み今大会を終えた。
メンを決めた矢野
法政大に敗れはしたものの、試合展開は圧倒されたものではなくむしろ互角の戦いを繰り広げていた。この僅かに届かなかった一本の差を全日までに埋めて、超えていくことが期待される。男女ともに決めた全日出場。次なる目標は全日本制覇だ。
※掲載が遅れてしまい、申し訳ありません
(記事 小島大典、写真 中村由愛、佐藤結、小島大典)
結果
1回戦 シード通過
2回戦 〇早大4(7) ー 白鳳大1(1)
先鋒 鈴木 コー 野澤
次鋒 榎本 コメー 関亦
中堅 松山 ーメ 松沼
副将 中原 メメー 加藤
大将 栗山 ココー 山口
3回戦 〇早大3(4) ー 大東文化大0(0)
先鋒 榎本 メコー 野田
次鋒 鈴木 ✕ 佐藤
中堅 松山 ✕ 高橋
副将 栗山 メー 菅澤
大将 中原 ツー 秋庭
4回戦 〇早大5(5) ー 明星大0(0)
先鋒 榎本 メー 佐藤
次鋒 矢野 メー 中山
中堅 松山 コー 山内
副将 栗山 メー 藤田
大将 中原 メー 青戸
5回戦 △早大0(0) ー 法政大1(1)
先鋒 矢野 ✕ 内藤
次鋒 榎本 ✕ 鈴木
中堅 松山 ✕ 寺坂
副将 中原 ✕ 水川
大将 栗山 ーメ 柿元
コメント
中原菜月(社3=愛媛・帝京第五)
――今日の試合を全体的に振り返ってみていかがですか
今回は後ろで出させてもらって、前の皆がフォローしてくれたので、のびのびと試合をすることができ、その点は良かったかなと思います。
――今日は何を目標に取り組みましたか
1試合1試合、勝つことだけを目標にやりました。
――今大会を終えて、新たな目標を教えてください
今回はベスト8という結果になったのですが、全日本では上位にいけるように、皆と協力して頑張りたいと思います。
栗山一花(社3=大分国際情報)
――今日の試合を全体的に振り返ってみていかがですか
最後の法政戦は、いつもそういうところに負けている状況で、秋の法政戦で勝つために、皆そこにかけてやってきたので、繋げてきてくれたのですが、不甲斐ない試合をしてしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいです。今回負けてしまいましたが、全日本では勝てる可能性が少し見えたと思うので、次は悔しい思いをしないように、全力で皆で取り組んでいきたいと思います。
――今日は何を目標に取り組みましたか
もちろん、優勝を目標にというのはあったのですが、やはり準々決勝の山を越えるということを目標にしていました。
――今大会を終えて、新たな目標を教えてください
全日本では優勝できるように、鍛え直したいと思います。
榎本凛香(社3=茨城・守谷)
――今日の試合を全体的に振り返ってみていかがですか
私自身としては役割を果たすことができたと考えています。しかし、法政戦で感じた、高いレベルの一本に届いていない部分がこれからの課題だと思います。また、チームとしては、一つの壁であるベスト4に届くためには、個々の課題を克服する必要があると感じたので、早慶戦・全日に向けて取り組んでいこうと思います。
――今日は何を目標に取り組みましたか
まずは全日本出場、そして法政に勝ってベスト4に食い込むことです。
――先鋒と次鋒での出場が2試合ずつでしたが、なにか違いはありますか
先鋒は早稲田の印象づけ、次鋒は前から後ろへ繋ぐ、というポジションのイメージが違うと思います。しかし私は先鋒だから次鋒だからと剣道を変えるのではなく、自分の剣道をただ相手にぶつけることを意識して戦いました。
――今大会を終えて、新たな目標を教えてください
新たな目標ではありませんが、今まで掲げていた早慶戦・全日本優勝に向けて精進していきます。応援よろしくお願いします。
矢野ひかる(社2=京都・日吉ヶ丘)
――今日の試合を全体的に振り返ってみていかがですか
1、2回戦は後輩や先輩が危ないところもなく、着実に勝ってくれたので、私が出た3回戦からも気負うことなく試合に臨めました。
――3試合目からの出場で1勝1分でした、自身の試合結果についてはいかがですか
去年の関東大会では初戦でボロ負けしていたので、正直緊張はいつもよりしていたのですが、初戦は先鋒の榎本さんが流れを持ってきてくれたので、やりやすかったです。法政戦は私が先鋒で出場したのですが、前年度優勝校の壁を感じました。
――今大会を終えて、新たな目標を教えてください
今大会で全日に出場できることが決まったので、全日ではあとちょっとでという後悔がないように、しっかり自分の力が出せるようにまた一から鍛え直します。
松山若樹(社1=熊本・八代白百合)
――今日の試合を全体的に振り返ってみていかがでしたか
1試合目とかはなかなか乗り切れずにどうなるかなと思っていたんですけど、みんな調子よくて、1人だけ調子が悪いようにならないように、流れを崩さないように頑張りました。
――今日は何を目標に取り組みましたか
関東一になることです。
――初戦では惜しくも負けはしましたが、試合終了間際に良いメンが入ったと感じましたがいかがですか
それを最後にしか出せなかったというのが今回の課題でそれを中盤とか初めの方に出せたらよかったと思います。
――今大会終えて新たな目標を教えてください
次の目標は日本一になることです。今回の反省を活かし、もっと強くなって全日本で1位をとりたいです。
鈴木小萩(社1=京都・日吉ヶ丘)
――公式戦初出場だと思いますがいかがでしたか
気持ち的には先輩方が後ろにいてくれたので、すごい心強かったんですけど、やっぱり全力が出し切せたかって言うとまだ体が硬くなってた部分もあったので、そこが課題です。
――今日の試合を全体的に振り返ってみていかがですか
チーム戦はすごくできていて、チームは繋がっているので、あとは個々の地力を上げていって、完成度の高い試合をできるようにしていきたいです。
――今日は何を目標に取り組みましたか
自分の役割を理解して戦うことを目標にしていました。
――今大会終えて新たな目標を教えてください
まずは、試合の内容というよりかは自分の筋肉だったりの元々の基礎力をあげた上で試合内容を改善していきたいなと思っています。