全日本女子学生優勝大会から3週間。この日は1、2年生が関東女子学生新人戦に臨んだ。1回戦では5人全員が勝利し圧勝した早大だったが、2回戦は代表戦にもつれ込む接戦になる。最後は延長の末に敗れ、2回戦で姿を消すこととなった。
1回戦の日本文化大戦は、先鋒の中原菜月(社1=愛媛・帝京第五)が開始30秒ごろにメンを決め、幸先良いスタートを切った。中原はその後すぐに2本目のメンを奪い見事な勝利を収める。続く伊藤愛生(文2=東京・鷗友学園)は開始わずか10秒でメンを奪うなどして2本勝ち。中堅戦は序盤こそ一本が奪えない展開が続いたが、最後は栗山一花(社1=大分国際情報)の鮮やかなメンが決まり、栗山も2本勝ち。相手には一本も与えない圧巻の内容で、危なげなく1回戦を突破した。
2回戦は尚美学園大との対戦となった。先鋒戦では両者ともに決定打が生まれず、引き分けに終わる。次鋒に起用された片渕歌音(教1=早稲田佐賀)は序盤から積極的に前に出るが、決め切ることはできない。中堅・榎本凜香(社1=茨城・守谷)も、相手の防御を崩すことができず、苦しい展開に。それでも3分半頃、ついに榎本のメンが決まり、そのまま試合終了。しかし、続く大将の横山舞香(スポ2=京都・日吉ヶ丘)がコテを奪われてしまい、試合は1-1となる。代表戦には栗山が挑んだ。栗山は相手の攻めに耐え続け、両者譲らないまま延長に突入。しかし、試合開始から7分ほどたったところでついに決着がついた。ほぼ同時に打ち合ったように見えたが、相手の勝利を示す白旗が3本上がる。そして早大の敗退が決まった。
最後の最後で一歩及ばず2回戦敗退となり、悔しい結果に終わった早大。しかし、「『悔しい』では終わらない」(栗山)。これからの課題として、選手たちは「一本を決め切ること」(横山)、「一本になる打突」(栗山)と口をそろえた。日本一への挑戦はまだ始まったばかり。頂点に向けて、若き早大剣士たちのさらなる成長に期待がかかる。
(記事 是津直子)
結果
1回戦 〇早大5(8)―(0)0日本文化大
先鋒 中原 メメ- 松本
次鋒 伊藤 メメ- 中村
中堅 栗山 メメ- 久村
副将 榎本 メ- 春日
大将 横山 メ- 佐々木
2回戦 ●早大1(1)―(2)2日本文化大
先鋒 中原 × 海老子川
次鋒 片渕 × 市川
中堅 榎本 メ- 菊地
副将 栗山 × 大島
大将 榎本 -コ 山之内
代表戦 栗山 -延コ 山之内
コメント
横山舞香(スポ2=京都・日吉ヶ丘)
――今日の試合を振り返っていかがですか
自分の未熟さを改めて感じました。
――大将を任されましたがどんな気持ちで臨みましたか
チームを勝たせることだけを考えました。
――1回戦と2回戦でメンバーを変えたのにはどんな意図があったのでしょうか
相手チームに勝つためのベストなメンバーだと考えました。
――今日の収穫と課題を教えてください
今回の収穫としましては、一人一人惜しい打突のまま一本にし切れない場面が多く見られたため、一本の重みを改めて実感しました。今後の課題は、今惜しいとされる一本を決め切るということです。
――今後に向けて意気込みをお願いします
今後は、今回の悔しさを忘れることなく、たくさんの人に支えられていることに感謝して、日々の練習に励んでいきます。
栗山一花(社1=大分国際情報)
――今日の試合の感想をお願いします
悔しさが残る試合でした。でも、このメンバーで稽古や練習試合を重ね、試合に出場できてとても楽しかったです。
――特に2回戦の代表戦を振り返っていかがですか
代表戦に出させていただいたのに勝てなくて申し訳ない気持ちでいっぱいです。
――敗因としてはどんなことを挙げますか
私の力不足だと思います。
――今日の課題と、今後取り組みたいことを教えてください
全体的に一本にし切れない打突が多かったので、誰が見ても一本になる打突ができるように稽古に励んでいきたいです。
――今後に向けて意気込みをお願いします
「悔しい」で終わるのではなく、一人一人が勝つための努力をすることで、次こそは1番になりたいです。