2名の早大剣士が地元を背負い活躍!

剣道

 大学剣道のシーズン開幕に先駆けて、大阪の地で全日本都道府県対抗優勝大会が開催された。他競技ではあまり見られない特殊な選手構成で、各都道府県から年齢別、職種別に選ばれた7名のチームで都道府県別の勝敗を競う。高校生から50代の高段者まで幅広い年齢の選手が同じチームで戦うという、剣道ならではの大会だ。今回で64回目を迎えるこの大会は、年齢や性別に関係なく一生打ち込むことのできる剣道の魅力を再確認させてくれる。今回早大からは、京都府代表として森本翼(社4=京都・龍谷大平安)、佐賀県代表として久田松雄一郎(スポ3=佐賀・龍谷)の2名が出場し、それぞれ自チームのベスト16という成績に貢献した。

 シードのため2回戦からとなった京都府の初戦の相手は岡山県。次鋒の森本は、先鋒が敗れビハインドを背負っての出場となるも果敢に攻め込む。特に引き技がさえ、中盤には見事な引きメンで一本を先取。そのまま手堅く一本勝ちを挙げ、次鋒としての役割を十分に果たした。その後京都府は、中堅から副将まで連続二本勝ちを挙げるなどして快勝。ベスト8をかけた鹿児島県との次戦で、森本は強豪・鹿屋体大の主力選手である持原と対峙。途中危ない場面も見られたものの、持原の猛攻を冷静にしのぎ引き分けで試合を終えた。後続も互角の戦いが続き、大将戦を終え勝ち数1-1。しかし京都府は本数差で惜しくも敗れ、ベスト16で敗退となった。

相手の猛攻を冷静にしのぐ森本

 同じくシードのため2回戦から登場した佐賀県代表。初戦の相手である神奈川県は、昨年の全日本選手権準優勝者など並み居る実力者を擁する強敵だ。先鋒が貴重な勝ち星を挙げ、次鋒・久田松が対するのは全国大会上位常連校の日体大・村瀬達。この同学年対決は、手に汗握る接戦となった。一進一退の攻防の中、両者から惜しい打突も飛び出すものの旗は上がらずそのまま時間切れ。早大の先輩でもある五将・西村慶士郎(平26スポ卒=現龍谷高校教員)に引き分けでつないだ。一本勝ちを挙げた西村の活躍などで佐賀県は神奈川県との接戦に辛勝し、次戦へと駒を進める。続く広島県戦では久田松が躍動。終始自分のペースで試合を展開し一本勝ちを挙げる。しかしその後、佐賀県は苦戦を強いられ無念の敗退。ベスト16で試合を終えた。

強敵・村瀬達と互角に渡り合った久田松

 フレッシュな高校生から大ベテランの高段者まで、さまざまな剣道に触れることができた今大会。普段の試合とはまた違った刺激を受けることができただろう。森本、久田松は共に来週行われる関東学生選手権に出場する予定だ。今度は早大の名を背負い、強豪ひしめく関東地区から全国の舞台を目指す。

(記事、写真 久野映)