関東学生選手権に向け部内戦を実施

剣道

 約1か月後に全日本学生選手権(全日本)の予選である関東学生選手権(関東予選)を控えている早大剣道部。代表として出場する剣士を選出すべく部内戦を行った。早大から関東予選に出ることができるのは計7名。うち4枠は主力である嘉数卓主将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)、諏訪稜介(スポ4=茨城・水戸葵陵)、勇大地(スポ2=東福岡)、久田松雄一郎(スポ2=佐賀・龍谷)で埋まっているため、選手たちは残りの3枠を懸けて争う。早大は高校時代強豪校でレギュラーとして活躍してきた実力者が多数在籍している名門。非常にハイレベルな戦いが展開された。この厳しい選考をくぐり抜けたのは勇佑多(社4=東福岡)、大﨑泰拓(社2=奈良大)、安井圭祐(スポ1=茨城・水戸葵陵)の3名。 際立った実力を見せつけ、存在感を示した。メンバーも決まり、関東予選に向けて体制は盤石だ。

 候補者12名が半分に分かれてそれぞれリーグ戦を行い、そこでトップに立った2名を関東予選出場選手とする。最後の1枠は両グループの2位同士で剣を交え、勝った者が獲得できるというのがセレクションのルールだ。一本の差が明暗を分ける厳しい勝負。意地と意地のぶつかり合いである。「一試合一試合が出場権を取れるかどうかに関わってくるような緊張感がある」(嘉数)。

厳かな雰囲気の中行われた選考試合

 激戦を勝ち抜き見事リーグ首位に輝いたのは勇佑と大﨑の2人。勇佑はきょねんレギュラーとして活躍し、全日本にも出場した経験を持つ好選手だ。大﨑は、関東予選や全日本には出ていないものの、2014年の関東学生新人戦で中堅を務め安定したプレーを見せた男。両人とも非常に頼りになる剣士である。そして2位同士の戦いを制したのはルーキー安井。1年生ながら森瑛磨(基理3=千葉・成田)相手に2本勝ちを収め、堂々の代表入りを果たした。

リーグ戦で全勝し、レギュラーとしての威厳を守った勇佑

 「全日本の切符はもちろんですけど全員が上位入賞、優勝を目指して頑張っていけたらいいなと思います」(嘉数)。昨年の戦績に納得していない早大。リベンジに燃える主将は高い目標を自分たちに課し、チームを奮い立たせる。「部員一丸となって目標を達成できるように頑張っていきたい」と嘉数は手始めに関東予選で一花咲かせるつもりだ。新戦力が合流し、既存の部員も厳しい稽古をこなして力を付けてきている。ことしのメンバーならば日本一も夢ではないだろう。頂を目指して――。早大の挑戦が、いま、始まる。

(記事 佐藤諒、写真 中丸卓己)

コメント

嘉数卓主将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)

――本日の活動を振り返って

今日は5月10日に行われる関東学生選手権の選手選考の試合を行ったのですが、最終選考なのでやっぱり一試合一試合が出場権を取れるかどうかに関わってくるような緊張感がある内容でやっていたと思います。

――選考試合を見た感想を教えてください

実力の差っていうのはそこまでないと思います。勝つ者と負ける者の違いはやっぱり一本を取るという気持ちの強さや厳しさとかで、そういうところが結果につながるのだと思いました。

――昨シーズンが終わってから今日まで部全体として練習中意識してきたことは何ですか

普段の練習が練習のための練習ではなく、常に試合を想定した練習を心掛けようということを全員で共有しています。

――主将として何を意識して練習していますか

主将の立場としてほかの部員に指示をする場面がすごい多くなってくると思うんですけど、その中で自分が何でも行動して範を示せるようにということを意識しています。

――今季主将を務めるという点についていかがでしょうか

主将としてもそうですし部活動としても最後の1年なので思い残すことがないようにしっかり頑張っていきたいと思います。

――新入生が入ってきましたが

まだ慣れていない部分も結構あると思うんですけど、でもみんな早稲田の剣道部で頑張りたいと思って入ってくれていると思うのでその気持ちは大切にしたいです。

――関東学生選手権における目標を教えてください

男子は7人、女子は8人出場するんですけど、最低でも全員が全日本学生選手権(全日本)への切符を手にするっていうのと、全日本の切符はもちろんですが全員が上位入賞、優勝を目指して頑張っていけたらいいなと思います。

――最後にことし1年の抱負を教えてください

きょねん目標を達成できなかったのでことしこそは部員一丸となって目標を達成できるように頑張っていきたいと思います。