4月16日、第31回東京六大学空手道大会が明大駿河台キャンパススポーツホールにて開催された。個人組手では時田隼門(社3=滋賀・玉川)が3位、天本菜月主将(スポ4=宮崎・宮崎第一)が2位、藤平梨沙(スポ3=埼玉・花咲徳栄)が3位入賞。男子団体組手は1勝4敗で5位、女子団体組手は1勝2敗の3位に終わった。また、藤平は今大会の優秀選手に選出された。
最初に行われた形演武では、秋吉優斗(スポ2=埼玉・埼玉栄)がスーパーリンペイを披露。気迫あふれる表情とともに、緩急のある動きを見せる。身体の軸は一切のブレを見せず、力強い気合をあげ、選手たちを鼓舞する。
スーパーリンペイを披露する秋吉
男子個人組手には時田、吉田蒼一朗(スポ3=東京・世田谷学園)、澤祐太郎(教3=東京・世田谷学園)、池田倖紀(スポ3=北海道・恵庭南)が出場。時田は1回戦では先取をとられるもその後点数を重ね勝利。2回戦は相手選手が棄権したため3回戦に進出し、上段蹴りを決めるなど点差を広げ準決勝に駒を進めた。続く準決勝では技がなかなか決まらない。さらに相手の攻撃のリズムを崩すことができず、0ー5で敗退。3位入賞となった。吉田は相手選手の棄権が続き3回戦に進出するも敗退。池田、澤も果敢に攻めるも序盤で敗退となった。
準決勝で打ち合いをする時田
女子個人組手には天本主将、藤平、原田栞里(教4=東京・大泉)が出場。天本主将、藤平はそれぞれ力強い攻撃、長いリーチを生かした攻撃をして互いに準決勝進出。天本主将と藤平の対戦となった準決勝では互いに見合う時間が長く、忠告をもらう。天本主将が上段突きを決め、そのまま逃げ切り決勝進出となった。続く決勝で天本主将は先取を取られる。その後様々な技を試みるもなかなか決まらず、0ー1で敗退。2位入賞となった。原田は引かずに積極的に攻撃を仕掛けるも1回戦敗退となった。
準決勝で対戦する天本(左)と藤平(右)
男子団体組手には時田、吉田、池田、澤の4人で出場。規定の人数から1人足りないため、4人中3人勝たなければならないという状況の中で苦戦を強いられる。対立大戦、対慶大戦ではそれぞれ2勝をおさめるも敗れ、対法大戦、対明大戦では時田のみが勝利。相手校の強さを見せつけられ敗れてしまう。対東大戦では3対1で勝利をおさめ1勝4敗の5位で団体戦を終えた。女子団体組手には天本主将、原田、藤平が出場。対慶大戦では相手選手の反則による勝利など思いがけないこともあったが2対1で勝利をおさめる。対法大戦、対立大戦では共に1対2で敗れ、1勝2敗の3位となった。
新体制となって初の大会であった今大会。「次の踏み台としてもとても良い大会になった」(天本主将)というように、ここで得た収穫や課題を見つめ、来月に迫る東日本大学空手道選手権大会へ向け練習を重ねていく。
(記事、写真 宇野結子)
結果
▽男子個人組手
時田隼門(社3=滋賀・玉川) 3位
▽女子個人組手
天本菜月主将(スポ4=宮崎・宮崎第一) 2位
藤平梨沙(スポ3=埼玉・花咲徳栄) 3位
※上位入賞者のみ掲載
▽男子団体組手
5位
▽女子団体組手
3位
コメント
天本菜月主将(スポ4=宮崎・宮崎第一)
――新体制初の対抗戦となりましたが、どのような気持ちで六大学大会に臨みましたか
まずは自分自身が最後の六大戦ということで、練習でも自分のことでいっぱいいっぱいになってしまった部分があって、チームの指揮を上げることが足りなかったという反省があります。先週、練習試合があったのですが、そこで上手くいった部分や上手くいかなかった部分、それぞれ思うところが色々とあって、その時の反省を聞いた上で今日は選手たちを見ていました。今日の試合では、その反省を生かしてしっかり一人一人が考えてできていると感じたので、みんなが考えていることを自分が支えながらこれからやっていきたいと思います。
――今大会の早稲田の結果についてはどのように考えていますか
監督からは技を試す場として六大学を戦って欲しいと言われていて、本番は来月ある東日本大会というつもりでやっていました。女子の結果については、技を色々と試すことが出来て、新しい発見もあったと思います。次の踏み台としてもとても良い大会になったと思います。
――ご自身の結果についてはいかがですか
悔しいという気持ちが今は一番強いですが、本気で打ち込めたというところについては自分の中で残すものは無いです。これからは大学の試合の全てが最後になってくるので、この悔しい気持ちを全部ぶつけられるように今後の練習に取り組んでいきたいと思います。
――今大会ではどのような課題が見つかりましたか
練習の時に自分自身に集中しすぎてしまってまだまだ主将として周りをサポートしたり、引っ張ったりすることが出来ていないので、今大会に出場した選手だけでなく、出場していない選手も含めて全員で一丸となってやっていくことが課題だと思います。それが団体戦の試合にも繋がってくると思うので、もっとチーム一丸となって戦う空気を自分が作り出していきたいです。
――今年度はどのようなチームにしていきたいですか
経験者ばかりではなく、監督も自分たちに任せてくれる部分が多いので、その中で一人一人が強い目標を持って、楽しくもあり、やる時はやるというメリハリを大事に、主体性のあるチームを作っていきたいです。
――次の大会に向けての意気込みをお願いします
次はもっと大事な試合になってくるので、技術面もチーム全体の課題も、今回得た課題を一つでも改善して、何か収穫できるものがあれば良いなと思います。目指すは優勝です。