延長タイブレークの末に敗戦 町田が8回無失点の好投も慶大に惜敗

準硬式野球

東京六大学秋季リーグ戦 9月20日 スリーボンドベースボールパーク上柚木

東京六大学秋季リーグ戦(秋季リーグ戦)第4週、早大は慶大と対戦。早大先発・町田倖大(政経3=埼玉・早大本庄)は変化球を巧みに操りスコアボードに0を並べる。一方打線も慶大投手陣を攻略できず、両者無得点のまま試合は延長タイブレークへ。犠牲フライで1点を先制されると、その裏の攻撃で無得点に終わり慶大に惜敗した。

伝統の早慶戦第1戦、マウンドに上がったのは、第3週の立大戦で6回無失点の好投をしたエース・町田。初回からストライク先行の投球を見せ、慶大打線を完璧に封じ込める。3回にはこの日初めての安打を許し2死二塁とするも、続く打者を難なく打ち取り無失点で抑えた。最大のピンチは6回、味方のエラーと四球で2死一、二塁のピンチを招く。しかしここでも町田は自分のピッチングを貫き、内野ゴロを打たせ慶大に得点を許さなかった。その後も安定した投球で8回1安打無失点で降板。「長いイニングを稼ぐこと」という自身の目標を果たし、味方の援護を待つ。

 

エースの快投に応えたい打線だったが、慶大先発・島村薫(慶大・4年)の前に6回まで無安打に抑えられてしまう。7回に井上慎太主将(スポ4=埼玉・栄東)のバットからチーム初安打が飛び出すも、得点には繋げられなかった。続く8回、相手のエラーと四球で1死一、二塁とすると、1番・角木理生(政経2=早稲田佐賀)がライト前ヒットで繋ぎ満塁に。このチャンスで丹代暁(文2=北海道・旭川東)、塩尻真生副将(文4=東京・早実)が打ち取られ、両者無得点のまま9回へと進んだ。

 

町田に代わってマウンドに上がった杉山恵琉(文構3=東京・早実)は9回を完璧に抑え、サヨナラ勝ちに向けチームに弾みをつける。その裏の攻撃、先頭の波江野光琉(文2=東京・早実)が三塁への内野安打で出塁すると、水野修吾(人3=神奈川・相模原)がきっちり送りバントを決め1死二塁のチャンスを迎える。しかし後続が凡退し、試合は延長タイブレークに突入した。

 

10回、先頭打者の送りバントで1死二、三塁とされ、対するは代打・鈴木幸太(慶大・2年)。3球目をうまく飛ばされた打球はライトへ高々と上がる。これが犠牲フライとなり1点を先制された。先制点こそ許したものの、杉山は続く打者を打ち取り最少失点で切り抜けた。1点を追う10回裏、先頭の北原佑太郎(スポ3=神奈川・桐蔭学園)が送りバントを決め、早大も1死二、三塁のチャンスを作る。しかし、ここからあと一本が出ず無得点で試合終了。延長までもつれた接戦を勝ち切ることはできなかった。

 

第3週の立大戦、慶大1回戦ともに終盤まで接戦を繰り広げるも、勝ち星を手にすることができなかった。2季連続優勝へ向け後がなくなった早大は一戦必勝で勝利を目指し、まずは慶大戦で勝ち星を手にしたい。

(記事、写真 平壮真)

 

町田倖大(政経3=埼玉・早大本庄)

ーー先週は立大に敗れた中で今日はどのような思いで試合に臨みましたか

 先週はすごく嫌な負け方をして勝ち切れない試合が続いていたので、自分が先発でまずは試合を作った上で、立大戦では6回で降板してしまったので、できるだけ長いイニングを稼ぐことを意識して投げました。

ーー8回無失点の好投。自身の投球を振り返っていかがでしたか

 調子自体は良くなかったんですけど、自分は調子が悪い方が抑えられることがよくあって、自分らしさを存分に出せたかなと思います。

ーー自分らしさというのはどんなところですか

 真っ直ぐで押すピッチングというよりかは、緩急を使って相手をかわしながらというところで、今日はチェンジアップが調子よかったのでチェンジアップ主体でうまく組み立てを作れたかなと思います。

ーー試合を振り返ってチームとしてはいかがでしたか

 なかなか得点できない中で、雰囲気としては点を取りに行こうと良い雰囲気で試合をできて、少し嫌な雰囲気だった立大戦に比べると良い雰囲気で試合をできたかなと思います。

ーー次回登板への意気込みをお願いします

 まだリーグ戦でチームを勝たせられていないので、次は勝ちにつながるピッチングをして、リードした状態でマウンドを降りられるように頑張ります。