TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 計 | |||
東都選抜A | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 5 | 0 | 0 | 9 | |||
六大学選抜 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 4 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1☓ | 10 | |||
(六)藤中(法大)、日比谷(慶大)―沢野(法大) ◇(二塁打)永井2(明大、4回裏、5回裏)◇(三塁打)吉野剛(立大、6回裏) |
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この日、「関東JUNKOオールスター2022」の決勝が行われ、早大が所属する東京六大学連盟選抜(六大学選抜)は東都大学連盟選抜A(東都選抜A)と対戦した。早大からは新井健太主将(商4=東京・早大学院)が6番・指名打者で、久保嶋真也(社2=神奈川・桐蔭学園)が7番・三塁で先発出場した。試合は、延長戦にもつれ込む熱戦となったが、最後は六大学選抜が久保嶋のサヨナラ安打で勝利を収め、優勝を決めた。また、新井は最優秀打者賞を受賞し、閉会式で表彰を受けた。
最優秀打者賞の表彰を受ける新井(左)
六大学選抜の先発は東京六大学春季リーグ戦でベストナインを獲得した藤中壮太(法大)。藤中は2回に3本の安打で2点を先制されたが、その後は走者を背負いながらも粘りの投球を見せ、5回2失点の好投でマウンドを降りた。反撃したい六大学選抜打線は4回、先頭の永井克樹(明大)が右翼への二塁打を放ち好機を演出すると、1死三塁としたところで早大・新井が犠飛を放ち、1点を返した。
その後も六大学選抜の勢いは止まらない。5回、先頭の金沢永輝(明大)が四球を選ぶと、3番・鈴木歩夢(法大)の打球が相手の失策を誘い、逆転に成功する。さらに、4番・永井が中堅への適時二塁打を放ち、リードを2点とした。さらに、続く6回には先頭の久保嶋が死球を受けると、暴投や1番・吉野剛史(立大)の中越適時三塁打、5番・高橋凌(法大)の犠飛などで一挙に4点を挙げ、リードを大きく広げた。
11回、併殺を完成させベンチに戻った久保嶋(写真中央)
六大学選抜は8回にも押し出し四球で1点を追加し、このまま試合終了かと思われた。しかし、9回に東都選抜Aが驚異の粘りを見せ、5点を奪われて同点とされてしまう。その後は両チームともに好機を作るも、得点にはつなげられず、勝敗の行方はタイブレークへと持ち込まれた。タイブレークとなり、無死一、二塁の状態で始まった11回表、六大学選抜は無死満塁のピンチを招くも、この場面で三塁手・久保嶋が相手の痛烈な打球をジャンピングキャッチするなどし、無失点で切り抜ける。するとその裏、先頭の新井主将が犠打を試みると、これが相手の失策を誘い、無死満塁とする。この場面で打席に入ったのは久保嶋。久保嶋の打球は相手左翼手の前に落ちるサヨナラ安打となり、六大学選抜が優勝を果たした。
優勝を決め、喜ぶ六大学選抜の選手たち
見事に優勝し、東京六大学連盟の実力を見せつけた六大学選抜。早大勢も、新井が最優秀打者賞を受賞したほか、久保嶋と岡田が2試合に先発出場、大沢龍登(文構2=埼玉・星野)が初戦で先発するなど、六大学選抜の優勝に大きく貢献した。さらに、普段は副務としてチームを支える西村豪朗(法3=東京・早実)が六大学選抜のコーチとして全試合でベンチ入りして六大学選抜を支えたほか、池田有矢マネジャー(スポ2=愛知・名東)が関東地区大学連盟の学生委員として大会の運営に携わるなど、プレー以外の面でも早大勢の活躍が光った。それぞれが大きな収穫を得た今大会。この経験をチームに還元し、今後のレベルアップにつなげてほしい。
(記事 渡邊悠太、写真 渡邊悠太、藤田珠江)
コメント
新井健太主将(商4=東京・早大学院)
――今回のオールスターを振り返っていかがですか
普段、別のチームで戦っている選手たちが仲間になって、「(東京)六大学」という一つのリーグを背負ってということで、色々なプレッシャーなどもある中で、最終的に優勝というかたちで終えられたのは良かったかな、と思います。
――昨日は3安打、今日も打点を挙げましたが、調子はいかがですか
リーグ戦(東京六大学春季リーグ戦)にはなかった調子の良さがすごく出ているのかな、と思います(笑)。
――最後の打席はタイブレークの場面で送りバントでしたが、緊張などはされましたか
(表の攻撃で)相手が無得点で、ウチが1点取ればサヨナラ、という場面だったので、絶対に送らなければいけない、という緊張感といいますか、そういうのは感じました。
――他の大学の選手たちとコミュニケーションは取れましたか
ホテルの部屋も他の大学の選手、東都(東都大学連盟)と、北関東(北関東大学連盟)、神奈川(神奈川大学連盟)と色々なリーグの選手と一緒で、そういった選手との交流もできましたし、六大(東京六大学連盟)の中でも交流会みたいなものを通じてたくさん交流をできて、すごく良い機会だったと思います。
――今回、最優秀打者賞を受賞されましたが、感想はいかがですか
こんなに打てるとは思っていませんでしたし、こんな賞を頂けるとも思っていなかったので、自分自身でもすごく驚いていますが、こういった活躍ができて本当にうれしく思います。
――チームに戻ってからチームに還元したいことはありますか
試合の中での流れを作るといいますか、そういったところで良い選手が揃っていたので、感覚的な部分にはなりますが、野球勘ですとか、そういった部分で学ぶ部分も多かったですし、技術面でも、色々と、色々な選手と交流する中で聞けた部分も多かったので、それをチームに持ち帰って、また、チームがさらにレベルアップできるように還元していきたいと思います。
西村豪朗(法3=東京・早実)
――今回のJUNKOオールスター3日間を振り返って、どのような大会になりましたか
このように5リーグのチームが一堂に会して試合をする機会がなくて、今回この試合を運営、開催してくれた関東連盟の方には本当に感謝していますし、(東京)六大学連盟としましても、連盟をあげてスター選手を選ばせていただいて、本気でこの大会を勝ちにいくという姿勢で臨んだ大会なので、結果として優勝することができて本当に良かったと思っています。
――今回西村さんは3試合通じてベンチ入りされましたが、ベンチの雰囲気はいかがでしたか
本当に味方がミスであったり打てなかったりしても、明るく鼓舞する声であったりとか、チームが盛り上がるような普段から同じチームでプレーしている人間ではないですけど、だからこそみんな励ましあって明るくて、ベンチの雰囲気が良くてそれが優勝につながったかなと考えています。
――3日間を通じて印象的だったことや刺激になったことはありますか
やはり早大の選手たちが活躍してくれたなというところが印象に残っていて、久保嶋(真也、社2=神奈川・桐蔭学園)だったり新井さん(新井健太主将、商4=東京・早大学院)とかは普段以上の活躍を見せてくれて早稲田の一員として誇らしいですし、東都(東都大学連盟選抜)相手にもここまで打ってくれる味方がいるということは非常に心強いことだと思うので、今後の収穫になったなと考えています。刺激になったことは、普段は聞くことのできない他大学から見た早稲田の印象であったりとか、色々な野球に関する話ができて、その中で自分たちにはない考え方とか、それぞれのリーグの野球観であったりとか、準硬式野球といっても一つではないんだなということがすごく身に染みて分かった3日間で、いろんな人と話すことができて、いろんな情報を知る事ができて良かったなと思います。
――今回の経験をチームにどう還元していきたいですか
この3日間を通じて感じたのは、野球を心から楽しんでいる人が多いなと思いまして、野球に対する熱とか「野球は本当に楽しいんだな」という気持ちを全チームから感じる3日間だったので、もう一度初心に帰って、どういう野球をすることが良いのかとか難しいのですが、どうしてもチームでやるとチームのことしか見えなくて、難しく考えてしまったりとか閉塞感がありながらプレーをすることも多いのですが、そうではなくて、もう少し根底にある野球を始めた頃の気持ちとかを自分もまた思い出すことができたので、「本当に野球は楽しいんだよ」ということをチームに伝えたいですし、色んなチームの特徴だとか考え方を私自身吸収することができたので、チームに持ち帰って情報として共有しますし、今後ライバルになってくるチームでもあるので、今回見た選手の感想だとか対策とか苦手なところ得意なところなどはチームの方に共有したいなと思っています。
久保嶋真也(社2=神奈川・桐蔭学園)
――今日の試合を振り返っていかがですか
最初に点を取られましたが、追いついて追い越したあたりから、こちらの流れで、ベンチの雰囲気も良く、声も出ていました。序盤はこちらのペースでしたが、後半に追いつかれて、最後1点もぎ取って勝ったという、結果的には苦しい戦いでした。
――ノーアウト満塁の絶好のサヨナラのチャンスで打順が回ってきましたが、どういった気持ちで打席に向かいましたか
ノーアウト満塁だと僕が凡打になったとしてもチャンスは残るので、後ろにたくさん良い選手がいること考えて、気楽に外野フライか間を抜けるような打球を打てればいいかなと思いました。
――11回では久保嶋さんが3つアウトを取るかたちになりましたが、守備についてはいかがでしたか
あれはたまたまでした(笑)。どんな場面でも自分がアウトを取ってやろうという気持ちの中で、たまたま良い場面で良いところに打球が飛んできてアウトにできました。
――優勝を決めて、東京六大学選抜の選手全員で喜んだ気分はいかがでしたか
チームが始まったときは、各大学のチームが集まった即席のチームみたいな感じでしたが、昨日と今日の試合を重ねて、仲も深まり、ベンチの中で信頼も生まれ、声もすごく出ていました。その中でみんなで喜べたのは、とても嬉しい結果になったと思います。
――今回の経験を活かして今後に向けてどのような練習を積んでいきたいですか
オールスターの選手は力を持ったレベルの高い選手が多かったので、そのレベルに追いつけるような練習を日々取り組んでいきたいと思います。
池田有矢マネジャー(スポ2=愛知・名東)
――今大会を振り返って、どういった経験ができましたか
私は関東(関東地区大学連盟)の学生委員としてこの大会の運営をしていますが、関東の学生委員内での交流はありましたが、それ以外に他大学の選手だったりマネジャーさんだったりとの交流があまりなかったので、そことの連携、しっかりと初対面の人とも連携を取って、上手く成功させていくということが学べたことかな、と思います。
――今回は学生主体の運営ということで、特に気を付けたことはありますか
人によって(言葉の)とらえ方は違うと思うので、その点から、誰にでも分かりやすく伝わるように、進行などをこまめに伝えたりすることによって、間違いがないように、ということは心掛けていました。
――今回運営していくなかで大変だったことはありますか
大会の最後のことでいうと、試合がこれほど(※決勝の試合時間は3時間51分)長引くとは思っておらず、(決勝後の)閉会式だったりの段取りが本来のものとは全然違ったものになってしまったのですが、それでもしっかりと運営を進めていくということで、臨機応変に対応することがちゃんとできた、という意味もありますし、学べたかな、と思います。
――今回の経験で、チームに戻った時に生かしたいことはありますか
何事にも変化はあると思うので、いつも一緒ではありませんし、臨機応変に対応するということを、チームに帰っても色々な場面であることだと思うので、そこを生かしていきたいと思います。