第5回ではマネジャーにお話を伺いました! 早大準硬のマネジャーはグラウンド内外でさまざまな役割を担っています。マネジャーとして入部した理由とは? マネジャーを務めたことで成長できた点は?
――準硬式野球部に入部した理由を教えてください
地主 高校時代から準硬式野球部のインスタグラムを見ていて、新歓のアカウントに感銘を受けましたし、高校時代からマネジャーをやっていて、マネジャーとして自分の好きな野球に関われることができるなと思ったので(準硬式野球部を)選びました。
岡田 マネジャーをやりたいという思いはありましたが、中高では叶わなくて、大学では(マネジャーを)絶対やろうと思っていました。マネジャーをやることは決めていましたが、どこの部活のマネジャーをやるかは決めていなかったので、決定条件を自分のなかで4つくらい決めた上で、一番最後に残った準硬に入りました。
織田 私は去年、大学1年生のときに何も部活やサークルに入っていなくて、2年生になったら何か始めようと思っていました。特に、もともと家族が野球をやっていたこともあって野球が身近にあったので、マネジャーは中学生の頃からやりたいと思っていました。そこで、学生生活の最後にマネジャーをやろうと思って入部しました。
――マネジャーを目指したきっかけは何ですか
地主 物心ついたときから兄が野球をやっていて、最初は親に連れて行かれて野球を見ていたのですが、兄が高校野球で活躍している姿を見て、野球を見ることの良さを知って、野球のマネジャーをやりたいと思うようになりました。
岡田 マネジャーを目指そうと思ったのは、小学校6年生のときに見た全国サッカー選手権(全国高等学校サッカー選手権大会)です。マネージャーさんがうっ血するくらいギュッと手を握っていて、こんなに人のために祈れる経験は人生でなかなか出来ないと思い、マネジャーに憧れるようになりました。/p>
織田 私の場合は野球が身近にあったので、甲子園(選抜高等学校野球大会、全国高等学校野球選手権大会)で(野球に)触れていくなかで、マネジャーの姿が「かっこいいな」と思ったので、マネジャーをやりたいと思うようになりました。
――マネジャーの仕事を教えてください
地主 グラウンドの中と外(での仕事)があります。グラウンドの中ではおそらく皆さんが想像されるようなマネジャー像で、飲み物を用意したり、タイムを測ったり、選手を直接補助することが多いです。グラウンド外では(仕事が)多岐に渡っていて、広報(活動)をやったり、OBの方との連絡を取ったり、試合の運営をしたり、結構いろいろな仕事があります。
――担当はマネジャーごとに分かれているのですか
地主 私は新入生のサポートをする新入生担当とリーグ戦時に成績の集計をする集計担当と、道具の注文を一部行っています。
岡田 グラウンド内では(他のマネジャーと)全く同じことをやっているのですが、グラウンド外では広報とOB通知の担当をやっています。広報担当は、公式インスタグラム、Twitter、Facebook、ホームページの4つを使って外に発信する仕事をやっています。OB通知担当の方では、OBの方々とのつながりが絶えないように、様々な面白い企画を考案しています。
織田 私は主に広報(の活動)が中心で、インスタグラムの投稿文や企画の考案、文章や画像の作成を行っています。
――準硬式野球部に入部して一番成長できた点はどんなところですか
地主 円滑なコミュニケーションが一番難しいところで、(同時に)成長したところでもあると思っています。先輩方とのコミュニケーションを含め、相手がこの言い方でどのように感じるのか、どのように伝えればお互いが心地よく仕事できるのか、といったことを考えるのが難しいと感じました。ですが一方で、(コミュニケーションについて)考えることで、成長にもつながったとも思っています。
岡田 この1年間で様々な点で成長できたと思っていますが、一番成長したと思うのは『気づく』ことです。(今までは)視野が人よりも広いと思っていましたが、準硬に入って視野がそこまで広くないことに気づきました。視野の広い先輩方の姿を見て、「(今まで)こういうところに気づくべきところがあったんだ」と新たな発見をするなかで、『気づく』力が成長したと思います。
織田 私はもともと人と話すのが得意な方ではありませんでした。ですが、OBの方や他大学の方など様々な人と関わる機会が増えたので、依頼など自分のやるべき業務を通じて、人と話す力は身についたと思います。
――今までに大変だと感じたことはどんなことですか
地主 岡田も言っていたように、『気づく』ことってみんなが意識していることなのですが、終わってから「ここできたな、あそこできたな」と気づくことが多くなってしまっています。『気づく』ことが「まだ足りない、まだ足りない」と自分たちで思うことが、自分たちのハードルをさらに高くしてしまっているのですが、反省するところが無限に出てくるところが大変なところです。もちろんやりがいもあるのですが(笑)。
岡田 私は仕事のミスが多い自覚があります。「一度した失敗は二度としない」というモットーがあるので、ミスは少しずつ減ってきていますが、ミスがあると「ダメだぁ」となってしまうのが辛いです。
織田 仕事をする上で報告と連絡と相談は大事だと言われることが多いのですが、どのタイミングで報告するか、どんなことを相談するか、逆にどんなことを自分で決断するか、といったところの見極めが難しいと感じています。
――マネジャーとしてのやりがいはどんなところにありますか
地主 自分が関わった仕事が最後に成功したかたちで終わることです。選手と違ってプレーはできませんし、私たちのおかげで(直接)試合に勝つということはないと思います。ですが、私たちが広報(活動)を頑張ったおかげで、応援してくださる方が増えたり、より強い新入生の選手が入ってきたり、みんなのやる気が上がったりして、「チームの勝利に間接的なかたちでも関わることができるっていいな」と思ったときに、やりがいを感じると思います。
岡田 私は自分が「成長したな」と思うときにやりがいを感じます。例えば、さっきお話ししたような、前の記憶をたどって同じ失敗を繰り返さなかったときには、やりがいを感じます。
織田 チームが勝ったときにはやりがいを感じますし、個人的にも自分が考えた企画がうまくいったときには、「こんなこと前と比べたらできるようになったな」と思います。2人(地主、岡田)が言っていたことと同じにはなってしまうのですが、私はその両方にやりがいを感じることが多いです。
――他大の準硬式野球部にはない魅力を教えてください
地主 早大準硬には、「時に厳しく」という言葉がとても合っていると思っています。「準硬のリーダーになれ」と普段から言われていることもあるのですが、私たちも日本一のスタッフを目指す身として妥協はしません。時には先輩から怒られることもあるのですが、「自分たちでできることは全部やろう」という気持ちでいます。「他大にはない」とまでは言い切れないかもしれませんが、「自分たちに厳しく、周りにも厳しく」できているところが魅力だと思います。
岡田 妥協していないところです。ちょうど今は公式インスタグラムが始まったばかりで、他大より見てもらいやすいものを目指しています。
織田 普段話している時やご飯を食べている時は、和気あいあいとしていますが、部の仕事に関しては皆で協力しますし、責任感を持って取り組んでいます。その姿勢を大切にし、納得した上で仕事を完成に近づけるように努力しています。
――今後の目標を教えてください
地主 抽象的にはなってしまうのですが、部に必要とされる存在になりたいと思っています。1年生として先輩たちに甘えられていた時代も終わるので、新しい後輩が来る身として、2年生マネジャーが部に必要な存在になれるように、『気づく』ことも、人間関係も、仕事も頑張っていきたいと思います。
岡田 私はスタッフのなかで『ボンド』になりたいという思いがあります。妥協しないという思いでやっているからこそ、意見が衝突するときもあると思うので、そのときにみんなの心(の距離)は離さないような役割を担っていきたいと思っています。特にマネジャー同士の心がつながれば、自ずと他の(選手などの)人間関係にもつながりをもたらせると思うので、まず人間関係の基礎として、マネジャーの人間関係を固める役割を担っていきたいです。
織田 私は決断力をつけて行動していくことを心がけていきたいです。3年生になるので、いろいろな選択肢のなかで自分で決めなければならないことが増えていくことは実感しています。ですが、1人で決断する力はまだ足りていないと思うので、(決断する)力をつけてチームに貢献できたらいいなと思っています。
――最後に、新入生にメッセージをお願いします
地主 大学生活を充実させたい人や大学生活で何かに打ち込みたい人にはもってこいの部活だと思うので、野球のことが分からない人でも分かる人でも、ぜひ興味を持って入部してくれると嬉しいです。
岡田 絶対に後悔はさせないので、まず入部してほしいです。野球のことが本当に分からなくて不安に思っている新入生もいると思うのですが、(私は)投手が分からなかったところから入部して、今ではスコアも書けるようになっていますし、最高の指導者がついているので、そこは本当に安心して入部してください。
織田 自分が想像していた以上に、いろいろな人に会って、いろいろな経験をして、1年前には想像できないほど濃い日々を過ごしているので、少しでも興味がある人は入部してもらいたいです。お待ちしています。
(取材 齋藤汰朗、編集 横山勝興、写真 小山亜美氏)