打撃で力を発揮し新人戦を制す

準硬式野球
                  

立大戦
早大

10
立大
(早)◯杉山、久郷、大津、福川、前田―吉田龍
♢(三塁打)竹本、石田、竹下 

 台風は過ぎ去ったものの、強風が吹き荒れる中で秋季新人戦の決勝は行われた。強風でボールが流されるなど守備には細心の注意が必要な試合となった。ワセダの先発を任されたのは杉山周平(教2=神奈川・山手学院)。5回途中まで投げて3失点と本来の投球はできなかった。しかし、風にうまく対応できなかった立大の守備の隙を逃さず、ワセダ打線が力を発揮して1イニング5得点を記録するなど大量10点を取り勝利し、3季連続で新人戦の優勝を決めた。

 ワセダは初回から先制点を奪った。2番の池澤一真(スポ1=栃木・大田原)が四球を選び出塁すると、盗塁を仕掛け得点圏に進む。中村康祐(教1=早稲田佐賀)が安打で好機を広げるとこの大会4番に座る鈴木涼馬(商2=東京・早実)の遊ゴロの間に1点を先制する。2回、3回も1点ずつ取り攻撃の手を緩めない。5回には打線が繋がり大量得点を奪った。先頭の中村が四球で出塁し、続く鈴木が安打で繋ぐと竹下直輝(スポ2=東京・小山台)の犠打の打球処理を相手が誤り1点を追加。さらに前の試合でサヨナラの一打を放った竹本周平(人1=鳥取・米子東)と石田直惇(人2=広島城北)が二者連続で三塁打を放つなどが一気に5点を奪った。相手が2点差まで追いついてきた8回には、池澤、鈴木の安打で好機を作ると、この大会チームを引っ張ってきた竹下が適時三塁打を打ち2点を追加し試合を決めた。

チームを引っ張り続けた竹下

 先発のマウンドに上がったのは杉山。秋のリーグでは第二先発としてチームを支えた投手だ。しかしリーグ戦のような投球はできない。初回、先頭打者に二塁打を許すとあっさり1点を奪われる。4回にも先頭打者に三塁打を許すと2点を失うなど先頭打者の出塁が失点へとつながった。味方に5点を取ってもらった直後の守備で先頭打者に四球を出したところで投手を久郷大雅(創理2=静岡・沼津東)にスイッチ。しかしこの厳しい場面で登板した久郷も二塁打を2本許し2点を失う。その後は大津杜都(文構1=東京・宝仙理数インター)、福川千明(スポ1=兵庫・白陵)、前田直輝(スポ2=熊本)が粘りの投球を見せ、立大の反撃を1点に抑え勝利した。

1年生の大津は経験を積んだ

 春に続き秋も新人戦を制する結果となった。きょねんも優勝しているため3期連続の優勝となるなどワセダの力を遺憾なく発揮した。来シーズンは主力の多くを担っていた4年生が抜けることから新たなレギュラー争いが熾烈になることは間違いない。レギュラーポジションを獲得するためにも新人戦の優勝を自信にして冬の厳しい練習に耐え来シーズンの開幕を迎えて欲しい。

(記事 写真 藤本壮汰)

コメント

竹本周平(人1=鳥取・米子東)

――新人戦優勝おめでとうございます

ありがとうございます。

――最優秀新人賞をとりましたが

たまたま自分の前に走者がたまっていたのでみんなのおかげで取れた賞かなと思います。

――きょうの試合でも三塁打を放ち勝利に貢献しましたね

あれは自分の中でも結構完璧な当たりだったかなと思います。

――この大会打撃で結果を残していますがその要因は

自分は米子東高校なんですけど、高校時代の教えが活きていたのかなと思います。

――バント処理で好プレーも見せましたが守備に関しては

日頃厳しいノックで鍛えられているのでいつも通りのプレーができたのかなと思います。

――冬に個人として鍛えていきたいところはどういうところですか

体がまだ自分は細いので、ここからしっかり筋トレとかをしてしっかり体を作って春にいいスタートを切れるように頑張っていきたいです。

中村康祐(教1=早稲田佐賀)

――優勝おめでとうございます

ありがとうございます。

――きょうの試合でも2安打放ち、この大会打撃が好調のように思えますが要因は

練習の時も結構調子が良かったので中途半端な打撃をしないように思い切って振ろうと思ったら良い結果になったと思います。

――本職ではない一塁手としての出場でしたがご自身で振り返って一塁の守備はどうでしたか

練習期間が短い中で不安なところはあったんですけど、まだまだ微妙な点はあったのでこれから練習していきたいです。

――自身のアピールポイントを教えてください

チームを勢いづけるような打撃です。

――冬の期間で鍛えていきたいところはどういうところが挙げられますか

守備が課題ではあると思うので、その守備の部分であったりとか、長所の打撃もさらに伸ばせていけるように全体的に伸ばしていきたいです。

――来シーズンへの意気込みをお願いします

リーグ戦で出場機会をもらえたらその時はしっかり頑張っていきたいですし、新人戦も4期連続の優勝目指して頑張っていきたいと思います。