東京学生柔道体重別選手権大会 8月31日 東京・日本武道館
9月末に行われる全日本学生柔道体重別選手権大会(以下、全日本)の切符を巡り、東京学生柔道体重別選手権大会が日本武道館にて行われた。早大からは男子14名、女子7名の計22名が出場。100キロ級の主将・笠井雄太(スポ4=愛知・桜丘)が優勝。また78キロ級では女子部主将・大森恵花(スポ4=東京・渋谷学園渋谷)が準優勝、さらに63キロ級の女子部副将・姥琳子(スポ3=福岡・修猷館)が第3位となり表彰台に上った。この3名に加え、81キロ級で共に副将を務める長澤篤希(スポ4=静岡学園)、中島竜生(文構4=東京・早実)、66キロ級の橋本虎弥(社4=北海道・東海大札幌)、100キロ級の山藤光星(スポ2=岩手・盛岡大付)、73キロ級の高本圭輔(商1=東京・早実)の5名が上位進出を果たし、全日本進出を決めた。昨年を上回る、男子6名、女子2名の計8名が全日本の畳に上がる。
一本で優勝を決める男子主将・笠井(写真右)
主将・笠井は100キロ超級から100キロ級に階級を落として臨む初めての大会となったが、順調な勝ち上がりで4回戦(準々決勝)まで駒を進める。4回戦は国士舘大・横手を相手に苦しい展開となった。GS(ゴールデンスコア)に突入した後、先に指導を2つもらったが、わずかな隙を狙った内股で技あり、最後まで粘り強い戦いで準決勝に進出。相手の反則負けで決勝に進んだ笠井は、東洋大・中村相手に、開始3分10秒で綺麗な小外刈で一本勝ちを収め、優勝を果たした。2023年の同大会、100キロ超級で優勝している笠井にとって、これで2階級制覇を達成したことになる。2年ぶりの優勝であることに対して笠井は、「戻ってこられてうれしい」と話すも、「日本代表になりたい。なるためにはまずは全日本の優勝。」と全日本に向けて意気込みを語った。
準優勝に輝いた女子主将・大森(写真右)
女子部主将・大森も今大会堂々たる戦いぶりを見せた。2回戦、開始約1分で大外刈を決め、一本で試合を制し準決勝に進出した。準決勝はまさに死闘だった。お互いに技を仕掛け合う激しい展開となり、勝負はGSへ。その後も両者一歩も譲らず、試合開始して約7分後、相手の反則負けを引き出し勝利。決勝へと駒を進めた。準決勝からほとんど間もなくして行われた決勝戦。講道館杯優勝の経験もある強敵、東海大・杉村相手に互角の戦いを繰り広げ、準決勝に引き続きGSにもつれこむ戦いとなったが、試合開始後約7分でわずかな隙をつかれて相手に大内刈で技ありを取られ、惜しくも準優勝に終わった。70キロ級から階級を一つ上げ、78キロ級で臨んだ今大会。「優勝目指して準備してきたので勝ちきれなくて悔しい」と語った大森。全日本への期待がかかる。
試合を終えたチーム早大柔道部
男子部、女子部両主将が階級を変えて臨み、主将の意地を結果で見せた今大会。また女子部副将・姥も堂々の3位で表彰台に上がる快挙を果たし、勢いに乗る早大柔道部。真の学生日本一へ。今大会で出場を勝ち取った8名が、部員全員の想いを胸に、9月27・28日に、今大会と同じ日本武道館にて行われる全日本に挑む。
結果(全日本出場決定者)
男子
笠井雄太(スポ4=愛知・桜丘) 優勝
長澤篤希(スポ4=静岡学園) ベスト8
中島竜生(文構4=東京・早実) ベスト16
橋本虎弥(社4=東海大札幌) ベスト16
高本佳輔(商1=東京・早実) ベスト16
山藤光星(スポ2=岩手・盛岡大付) 三回戦進出
女子
大森恵花(スポ4=東京・渋谷学園渋谷) 準優勝
姥琳子(スポ3=福岡・修猷館) 第三位
コメント
主将・笠井雄介(スポ4=愛知・桜丘)
――本日の試合を振り返っていかがでしたか
3年生までは100キロ超級でしたが、怪我の影響もあり、今年に入って階級を下げて臨んだ、初めての100キロ級での試合でした。思ったよりも上手くいってしまった、というのが正直なところで、まだまだこれが実力なのか分からないので、さらに頑張りたいと思います。
――優勝という素晴らしい結果ですが、実感が湧いていないのでしょうか
いえ、2年前にも優勝していたので慣れている感じではあります(笑)。今は単純に(優勝の座に)戻ってこられてうれしいという気持ちです。
――全日本への意気込みをお願いします
自分自身は日本代表になりたいという目標があるので、日本代表になるにはやはり、まずは優勝して、国際大会などの派遣につながればいいと思っているので、全国大会でも優勝したいです。
女子部主将・大森恵花(スポ4=東京・渋谷学園渋谷)
――本日の試合を振り返っていかがでしたか
優勝目指して準備してきたので、勝ちきれなかったことが悔しいですが、全日本と講道館杯の出場権を獲得できたのと。尼崎の団体戦(=全日本学生柔道体重別団体優勝大会)の出場権獲得に向けても貢献できたと思うので、その点に関してはよかったと思います。
――今回階級を上げて臨まれた大会だったと思いますが、その点で何か苦労されたこと、大変だったことはありましたか
一階級上げただけでも筋力を上げる必要が結構あったので、筋力トレーニングに励んだり、体力面も頑張って走ったりして体力をつけてきました。
――全日本への意気込みをお願いします
一戦一戦集中してしっかり勝ちきって、優勝できるように頑張ります。
(記事 上田浩誠 写真 吉田陽南子、上田浩誠)
※掲載が遅れてしまい、大変申し訳ありません。