全日本学生柔道優勝大会 6月28、29日 東京・日本武道館
6月28、29日、日本武道館で全日本学生柔道優勝大会(全日本)が行われ、全国の学生たちが団体戦で日本一の座を競った。初日、女子部は1回戦で強豪・環太平洋大と当たり、粘りを見せるも1-2と敗れる。2日目、男子部は3回戦で国際武道大に4-2と快勝。続く4回戦では山梨学院大と対戦し、大将戦までもつれる熱戦となったが、惜しくも敗れベスト16という結果となった。
女子部は、初戦から強豪・環太平洋大と激突。先鋒・鈴木ひらり(スポ1=広島皆実)が1年生ながら積極的に攻め続けるも、引き分けに。次鋒・髙橋安未(国教4=愛媛・夙川)は試合終盤に背負投を決めて有効となり、早大に先制ポイントをもたらす。しかし、中堅で一本を奪われ、副将でも技ありを取られ、相手に逆転を許してしまう。絶対に負けられない大将戦も、なかなか技を決めきれず引き分けとなり、女子部は1-2で初戦敗退となった。

唯一のポイントを獲得した髙橋(写真右)
男子部は、シード権で3回戦からの登場となった。初戦の国際武道大戦は、先鋒が引き分け、次鋒で技ありを奪われ、序盤から苦しい展開に。しかし五将・中島竜生(文構4=東京・早実)が執念を見せ、小内刈で有効とされ、試合を振り出しに戻す。中堅戦は技ありを取られるも、三将、副将、そして大将と3戦連続でポイントを獲得し、勢いよく4回戦へと駒を進めた。

初戦、有効を奪った中島(写真右)
4回戦の相手は山梨学院大。先鋒は引き分けとなり、続く次鋒・笠井雄太(スポ4=愛知・桜丘)が主将の意地を見せる。試合終了30秒前に袖釣込腰で技ありを奪い、貴重な先制点をもぎ取った。その後、五将は引き分け、中堅は技ありを取られ、1-1の同点に追いつかれる。三将から大将までも勝負を決めきれず引き分けに終わり、勝利の行方は代表戦に委ねられた。再び畳に上がった笠井が気迫あふれる戦いを見せるも、相手に一瞬の隙を突かれ一本を奪われた。あと一歩及ばず、涙の4回戦敗退となった。

悔しさをにじませる男子メンバー
女子部・男子部ともに悔しさが残る結果となった全日本。しかし、「チーム全体の力が確実に高まっているのを実感している」と笠井が語ったように、団結力と成長の手ごたえを感じた大会でもあった。今大会の敗戦を糧に、早大柔道部は次なる目標へ一丸となって突き進む。
コメント
笠井雄太男子主将(スポ4=愛知・桜丘)
ーー今大会を振り返っていかがですか
非常に悔しい気持ちと、申し訳ない気持ちでいっぱいです。チームとして「全国ベスト8」を目標にこれまで取り組んできた中で、メンバー一人ひとりがしっかり自分の役割を果たし、流れをつくってくれました。そんな中で、結果を残せず、主将としてチームに貢献できなかったことが悔しく、責任を感じています。
ーー山梨学院大との大将戦にはどのような気持ちで臨みましたか
「ここで勝って、目標である全国ベスト8を達成したい」そんな強い気持ちで試合に臨みました。
ーー主将として、これからの大会に向けて目標や意気込みをお願いします
団体戦を重ねるごとに、チーム全体の力が確実に高まっているのを実感しています。もう一つの目標である「尼崎体重別団体戦ベスト4」達成に向けて、これまで以上に稽古に励み、結果につなげられるよう頑張っていきたいです。
大森恵花女子主将(スポ4=東京・渋谷教育学園渋谷)
ーー今大会を振り返っていかがですか
相手は優勝経験の多い強豪校で、試合前には副将と共に、どこで勝ちを取るべきか、どこをしっかり抑えるべきかなど、綿密に戦略を練りましたが、相手はやはり強く、私たちの力不足を感じました。
ーー惜しくも1回戦敗退でしたが、収穫や改善点はありますか
個人的な収穫としては、相手が自分より体格で勝っていても、怖がらずにしっかりと二つ組み合えば、やり合えると感じたことです。改善点は、チーム全体的に寝技が課題であると感じました。相手は立ち技から寝技への移行が非常に速く、そうした場面で対応しきれない場面が見られました。今後は、そうした状況に対応できるような練習も取り入れていきたいです。
ーー主将として、これからの大会に向けて目標や意気込みをお願いします
まずは、今週末に行われる東京都ジュニアに向けて、1人でも多くの選手が全日本ジュニアに出場できるよう、全力でサポートしていきたいです。また、8月末には東京都学生を控えているので、そこで優勝し、尼崎団体の出場権獲得に貢献できるよう、日々努力します。
(記事 吉田陽南子 写真 植村皓大、上田浩誠、吉田陽南子)
※掲載が遅れてしまい、大変申し訳ありません。