黒田が5位、強豪相手に奮戦見せる

柔道

 国内トップレベルの選手たちが年代問わず集う講道館杯全日本体重別選手権(講道館杯)が、千葉ポートアリーナで行われた。グランドスラム東京の代表選考も兼ねており、体重別で日本一を争う大会だ。早大女子部からは黒田亜紀(スポ4=山梨・富士学苑)、大森恵花(スポ2=東京・渋谷教育学園渋谷)、姥琳子(スポ1=福岡・修猷館)の3名、早大男子部からは、中野智博(スポ3=神奈川・桐蔭学園)、中島瑞貴(スポ3=福岡・西日本短大付)、飯田健介(社3=福岡・南筑)、笠井雄太(スポ2=愛知・桜丘)の4名が出場した。その内、主将・黒田亜紀は昨年を上回る5位の好成績を残した。

全日本学生体重別選手権大会で優勝し、初の講道館杯に臨んだ中島瑞

 女子78キロ級に出場したのは、昨年に続き講道館杯に出場を果たした主将・黒田亜紀。昨年エクアドルで開催された世界ジュニア選手権では優勝経験もある女子部正真正銘のエースだ。初戦から勢いを見せつけ、崩上四方固で一本を収める。二回戦でも、内股で技ありを続けて決め合わせ技一本で駒を進めた。迎えた三回戦、両者譲らぬ激しい攻防を見せるが残り一分手前、巴投で一本勝ちを許してしまう。その後の五位決定戦で臨んだ相手は環太平洋大の主将・衣笠裕美子であった。互いに負けることのできない主将対決は、黒田が指導を二つ取られ土俵際に立たされるものの、試合終盤に大外刈、続けて上四方固で技ありを決め、合わせ技一本で勝利を収めた。講道館杯で5位という昨年を上回る好成績を残し、今大会を終えた。

肩車で激戦を制した飯田

 81キロ級からは、昨年の講道館杯で1年生ながら三位決定戦まで迫る奮闘を見せた飯田が出場。初戦から一進一退の激しい攻防となり、試合終了残り20秒で互いに指導を取られる。終始互角の展開であったが、最後に飯田が肩車で技あり。駒を進め迎えた相手は日体大の澤口。澤口は全日本学生体重別選手権大会で日本一を決めたばかりであったが、その強豪相手に激しく食らいつく。互いに指導二つ取られた中でGS (ゴールデンスコア)に突入するも澤口に技ありを許し、惜しくも敗退となった。 100キロ超級で出場したのは今大会初出場となった笠井。試合開始わずか10秒、相手が体勢を崩したところですかさず内股で一本勝ちを収め、実力を見せつける。順調に駒を進めた笠井であったが、試合開始一分過ぎに崩上四方固で一本負けを喫した。

3回戦に臨む笠井(写真左)

 大舞台で5位を掴み取った黒田。また、ハイレベルな相手に対し互角に渡り合い、惜しくも敗れた選手たちが多かった。普段対戦しない社会人との試合は早大にとっても良い刺激になったに違いない。残る試合は早慶柔道対抗戦(早慶戦)のみとなった。慶大を圧倒し、早慶戦連覇という集大成に向け早稲田らしい柔道を魅せるであろう。

 *取材は11月5日(大会1日目)のみ

(記事 今村奎太 写真 湊紗希)

結果

▽女子57kg級

姥琳子(スポ1=福岡・修猷館) 2回戦敗退

▽女子70kg級

大森恵花(スポ2=東京・渋谷教育学園渋谷) 1回戦敗退

▽女子78kg級

黒田亜紀(スポ4=山梨・富士学苑) 5位

▽男子66kg級

中島瑞貴(スポ3=福岡・西日本短大付) 2回戦敗退

▽男子81kg級

飯田健介(社3=福岡・南筑) 3回戦敗退

▽男子100kg級

中野智博(スポ3=神奈川・桐蔭学園) 2回戦敗退

▽男子100kg超級

笠井雄太(スポ2=愛知・桜丘) 3回戦敗退