男子部からは5選手が出場 上位入賞には及ばずも今後へつながる大会に

柔道

 体重別の個人戦で学生日本一を決める、全日本学生体重別選手権。男子部からは、1日目に工藤大輝(福岡・小倉)、中島瑞貴(スポ2=福岡・西日本短大付)、長澤篤希(スポ1=静岡学園)の3人が、2日目に中野智博(スポ2=神奈川・桐蔭学園)と園田陸斗(スポ3=熊本・九州学院)の2人が出場した。5人ともに上位入賞には及ばなかったものの、今月15、16日の全日本学生体重別団体優勝選手権や29、30日の講道館杯など、今後の大会に向けて手応えや課題を得た大会となった。

自身初の全国大会へ臨んだ工藤

 大会1日目に60キロ級で出場し、自身初となる全国大会へ「負けてもいいから、自分の力が出しきれたらと臨んだ」という工藤。GS(ゴールデンスコア)にもつれ込んだ初戦を相手の反則負けで突破し、2回戦を迎える。2回戦は強豪・山梨学院大の相手に積極的に技を仕掛けるも、試合終盤に一本背負いを決められて一本負けを喫し、2回戦敗退となった。

 66キロ級に出場したのは、同じく大学生になって初の全国大会へ臨んだ中島。「動きは悪くなかった」と振り返るように、軽い身のこなしで積極的に技を仕掛ける柔道を見せた。初戦を背負い投げの技あり優勢勝ちで突破すると、続く2回戦は相手の後方から足をすくい、小外刈で一本勝ちを収めて3回戦へと駒を進める。しかし迎えた3回戦では、時間も残り少ない場面で相手に小外掛で技ありを許し、惜しくも敗退となった。

2回戦で小外刈を決める中島

 81キロ級には、早大から唯一1年生で出場した長澤が出場。「1、2試合目は自分の柔道ができた」と後に振り返ったように、初戦を小外刈の一本勝ちで突破すると、続く2回戦では相手が足を踏み込んで仕掛けてきたところで背中をとって裏投を決め、そこから横四方固めの合わせ技一本勝ちで3回戦へ進出する。3回戦では、愛知大の同学年となる一年生を相手に迎えた長澤。しかし試合序盤、組み合い中に横へ素早く動くところで爪先立ちだった足を払われ、送足払で一本負けを喫した。

2回戦で裏投を決める長澤

 大会2日目、男子100キロ級には中野が出場。初戦は相手が体勢を崩したところですかさず体落を決め、一本勝ちを収める。しかし、2回戦では残り時間わずかの場面で小外掛を決められ、そのまま優勢勝ちを許した。100キロ超級に出場した園田は「自分は技の掛け出しが遅かった」と振り返ったように、なかなか思うように技を掛けられず、審判からの指導が重なり悔しい反則負けを喫した。

初戦で体落を決める中野

 今大会は上位入賞には届かなかったものの、今後も全日本学生体重別団体優勝大会(全日本学生体重別団体)や講道館杯(講道館杯全日本体重別選手権大会)などいくつかの主要大会を控えている早大の選手たち。今後は実感した各々の課題を克服し、全国から有力選手が集う大会へ挑んでいく。

(記事・写真 湊紗希)

結果

▽男子60キロ級

工藤 大輝(法2=福岡・小倉) 2回戦敗退

▽男子66キロ級

中島 瑞貴(スポ2=福岡・西日本短大付) 3回戦敗退

▽男子81キロ級

長澤 篤希(スポ1=静岡学園) 3回戦敗退

▽男子100キロ級

中野 智博(スポ2=神奈川・桐蔭学園) 3回戦敗退

▽男子100キロ超級

園田 陸斗(スポ3=熊本・九州学院) 2回戦敗退

コメント

工藤 大輝(法2=福岡・小倉)

――どのような意識で今大会に臨まれましたか

 僕自身初めての全国の舞台だったので、負けてもいいから自分の力が出しきれたらいいなと思って臨みました。

――ご自身の2試合を振り返ってみていかがですか

 

 今まで県大会など地方の大会しか出たことがなかったので、やはり全国大会のレベルは高いなと今大会を通じて感じました。

――試合を通して感じた課題はありましたか

 僕自身そんなに投げる柔道ではないのですが、2回戦で相手選手に投げられて負けてしまい、そのときに自分に投げる技がないなと思いました。

――最後に今後への意気込みをお願いします

 2週間後に尼崎での体重別団体、後は早慶戦が1ヶ月後くらいにあるので、少しでもチームの力になれたらいいなと思います。

中島 瑞貴(スポ2=福岡・西日本短大附)

――どのような意識で今大会に臨まれましたか

 初めての大学での全国大会だったので、自分がどれだけやれるのかという気持ちで臨みました。

――ご自身の3試合を振り返ってみていかがですか

 動きは悪くなかったのですが、負けた試合に関しては完全に実力不足だなと感じたので、今後は修正点をしっかり見つけて、直せるところは直してやるだけかなという感じです。

――試合を通じて得た収穫や感じた課題はありましたか

 課題ばかりですが、ちゃんと相手を投げるための強い技をもたないといけないなと思ったのと、組み手の部分と寝技の部分で、自分は寝技が得意というのもあって、これを試合に生かさないともったいないというのを今大会で今まで以上に感じたので、試合でかかるような寝技をもっと強化したいと思いました。

――最後に今後への意気込みをお願いします

 再来週に尼崎で団体戦があるので、早稲田の代表としていい試合ができるようにまずはそこで頑張って最後早慶戦では勝ち星を挙げたいなと思います。

長澤篤希(スポ1=静岡学園)

――どのような意識で今大会に臨まれましたか

 自分は講道館杯の出場権を得ていないので、まずはベスト8に入って出場権を得るというのを目標に臨みました。

――ご自身の3試合を振り返ってみていかがですか

 負けた相手が同じ一年生で、緊張などはあまりありませんでしたが、同級生に負けたというのはすごく悔しいですし、不甲斐ないなと感じています。

――試合を通じて得た収穫や感じた課題はありましたか

 1試合目と2試合目は自分の柔道ができたかなと思っているのですが、3試合目ではそれができなかったので、しっかり自分の柔道を貫き通せるようにしたいなと思います。

――最後に今後への意気込みをお願いします

 次は団体戦の全国大会があるので、そこでチームに貢献できるように頑張りたいと思います。

園田 陸斗(スポ3=熊本・九州学院)

――どのような意識で今大会に臨まれましたか

 基本的に講道館杯に出られるラインがベスト8なので、それを目標にして試合に臨みましたが、納得いかないかたちにはなりましたね。

――敗れた2回戦目を振り返ってみていかがですか

 単純に技を出すのが相手の方が速く、自分は掛け出しが遅かったかなと感じます。あとは組み手の問題で、ガチャガチャしている相手をどう攻略していくかというのが大事になると思います。

――今大会で感じた課題はありますか

 自分はいつも技出しが遅いのでそこを速くするというのと、相手がガチャガチャして逃げてくる中で相手をどう捕まえて自分の組み手にもっていくかが課題じゃないかと思いますね。

――最後に今後への意気込みをお願いします

 来週は国体、その次の週は尼崎で大会があるので、そこで今回の点を修正して自分の柔道ができるように、自分にとって今シーズン最後の試合にもなってくるので頑張りたいと思います。